Ryohei's Exhibition 2005

2004年は木工教室の日を増やしたこともあり、注文仕事はしませんでした。それで、腕が落ちないように、また安易な方向へと進まないようにと、課題をきめて作品を作りました。教室を休んでの長期留学など、今となってはできません。幸いカペラゴーデンで入手した小さなキャビネットの図面が手元にありましたので、昨年後半はそれをたよりにマルムステン流のキャビネット作りをしてみました。細部の写真なども載せておりますので、日本のキャビネット作りとの違いなど、参考になるのではないでしょうか。この製作中、手考会作品展への出品のお誘いがあり、北欧の製作技術を取り入れながらも日本の伝統的な匂いを残すようにと作ったのが扇型卓上引出箱です。お楽しみ下さい。



壁掛けキャビネット
チェリー、ガラス

木工をしていると商品にはできない材が残ってきます。
シラタの多いチェリー材もそのひとつ。そんな板をキャ
ビネットにしてみました。アリ組は2mmほど先を出し、
面取りしています。スキマが誤魔化せないので辛い。


2X4材のスツール
SPF材

週末工房1に製作記事を書いたスツールです。
ホームセンターで買った安い材木でも、ちゃんと
加工してやれば、かなりいい物になります。
白いワトコオイル仕上もお気に入り。


自宅ダイニングの作りつけ棚
チェリー、バーチ

お見苦しい写真で申し訳ありません。生活感だと思って
我慢してください。これも、商品にはできないほど大きな節
やシラタのある板を使いました。枠は直径10mmのダボに
よる接合。ダボを正しく使うのは簡単ではありません。


フロアキャビネット(製作中)
材:ヒバ、オリジナルデザイン:カペラゴーデン

 適当な鍵の金具が見つからず、まだ完成していません。
裏板もまだです。

側板、斜め部分の接合はイモ。ジグを作って固めます。
本体の接合はほどんどダボ。ダボ接合によって、木口を
見せることができ、それを丸くすることによって、優しい感じ
がでるようです。

 「酉年だから」というわけではないのですが、鏡板に野鳥
を埋め込んでみました。
 
引出は、前板の一部をひっかけるようにしてストッパー
にしています。内部引出ではスリ桟の板、上部では底板
の段が、それにあたります。

底板は6mm厚の無垢板。端を斜めに削って側板の溝に
はめます。上部の引出は枠を組み、そこに底板をはめて
いるのです。そこまでしなくても・・・という感じ。


扇型卓上小引出
ヒバ、キリ、コクタン

上のキャビネットの作り方を自己流にアレンジして
使ってみました。前板は4枚の薄板の積層曲げ。
しかし、切断したら、予想外に戻りが生じ、結局は
削って合わせました。両側にある三角の引き出しは
内側のアリで持たせ、外側はイモで逃げています。


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Ryohei Miyamoto
3237-10 Taikogane Kikko Moriyama-ku
Nagoya-city Aichi, 463-0004
JAPAN

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