ヨーロッパ珍道中記 3
スイス⇒イタリア⇒ギリシャ
ジーンズの洗濯もおわり、さっぱりしたところで夜行列車に乗ってスイスに入国しました。
ラウターブルネンという街に宿泊し、目指すはユングフラウヨッホです。
前日、宿のおじさんに「朝食は何時がいい?」と聞かれたので
「朝一番の登山列車に乗ってユングフラウヨッホへ行きたいので早めに。」とお願いしました。
かなり早い時間に用意してくれた朝食をのんび〜り食べていると(食べ終わりそうになると、おかわりが出てくる)
列車の時間に間に合わなくなってしまったらしく、宿のおじさんが自動車をとばして駅まで送ってくださいました。
山頂は氷点下の世界です。めっちゃ寒くって、寒くって、でも素晴らしいパノラマが広がっていました。
さすが観光地!なので団体客もたくさんいらっしゃいましたケド。。。
4時間くらい遊んでいると頭が痛くなってきたのですが、これって標高の差なんでしょうか?
帰りは全部電車で降りちゃうと、せっかくの景色が
もったいないので途中からハイキングがてら下山しました。
約2時間半のコース。さっきまでの寒さがウソのように、
暑い、暑い。
でも「スイスの山を歩いてるんだ〜!」と思うと、しあわせでした。
映画:『サウンド・オブ・ミュージック』のラストシーンみたいです!
ちょっと国は違うけど...
翌日はスキーをする予定でしたが「まだ無理」とのことだったので、チューリッヒからナポリ行きの夜行列車に
飛び乗り、イタリアへGO!です。
朝目覚めて「そろそろローマ?」と思っていると、どんどん外の方がうるさくなってきて、隣のコンパートメントの
お姉さんが「実はストライキで、ここはまだスイスなの。ナポリに着くのは夜、ミラノにはあと2時間くらい。」と
イタリア語のまったくわからない私達に英語で説明してくださいました。一瞬「えっ?」状態。
これがイタリアで有名なストライキ!まさかスイスからの国際列車で、それもイタリアに入国してないのに
ぶち当たるなんて...外の風景は、まさにスイス!昨夜のPM9:00から約10時間、この列車は何処を
走ってたんでしょうか?そういえば夜中に起きたとき進行方向が逆になってたような...
1晩中走らせていた運転手さんも大変です。相方曰く「トイレに行く人の為じゃない?」と言ってるけど...?
ミラノで乗り換え、目的地をヴェネツィアに変更。お昼過ぎにはヴェネチィアに着いていました。
サンタルチア駅からヴァポレット(水上バスのようなもの)に乗ってサンマルコ広場へ。
船に乗って運河を渡ってるなんて、ちょっと感動です。街は巨大迷路のようですが、歩いていて楽しい街です。
翌日目覚めると、おもろい物にぶち当たりました。ホテルをチェックアウトして外に出ると「水浸し」でした。
テレビや本などでは何度か見たことがありますが、街全体が水没(?)してたのです。
昨日は「何に使うのかなぁ?」と思っていた、折りたたみの台の上を人々が歩いていました、納得。
カフェでカプチーノを飲みながら、お店の方に「ヴァポレットは、いつになったら動くの?」と聞くと
「水が引いたら動くよ。」の返事。う〜ん、あまりにも的確な答え...
今度こそナポリに向かって夜行列車に乗り込みました。ポンペイの遺跡を見たかったのでナポリは絶対に
外せなかったんです。今回は時間どおりに到着、最初にストという痛い目に遭っていたので妙に感動です。
遺跡内をふたりでぼ〜っと歩いていると、警備員みたいなおじさんがやってきて
私達のガイドをしてくださいました。(暇なんでしょうかね?もちろんノーギャラ、でもイタリア語オンリー。)
当時発掘途中で、一般には立ち入り禁止になっていた場所にも案内していただきました。
その中でも火山の噴火のため岩石や軽石、灰が覆い被さったままの人々の姿には一瞬目を背けてしまいました。
私はこの時まで人の亡き骸を見たことがなかったので(大英博物館のミイラは別ですが)悲鳴すら上げていたかも
しれません。そして亡き骸の側にあった軽石を持ちかえり、今は本棚の片隅に並んでいます。
ギリシャに向かうためイタリア国内を南下中の出来事ですが、学校帰りらしい子供が話しかけてきてくれました。
厳密に言うとイタリア語でしゃべりまくられていたんですが・・・
そして車両内の壁に貼られているイタリア地図のところに私達を連れていき「ここが今の位置で、僕の家はここ、
あなたたちの家はどこ?」と聞かれました。地図上にはない日本の位置である壁の一点を指差しました。
彼は首をかしげていました。外国における日本ってこんなものなんでしょうか。
そうかと思うと、ギリシャへ向かう船の出航を待つ間にアイスクリームを食べていた時の出来事ですが、
クリームを買おうとしていた東洋人の男性に向かって「日本の方ですか?」と自信をもって日本語で聞いたところ
「いいえ、僕は韓国人です。」と日本語で答えられてしまったので、一瞬理解できませんでした。
心の中は「え?日本語話してるのに、顔も日本人やのに、日本人じゃないってどういうこと???」でした。
英語で答えてくれればすぐに納得できたのに。
東洋人に日本語で「日本人じゃないです。」と言われるなんて・・・あ〜びっくりしたぁ。
イタリアの列車はほんとうに大変です、予定どおりに目的地にたどり着くというのは運が良い場合だけか?と
言いたくなります。ストで2〜3時間電車がストップということも度々ありましたし、ホームの表示板とはまったく違う
ところに行ってしまう電車もありました。でもその”どんぶり勘定”的なところが大好きです。
イタリアからギリシャへは船で渡ったのですが、乗船券の種類にはデッキとキャビンがありました。
(それ以上は、私にとって問題外)
デッキって当然ですが外なんです、きっと寒いんでしょうね。軟弱者の私達はキャビンにしてました。
キャビンの中は二段ベットと洗面台、ロッカー。新日本海フェリーの2等寝台よりもずっと快適です。
日本円にして1.000円程度の差なのでキャビンをオススメします。(現在はどうなんでしょうかね?)
