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Ryohei's Woodworking |
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このサイトは家具作りのための木工技術や関連情報を中心とした私的なページで、毎月初めに一部更新をしております。内容別に整理ができておりませんが、初めての方は木工講座100連載や今までのページをご覧いただければ、過去の内容がわかりやすいと思います。 |
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2010年2月 目次 ◆ 木と水分 ◆ 教室では毎回、15分程度のミニ講義をしています。今年から、その中で木工を趣味とされている方に役立ちそうな基礎的なことを時々取り上げてみたいと思います。今回は「木と水分」についてです。この話題につきましては下記農林水産消費安全技術センターのホームページが大変わかりますく解説をされていますので、ぜひ参考にしてください。 樹木は生木の時、とても多くの水分を含んでいます。その水分含量を数値として考えるために、”含水率”が定義されています。含水率とは(木材を完全に乾燥させた場合の木質のみの重量)分の(木の水分)を%で表したもので、生木の場合は200%を超えることもめずらしくありません。また、木材を放置しておくとしだいに水分が減っていきますが、その速度はしだいに遅くなり、長い年月を経て、やがて空気との水分の行き来が等しくなって、ある一定の水分含量となります。これを平衡含水率と言います。 含水率(%)=(木材中の水分含量÷木材の絶対乾燥重量)×100 絶対乾燥重量を知ることは容易ではありませんから、含水率を簡単に知ることはできません。それで普通は含水率計を使って調べます。写真は私が持っている簡素な高周波含水率計です。木材の種類によってその数値を補正する必要があります。
日本、特に本州は湿度が高いので、木を長年放置して乾燥させても、最高で含水率15%程度までしか乾燥しないとされています。私の実感では、もっと高くて、天然乾燥材の場合は、18%〜20%ぐらいではないでしょうか。 さて、木の中の水分含量、すなわち含水率が変化すると木が収縮します。それも全体が均一に動くのではなく、方向や部位によって動き方が違います。方向では、木の繊維方向、柱なら長さ方向にはほとんど収縮せず、幅方向に収縮します。板目は最も大きく動き、柾目の場合は板目の場合の約半分です。上記のホームページによりますと、含水率1%の変化に対して、板目では約0.3%、柾目では約0.15%収縮するということがわかります。データから名古屋では年間に平衡含水率が13.5%〜16.5%と変化、全国的に見ても年間2%から多いところでは6%も変化しています。仮に含水率1%の変化に対する収縮率を板目で0.3%、柾目で0.15%とすると、幅1mの板の収縮幅は、次の表のようになります。
次の写真は10年ほど前に作った幅1mの端ばめを用いたコタツ板です。人工乾燥のタモで作りましたが、梅雨時になると両側に3mmずつ、中央部の天板がはみ出してくるのです。1mで合計6mmも伸びたことになります。
上記のことから、たとえば框組の扉を作るとき、中に入れる鏡板と框の溝の隙間をどの程度確保したらよいかという問題、ザックリと言えば、2%程度の余裕を見てほしいということになるでしょう。乾燥の激しい冬に作る場合、30cm幅の鏡板なら6mm、両側の溝との隙間は3mmずつということになります。湿気の多い梅雨の時期でしたら、あまり隙間は必要ないかもしれません。塗装によって、その変化をかなり抑えることは可能ですが、それでも最低1%は動くと考えるべきでしょう。 一般に家具では含水率10%、冷暖房が入る密閉された部屋では8%まで乾燥させた材を使う必要があるとされています。当然自然乾燥だけでは不十分で、人工乾燥をかける必要があります。材木屋さんの話では、アメリカ材の場合、現地出荷時に含水率8%まで乾燥させて船で運ばれ、日本に着くそうです。ですが、日本は湿度が高く、平均平衡含水率は約15%なので、日本の室内では伸びることになります。しかし、8%まで乾燥させた木材は、仮に15%まで水分が増えたとしても、元の状態に戻るのではなく、その変化はかなり小さくなります。これが、「過乾燥の状態から、幾分水分を戻した状態が最も安定している」ということの意味です。 木と水分について考えてきましたが、”動かない木”を追い求めるだけでは面白くありません。趣味の木工なら、動きを楽しむ--生木の木工--や、動いても支障のない構造にするなどして、強制的に乾燥させた内部割れなどが多い人工乾燥材よりも、動きが大きくても木として扱やすい天然乾燥材を使っていくことも、意味あることではないでしょうか。 (参考) Understanding Wood : A Craftman's Guide to
Wood Technology (2ND)
Hoadley, R. Bruce著 Taunton Pr (2000/10 出版) Hardcover:ハードカバー版 ISBN: 9781561583584 ◆ 関西人の名古屋界隈事情 --- 旧東海道 --- ◆ 学生の時、生意気であった。好きな勉強しかせず、嫌いな歴史や古文・漢文などは、授業中寝ていた。やりにくい生徒だったと思う。「今役に立たなくても、何時か勉強しておいたらよかったと後悔するぞ」とよく言われたけど、「そんなことないわ」と思っていた。今になって、その教訓は正しかったと痛感している。また、生前の親父が「ある歳になると”和”に好みが変わる」と言っていたのを思い出す。そう、今になって、歴史が面白くなって、西洋的なものから、和というか日本の昔にとても興味が出てきた。古典や漢文が、すらすら読めたらいいなと思うし、歴史をもっと知っていたらと思う。恥ずかしい。 夫婦でサイクリングをよくする。自転車は旧道を走るのが得意だ。東海地方は旧東海道の町並みが残っているところが多いので、それを見るのが楽しい。江戸時代というとメチャ古い時代にように感じるけど、私の生まれた年が1953年だから、その100年前は江戸時代末期だったことになる。そんなに昔の話ではない。そこから、明治維新となり、西洋文化が入ってきて、どんどん日本古来の文化も物も捨てていったのではないだろうか。 旧東海道、ほとんどはズタズタである。かろうじて、いくつかの宿場町が残っている。亀山近くの関宿、初めて行ったけど、予想をはるかに超える長さと風情にびっくりした。こんな道をチョンマゲをつけたおっさん達が歩いていたのだと思うと面白い。昔の人は一日30kmほど歩いたらしいから、大変健脚だったことだろう。その時代に自転車があったら、びっくりしたやろうな。 現在にもどって考えてみる。身の周りにはなくなっていく物や習慣がいっぱいある。今はその価値に気づかないけど、100年ほど経ったら、それがとても貴重なことであったと気づくかもしれない。「役にたたんから、もう捨てよ」という前に、100年先の子孫の気持ちになって、考えると面白いかも。とは言うものの、現実はきびしい。たとえばフィルムカメラ最後のマニュアル一眼NIKON-FM3Aを買って持っているけど、フィルムを入れたのは二回だけ。デジカメの便利さには勝てません。宝の持ち腐れですわ。 さて、写真は昨年秋に行った関宿とその近くの一里塚、それに今年行った豊川と蒲郡の間にある御油の松並木です。
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