老親TOP       老親感想        槙坪監督より       企画制作パオ公式HP              



−鑑賞道中記−

7/20、待ちに待ったこの日。ついに「老親」を観ることが出来る!
電話で問い合わせた際、好評のため1〜3回までは既に売り切れになっていた。
必ず行きますので…とお話すると、主催の「山梨ホスピス教会」様のご厚意により
最終回(17:30)のチケットを1枚、受付にて預かっておいて頂くことが出来ました。



12:53 「特急ワイドビュー富士川7号」に乗り込む。
指定はとうに満席だったので立つのを覚悟していたのに、運良く座ることが出来た。
2時間強で
甲府に着くので上映時間までかなり待つが、この電車に乗らないと間に合わない。
隣県とはいえ、連絡が恐ろしく悪い…。なんだか東京に行くより旅行気分。
まぁいっか♪ ボーッとするの得意だしv もし入れてもらえたら前の回の途中からでも観たい。

景色を見ながらいろんなことを思う。
不思議だなぁ…。ほんの数ヶ月前までは、紳司君は「滝沢直人」でしかなかったのに…。
もちろん好きだったけど、素顔についてはほんとに何も知らなかった。
それが4月のある日、トゥナイトで知った
某紙で「演じ屋」とメルマガの事を知り、
恐る恐るネットに初挑戦!
そして「演じ屋」のHPと「しんぷう」を見る…。
「紳司君から…」と「直人から…」にも登録する。そして……

な…なんてことっ!? どうしてもっと早くネットに挑戦しなかったの〜っ!!?(頭抱える)

そこには直人とはまた全然ちがった「紳司君」がいて…しかもどうしようもなく魅力的だった。
一度知ってからはもう、驚くようなスピードで「紳紳ワールド」に引き込まれてしまい、
なんとネットデビューして2ヶ月後にはサイトまで作ってしまったんだから…
全く人生どこでどうなるか分からないものだなぁ…って思う。
それにしても、こんなに出遅れてしまった事が、今でも残念で仕方ない…。
あ〜あ、メルマガを受けながら「直人」を見てみたかったなぁ…。(涙)

15:07 甲府に到着。あつい…。陽の光が肌を刺してくる。
観光案内所にて「芸術の森」のことを聞く。言われるままに外へ出て、Eのバス乗り場へ向かう。
ところが路線図を見るとそんな停留所は無い!…不安になる。並んでいた方に訊いてみる。
「すみません。「芸術の森」に行きたいんですけど、こちらの乗り場でよろしいでしょうか…?」
…と、「私、今から行くわよ。」尋ねた方とは別の60代くらいの女性が声をかけて下さる。
聞けば「芸術の森」というのはその付近一帯の総称であって、
バス亭名は「県立美術館前」になるのだそうだ。
色々と丁寧に説明をして下さるその方。
「夜はライトアップされて、とってもステキなのよ。」

「あの近くに4,000円位で泊まれる所があってね。そこなら学生さんでも大丈夫。夏休みでしょ?」
「あ、いえ。学生じゃないです…;」  「アラ、違うの?」  ……。 
いや、大昔はそんな時もありましたが…(滝汗)。きっと心細かったせいで頼りなく見えたんだろう;

その方と一緒にバスに乗り、見知らぬ街を進む。
…とうとう来ちゃった! ほんとに甲府なんだ…!なんか…スゴ〜イv
15分ほどで美術館前に到着。「花の季節はほんとに見事でね。バラ園もあるのよ。」
「文学館に喫茶コーナーがあるから、そこで待ってればいいわよ。」
と本当にご親切にして頂きました。
どうも有り難うございました!! 
絵を観にいらしたその方と美術館前でお別れしていざ!文学館へ…!
入り口に「老親」の文字…。 ああ…良かった!辿り着けた…。
今も中では15:00の回をやっているはず…。