翌朝遅い朝食をとり、デッキに出てみると驚くほどの青海原でした。
この海を見れただけでも、来てよかったと思えるほどの青さです。天気がよかったことも幸いしてたのでしょうね。
パトラという港町から電車に乗って
アテネに到着する頃には夜になっていました。
翌日はアテネ市内をウロウロしてたのですが、
大都市なのに街中に遺跡がゴロゴロ、不思議な風景です。
ここまで来たのですからエーゲ海は目と鼻の先!
行かないわけにはいきません。
旅行会社へ行き、ミコノス島への往復の乗船券と
島内のホテルを取ってもらいました。
ミコノス島までは約5時間の船旅です。
乗船後しばらくしてデッキに出て行くと、前の席にはゲイらしき4人連れが・・・
ガイドブックにもミコノス島にはゲイが多いと書いていたことを思い出しながら、
どの二人ずつがカップルなのか首をひねりました。
そういえば以前、大阪岸和田の”だんじり祭り”で巨人の清原選手を見かけましたが、
右端に清原選手、真中に女の子、左端に男性の方、3人仲良く手をつないでました。あれも何だったんでしょう?
またまた話がそれてしまいました・・・
ミコノス島のホテルはリビングルームとベットルームの二間続きで
テラスから降りるとすぐにプライベートビーチという、私にとっては豪華なものでした。(でも安かった)
青い海と青い空、白い家々、写真の風景が目の前に広がっていてめっちゃんこ優雅。
夕食からの帰り道、ホテルの近くまで帰ってくると突然街中の電気が消えました、停電です。
部屋のテラスから真っ暗な街と満天の星空をぼ〜っと眺めていると30分もしないうちに
ポツポツと街の電気がつきはじめました、とっても素敵なものを見れた気分です。
エーゲ海で泳げたし〜と、ミコノス島から上機嫌でアテネに帰ってきましたが、この日泊まろうとしたホテルが・・・
バスルームの上から、なにやら話し声が聞こえるんですよね、そして換気口からタバコの吸殻が
落ちてきたんです。これって上の部屋からバスルームが見えるような造りになってたんです。
フロントに電話すると、まず一人目の男性がやって来て「部屋を代えます。」と言いながらタバコの吸殻を取り去り
次に二人目の男性がやって来て「吸殻なんかない。」と言うので「さっきの人が持って行った。」と答えると
「それは誰だ。問題はない。部屋は代えられない。」の繰り返し。
当然と言えば当然ですが、ホテル中がグルなんですよね。
そして私達を上の階に連れて行き、何もおかしなところがないことを見せようとしました。
例えば201号室の上の部屋は301号室と末尾が同じですよね。
私達の部屋は34号室、見せようとしたのは44号室。
でも真上の部屋は43号室でした。錯覚させるため部屋番号を変えてるんですね。
「43号室を見せて。」と言うと「誰もいない。」と言って絶対に見せようとはしませんでした。物音はしてるのに!
頭にきてフロントへ行き「パスポートを返せ!警察へ行ってやる!」と、通りに聞こえるほどの大声で
騒ぎ立ててました。(パスポートを預けなければ宿泊できない宿がかなりある)
日本を出てから1ヶ月半、とっても強くなったものです。それが自分自身にとって一番の驚きでした。
アテネ市内:NIKIS通り27 『HOTEL NIKI』 女性の方は、くれぐれもお気を付けください。
男性の方は、運が良ければ・・・ラッキーかも?
まぁ色々ありましたが、次回があるのならエーゲ海の島々めぐりをゆ〜っくりしてみたいですね。
ギリシャで印象に残っているのは、ギリシャ語で書かれたマクドナルドの割引クーポン券。
これって万国共通なんですね、嬉しがって思わず使っちゃいましたけど。
私が外国に行って必ずすることは、マクドナルドに入ることなんです。物価もわかるし、違う味を楽しめるので。
特にオレンジジュースで楽しんでます。つぶつぶオレンジが出てきたり、バヤリースチックだったりと色々です。