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2003.6.16 欠点は可能性の宝庫 |
尊敬している小説家で、短編の名手、阿刀田高さんがおっしゃっている、私にとって、とても説得力のある言葉がある。
「新人の頃は、文章はつたない。でも、豊富なアイデアでそれをカヴァーできる。
ベテランと言われるだけの年月を重ねるとサスガにアイデアも出し尽くしてきて、乏しくなってくる。
だが、反比例するように、今度はそれを補っていける表現力が身に付いてきて、文章力が向上している。
小説家としての力量はそんな流れでアイデアと文章力が反比例して、結果的に100を固持出来るように思う」といったような内容のことを書いておられた。
勿論大先生のお言葉と比較するのはおこがましいけれど、私の中での100だと考えれば、今、私の中で眠っているアイデア自体は沢山あると思っている。
大胆発言かもしれないが、現に今、浮かんでいるものでは、シングル数十枚分は持っていると思う。
ただ、それを元に深く掘り起こす力や、Aメロ、Bメロ、サビ、といった構成力や、サビを引き立てる技をしっかり身につけなければ折角のアイデアも生かしきれない。
宝の持ち腐れになってしまい、アイデアとして目に留まることすらなくなるだろう。
以前、企画力がありそうだね、と一言言われたことがあった。
その辺りを磨きつつ、アーティストの個性とうまく合わせてあげるコツと、深みと、、、なんて言っていると結局、課題は山積みのよう、、、
でも、課題が山積みと言うことは、それだけの可能性があること。
リスペクトしている作詞家の方のお言葉でもある。
この可能性を如何に現実に自分のモノとしていくか、詞の才能や実力がたとえなくても、継続するという才能があれば何とかなる。
私の周囲には、有り難いことに大勢の尊敬する方々がいらっしゃって、私を直に励まして下さる。だからどこまでも頑張れるはず。
人も、物も、景色も、時代を移り変わっていく中、私たちがこの地球に踏みとどまっていられるのも、ほんの一瞬にしか過ぎない。
だからこそ、私も今生きている時代にしっかり手形、足形を残していきたい。
夢は生命ある限り果てしなく膨らみ、可能性も果てしなく広がる。
既に、それだけで叶うための条件は揃っているのだから。 |
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