Ryohei's Exhibition 2003


 

屋外用ベンチと小机
タモ

 ある庭園デザイナーさんから「中庭で雨ざらしで設置する頑丈なベンチとテーブル」というご注文で作ったもの。最初もっと細身の繊細なモノを提案したら「ゴッツイのにしてください」ということで、昔作っていたパターンでスケッチを書いたらOKとなりました。出来上がったものは好評で、作りたいモノとユーザーニーズの相違を考えさせられました。耐光性のある仕上げにしたいところですが、木の質感を優先したいということで、オスモのウッドプロテクターの二回塗りです。雨の日には専用シートをかけられ、大切に使われているそうです。

ラウンドテーブル(試作)
アルダー、ブラックウォールナット

 カーブした幕板の丸テーブルを一度作ってみたいと思っていました。方法はいろいろありますが、今回は部材を八角形に接合し、それを数層重ねて円形に切り出す方法をトライしてみました。手間はかかりますが、強度は一番でるようです。アクセントにブラックウォールナットの層を一枚、脚もアルダーでサンドイッチしています。でも手間を考えると、ラミネーションで幕板を作る方が良さそうです。

椅子(試作)
ハードメープル、ホワイトオーク、ナイロンコード 

 前々から強度を確保するために三角構造を取り入れた椅子を作りたいと思っていました。前回の小アームチェアは私がオリジナルデザインと思っていたら、あとからスウェーデンのオーケ・アクセルソン氏がとても似た椅子を発表されているのを発見しました。今度の椅子は写真で見た彼の椅子に共感し、それを自分流にアレンジしてみたものです。氏とは発想や好みが似ているのでしょうか。背は3mm厚の薄板のラミネーションで曲げています。座面後ろの框材が尻にあたり、この部分の改良が必要です。

ローボード
バーチ他 

 SolidWoodCabinetConstructionという本に影響され、一度同じ方法をやってみたいと前々から思っていました。扉はホンザネ加工をした部材を隠れたサネで収縮を吸収するための隙間を持たせながら組上げたもの。引き出しのカーブ模様はルーターをコンパスのように使い溝を掘ってインレイ。波と進む小船をイメージできたでしょうか?昨年一番時間がかかった作品でした。

引出箱
ユーラシアンチーク、タモ 

 もらい物の端材に、ユーラシアンチークの板が一枚ありました。それを前板に使って、引出を作りましたが・・・、一度刃を当てただけで、ノミがボロボロになりました。同じチークでもビルマチークはそんなことはありません。もうこの材はコリゴリです。
 箱はタモの薄板をビスケットで留め接合しました。クランピングが難しく、隙間が皆無といかなかったので、今後の課題です。仕上げは水性アクリル塗料の白を試してみました。

アームチェア
タモ

 故カール・マルムステンにはもちろん会ったこともありませんが、カペラゴーデンの創始者である彼の木工に対する姿勢には年を追うごとに共感する部分が多くなっています。小さな写真と図面をたよりに、このアームチェアを複製してみました。

 直角のホゾがほとんどなく、たとえば背のスポークも一本一本角度が違っており、作るのは非常に難しかったです。スウェーデンの学校に入っても、図面を渡されるだけで、自分で作り方を考えなければならないとのこと。私も非常に勉強になりました。なお、椅子のクッション材はHCカインズで購入したもので、これはなかなかいいです。なお座板もカーブしています。


パソコンデスク
アルダー・バーチ・合板

お見苦しい写真で恐縮です。毎日この机でパソコンを使っています。10年以上前に作った左側のオーディオラックをパソコン用に改造し、PC本体・プリンタスキャナー・印刷用紙・FAX電話・無線ルーターが置いてあります。その右脚に取り付けた角材と、図の書類キャビネット上に、奥行き60cm、幅120cmの反り止めを付けた天板を乗せているだけです。キャビネットは上二段が引き出し、下が金属製の頑丈な三段レールを取り付けたファイルボックスになっており、A4の書類を封筒に入れて大量に収めてあります。

2X4簡単スツール
SPFツーバイフォー材

カミさんから、ミシンを使うのに、「凝らなくてよいから、小さいスツールをすぐに作ってほしい」と頼まれ、作りました。
 接合はルーズテノンと丸ホゾで、どちらも機械加工。部材は二種類だけで、製作に二時間もかからなかった。脚をちょっと斜めに配置すればもう少し見れたかも。実のところ、こういう手抜き作品が自宅には多い^^;。

端材のスツール
ハードメープル、タモ他

工房では使えそうな木が捨てられる。もったいない、もったいない。これらの捨てられる木だけでスツールを作りました。大きめのダボで木っ端を接合し、脚を先細にして丸ホゾで接合。スリムな印象でよい感じ。脚の一本が長さが足らず、チェリー材を継ぎ足しています。

Copyright by Ryohei Miyamoto. All rights reserved.
All pictures may not be reproduced in any form without permission from

Ryohei Miyamoto
3237-10 Taikogane Kikko Moriyama-ku
Nagoya-city Aichi, 463-0004
JAPAN


最初のページへ戻る