日経を読む
- 危機を乗り越える、佐々淳行
(さっさ・あつゆき)さんに聞く
苦しいときこそ楽観的に 心の動揺、顔に出すな
日経 2007年3月15日 夕刊 15面 こころのページ
楽観的に準備して悲観的に対処するのが最悪
「得意淡然、失意泰然。勝海舟の言葉です。うまくいったときは淡々とし、
失敗したときは平気だよという顔をする。心で動揺しても顔に出してはいけない。
皆が指揮官を見ており全軍の士気に影響します。表情の統制もリーダーの大事な修業。
残念ながら多くの人が『得意満面、失意悄然(しょうぜん)』です。
失敗してしょんぼりしてはリーダーは務まりません」
自ら指揮官を務めた佐々さん、リーダーの心得については厳しい。
警察庁や防衛庁で経験を積まれた方だけに、かなり真剣そうなお言葉です。
準備に対しては時間をかけることは、当たり前なだけに難しいことです。
あまり漠然的に有事に備えるよりも、かなり細かく設定した方が良いとのこと。
苦しいことが当たり前な社会なだけに大変なことなんだろうなぁと感じます。
(2007.04.22)
- 自動車制御、トヨタが標準ソフト
日経 2007年3月29日 1面
IT化加速、安全性高める
トヨタ自動車はパソコンの基本ソフト(OS)に相当する自動車搭載用の標準ソフトウエアを独自開発する。
自動車はIT(情報技術)化が急速に進展。ソフト開発に必要な人員やコストが膨らんでいる。
トヨタは世界の自動車大手に先駆けて標準ソフトを導入して開発を大幅に効率化、
安全など今後の技術高度化に道を開く狙い。ITが環境と並ぶ自動車産業の技術開発競争の焦点となってきた。
いよいよ自動車も車内の個別の機能を統合するソフトが必要になってきたようです。
新しい機種を出すごとにソフトを開発するのは大変なことだと思います。
自動制御機能が増えるにしたがってマイコンの数も増えているようで、
最高級のレクサスには、レーダーやセンサーを駆使した機能が搭載されているようです。
自動車業界の中でも突出した利益を稼いでいる企業なだけに、今後の動向が気になります。
(2007.04.22)
- ウラン争奪激化
中印の原発推進で需要増警戒
日本、カザフ調達拡大 来月合意、輸入量の2割に
日経 2007年3月30日 3面
カザフスタンのウラン埋蔵量は世界第2位。世界の約5分の1があるとされる。
日本のウラン消費量は世界の約1割を占めるが、現在は調達の6割を豪州とカナダに依存している。
計画が実現するとカザフは豪・加に次ぐ日本へのウラン供給国に躍り出る。
世界的な需要拡大でウラン価格は高騰中。将来的な供給不足の恐れもあり、
日本は調達先の多様化を迫られていた。経産相らによるカザフ訪問は、
ウラン獲得に向けた初の本格的な官民外交となる。
参加するのは買い手である東京電力など電力各社と原発燃料大手の三菱原子燃料、
原発設備を手掛ける東芝や石油天然ガス・金属鉱物資源機構など。大半はトップを派遣する方向だ。
世界的な電力需要がひっ迫しています。石炭を使う火力発電は環境にかかる負荷が大きいようですが、
なかなか減らせていけないことが、CO2排出問題の大きなネックになっているようです。
(イギリスは自国の北海油田からの天然ガスを使用)
日本では、電力不信で評価が低い原子力発電ですが、これを続けなければどうしようもないのが現状のようです。
それに対しての太陽光発電も、これからの需要のようです。
地球温暖化が目前まで迫っている状況下で、どのような対策をとるべきなのでしょうか。
(地道なことが必要なことは、もちろん分かっているのですが…)
なにかしらのエネルギー革命が起こることを、少し期待したくなります。
(2007.04.22)
- コピペ思考、「考えたつもり」揺
らぐ記憶
ネットと文明、第10部主従逆転(5)
日経 2007年4月20日 1面
国文学研究資料館長の伊井春樹(66)は驚いた。若い研究者の論文を読んでいたら、
聞き覚えのない歌集の名前が出てきたのだ。古典研究で第一人者の伊井でさえよく知らない歌集を、
どうやって発掘したのか。尋ねたらこんな答えが返ってきた。「検索しました」
パソコン画面で文章の一部分を複写し、別の場所に張り付けることを
コピー・アンド・ペースト(コピペ)と呼ぶ。ネット文明は離れた人と人を結びつけ、
知の化学反応を起こしてきた。しかし中には、検索で得た情報を頭の中に“張り付け”、
自分で考えたつもりになる「コピペ思考」に陥っている人もいる。
最近10数年の変化ですが、人間の思考というものも変わってきたのでしょうか。
このごろは知識にまつわる情報も無数に存在しています。
(このページもだいたいでしか書いてないような気がしますし…)
ただ、われわれも知らないうちに便利な世界がやってきたようなイメージで、
社会基盤の中に組み込まれている現状を嘆きようもないというか。
そういうところは、うまく分けて使っていくしかないようです。
(2007.06.03)
- 北信越リーグ28日開幕、にぎわ
い運ぶ“興行師集団”
カギは集客力、先輩は苦戦
日経 2007年4月23日 30面
新潟、長野、富山、石川の北信越4県だけの“プロ野球”が誕生する。国内で2番目となる野球独立リーグ
「北信越BC(ベースボール・チャレンジ)リーグ」は28日が開幕戦。野球を通じた地域の活性化を目標に掲げ、
ホーム球場を決めずに各県の市町村を巡業する草の根のプロスポーツは、「おらが町」再生の力になるだろうか。
また、新しい独立リーグができたようです。プロ野球もスポーツの中で大きな変化を迎えています。
人気選手が海外へ移籍し、テレビ番組としての地位も低下しています。
ただ、ローカル番組として地元のチームは健在であり、新たな話題の種となることを期待されています。
予算や収支に関してはどこも厳しい感じだそうで、これからの大きな課題になっています。
(2007.06.03)