
実践 Practice 目まぐるしく変わる環境の変化のもとで,それぞれの地域の農業の実情に合った問題解決が求められています。 農業,農村は,自然環境や地域の社会的関係,政策,あるいは技術の影響を強く受けます。専門的な目線を持ちつつ当事者として参画できる人材育成を目指しています。
理論 Theory 農業経営学の研究動向はもちろん,経営学や関連する経済学,心理学等の研究動向をフォローしながら,現実を説明しよりよい社会を目指すための理論的フレームワークを構築することを目指しています。 そのため,とくに大学院では,メインストリームの理論や最先端の国際論文の検証を意識した指導を行っています。
国際 International 自然環境,文化,市場,政策が大きく異なる国・地域において,日々農業・農村が抱える問題への対策が練られ,試行錯誤が繰り返されています。これらの問題に対応するためには,海外の研究動向や実態を詳しく知るだけでなく,異なる条件におかれた農業,農村の実態や研究結果から,本質的に重要な法則を導き出す「抽象化」のプロセスと,そこから再び,それぞれの国・地域の実情にあわせた解決策を考える「具体化」のプロセスを繰り返すことが必要となります。
授業期間(ターム)中は,研究室の論文指導ゼミ(おおむね週1回開催)でテーマや研究進捗状況,疑問点などを報告し,アドバイスを受けながら研究を進めます。ゼミには他の研究室や関連専攻からも参加者があり,様々な視点からの議論がなされます。
より詳細な研究の進め方の相談は,個別にアポイントをとって行うことも多くなっています。
希望するテーマと合えば,研究プロジェクトに関わって,学外の研究者とも連携しながら研究を進めることも可能です。
また,大学院の輪読ゼミでは,ここ数年は農業経営学に関連する国際的な研究論文を数多く読み,世界各国における農業経営や農村問題の実態に対し,理論的,実践的にアプローチするための知見を身につけます。
修士の学生は2年間をかけて修士論文を執筆します。
1年目は農業経営学や関連分野の理論を学ぶとともに,農村地域や農業経営において何が問題となっているのかを,実態を踏まえながら議論し,考えていきます。
1年目の後半には取り組むべきテーマを絞っていく必要があります。実態調査の最初のアポイントメントも行っておくとよいでしょう。
2年目はゼミでの報告や専攻でのオフィシャルな報告会で分析結果をプレゼンし,内容を改善しながら,修士論文を執筆します。
学会で発表したり,調査先での報告会を開くなどして,研究結果を公表します。
博士課程では,アカデミックな研究成果の公表が求められます。新たな一分野を切り拓くつもりで,理論を構築し,自ら分析した結果をとりまとめて博士論文を執筆します。 学会での報告や学術論文の執筆はもちろん,他大学の先生との共同研究や,一貫した研究の構想など,広く活躍できる研究者となるための経験を積みます。