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2002年8月の見聞録



8月16日

 河合克敏『モンキーターン』(少年サンデーC、小学館)21巻を読む(19巻はココ)。怪我から復帰した波多野憲二は、SGレースのオーシャンカップに出場する…。最近考えたのだが、このマンガのすごいところは、スポーツものであるにもかかわらず、敗北もごく自然に描かれているところにあると思う。たいていのスポーツものでは、ほとんどが勝利を収め続けていくことでストーリーを展開させていっている。負けているとしても、それは物語のターニングポイントとなるところで2、3回描かれているにすぎない。これは多くのスポーツマンガの舞台が学校であるために、「負けたら終わり」とい制約もあるのだろうが、『モンキーターン』は「プロ」をきっちりと描いているために、スポーツは勝つことばかりではなく負けることもある、というリアリティがよく浮き出てくるのだ。
 …などと考えていたら競馬ものなんかでは結構負けも描かれているか。競艇や競馬というギャンブル的なスポーツ以外でも、負けをしっかり描いてるスポーツものってのは出てこないかなあ。あ、でも『ドカベンプロ野球編』みたいなあまりにも荒唐無稽なのは勘弁してほしいけど。


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