受け付けに行き名前を告げる。封筒に「静岡より。1枚」なんて書いてある。(照れるなァ…^^;)
私としては休憩よりも「老親」!途中からでも構いませんので…と言うと中へ案内して頂けた。
そっと末席へ座る。時刻は16:00…。場面は… お祭?……
次の瞬間、垣根の向こうから紳司君が微笑んで… 「東京へいらっしゃい!」
し、紳司君、タイミング良過ぎ(笑)!…なんだかメチャメチャ嬉しくなる。(なんて都合のイイ解釈v)

これが、噂の喜生君…。直人でも海我でも英二でもない人物がそこにいる。
なんて邪気の無い…なんて清らかな…。そして素の紳司君に近いって聞いたけど…
確かに…直人よりも、英二よりも誰よりも…7/1トリウッドでの舞台挨拶で
紳司君が放っていたオーラと
近いものを持っているような感じがする…。
優しい表情になごまされる…v 瞬きもせず、刻み付けたい…。

途中からでも十分に感動的で泣かされた。
次はもっとストーリーや映画のメッセージに注目してみたい。

見終わった人たちがゾロゾロと出てゆく。…と、受け付けでお話した方が声をかけて下さる。
「どうぞ、次は良い席で御覧になって下さい!」 会釈して6列目中央に陣取る。
それにしても観に来ている方は本当に年配の方ばかりだ…。
もっと若い方(これから介護する側)にも観て欲しい映画なのに…。男性の割合が少ないのも残念。

介護という切実なテーマを扱っているのにも関わらず、実に頻繁に笑いが起こる。
周りの方は 私とはまた違う受け取り方をされているようで、それが興味深かった。
おそらく実際に「老親」の介護に携わっている方も多いのだろう…。
「身につまされるねぇ…。」
そんな言葉も聞こえてくる。

観終わってロビーに出ると先程の女性が「遠くから有難うございました!」と声をかけて下さる。
「こちらこそ、本当に来て良かったです。有難うございました!」
…手にされている募金箱に心ばかりの募金をさせて頂く。

外へ出るとライトアップされた道が本当に美しい…!
余韻に浸りながらゆっくり歩きたい気分
だったけど、なんともう19:30過ぎ!! 
 19:58の電車に乗らなければ帰れないのに…><

ピ〜ンチ! バス停まで走ると45分まで来ないことが判明!…ダメだ!
幸いにもすぐ近くにタクシー会社があり、空車が…。「甲府駅までお願いします!」
運転手さんに「58分に乗りたいんです」と告げるとギリギリだね〜と言いながらも
「なんとかなるかな…?」と裏道を飛ばしてくれる。
早い!
結局、47分に着くことが出来た。ありがとう…!!


「みどりの窓口」へGO! うわっ! 5人並んでる〜;
やっと順番になり切符を買うと、もう56分! ホームに駆け下りると電車の姿が無い。
「え?」と思い駅員さんに訊くと「身延線は、このホームの先頭まで行かないと乗れないよ。」
     な 〜にぃ〜
またもやダッシュすると、すみっこの方に2両編成の電車が…。 こ、これかあ〜っ!!
間一髪で飛び乗る。 ……つ、疲れた〜;  各亭の長い旅が始まる……。

今日一日、いろんな人に助けられたなあ…。人の温かさにすごく触れることが出来た…。
それだけでも、いい日だったなぁ…。ちょっと「命の洗濯」気分♪
今日は「海の日」…世は夏休みの入り…。
紳司君、今頃どうしているのかな……? この時間だから呑んでるかな?
今年はとても「熱い夏」になりそうですね。

…どうか、この道を極めて下さいね…!
「俳優・笠原紳司」 として私たちを魅了し続けて下さいね……!!

なんだか貴重な一日でした。これからの自分の姿勢…サイトのこと……
ゆっくり見つめられたような……(?)

富士にて東海道線に乗り換え… 23:00地元駅着。長くて濃い一日のフィナーレ。
星空のキレイな夜…。蠍の心臓が赤い。大好きな夏の夜。暖かい風すら心地よく感じる…。
そう言えば身延線の車内広告に「しし座流星群を見よう!」なんて書いてあったっけ……。
ちょっと見てみたいな。…調べてみようかな……。


        2001. 07. 20