連城三紀彦

1948年愛知県の由緒ある寺院の息子として生まれた。早稲田大学政経学部卒業。
在学中、「変調二人羽織」で「幻影城」新人賞受賞。
1981年「戻り川心中」で日本推理作家協会賞受賞
1984年「宵待草夜情」で第5回吉川英治文学新人賞受賞、
同年「恋文」で第91回直木賞を受賞した。
1996年「隠れ菊」で柴田錬三郎賞受賞。
ひねりを利かせたプロットに豊かな比喩表現が相俟った、
非常に流麗な文章は魂をも揺さぶらんばかりである。

書名 恋 文 (新潮)
内容  マニキュアで窓ガラスに描いた花吹雪を残し、夜明けに下駄音を響かせアイツは部屋を出ていった。結婚十年目にして夫に家出された歳上でしっかり者の妻の戸惑い。しかしそれを機会に、彼女には初めて心を許せる女友達が出来た…。第91回直木賞を受賞した表題作をはじめ、都会に暮らす男女の人生の機微を様々な風景の中に描く。

 収録:恋文/紅き唇/十三年目の子守歌/ピエロ/私の叔父さん

 解説:荒井晴彦

 第91回直木賞受賞
感想  
書名 もうひとつの恋文 (新潮)
内容  酒場のカウンターで、年下の男から突然見せられた妻にあてた「ラヴレター」−。結婚十年目を迎えた夫婦の家庭に傍若無人に割り込んできた若者の、直向きだが不可解な言動の秘密を描いた表題作の「もうひとつの恋文」をはじめ、すぐには言葉にならない、様々な想いを抱きながら、都会の片隅で生きていく若い男女が演じる<愛のドラマ>五編。
 直木賞受賞作「恋文」の姉妹編。

 収録:手枕さげて/俺ちの兎クン/紙の灰皿/もうひとつの恋文/タンデム・シート

 解説:一色伸幸
感想  
書名 たそがれ色の微笑 (新潮)
内容  十五年前、わずか一年で結婚生活に失敗して以来、ずっと独り身を続けてきた四十七歳の女性弁護士撩子。大学時代の友人に連れられていったホスト・クラブの化粧室で、撩子は突然唇を奪われた。相手は爽やかな笑顔の青年宮島ヒデジ。彼女は、ヒデの境遇を聞くうちに麻疹(はしか)にかかったように彼に一目惚れしてしまう…。表題作を始め、大人の愛の形を描く短篇集。

 収録:落葉遊び/たそがれ色の微笑/白蘭/水色の鳥/風の矢

 解説:白鳥あかね
感想
書名 一夜の櫛 (新潮)
内容  髪の艶と柔らかさが自慢の津加子。六歳年上の夫は四度目の浮気が進行中だ。彼女は同窓会で再会した辻沢と月に二、三度は逢いながら、体の関係もなく、ただ別れ際、辻沢が彼女の髪に触れるだけという関係を続けてきた。辻沢と旅に出た鄙びた温泉宿で夜中に二つに割れた櫛。この櫛に津加子は二人の関係の終わりを痛いほど感じ取っていた…。十四編収録のオリジナル短編集。

 収録:一夜の櫛/忘れ物/娘/プラットホーム/葉陰/針の音/裾模様/梅の実/交差点/昔話/十年目の夏/ヴェール/通過駅/うしろ髪

 解説:中村彰彦
感想  未読
書名 顔のない肖像画(新潮)
内容  「顔のない肖像画」−それを描いたのは、戦後画壇に彗星の如く現れ、10年間の精力的な活動の後に死した孤高の画家、荻生仙太郎だった。その絵が個展から忽然と消えた後、彼の作品のオークションが開催されるが、競売は奇妙な展開を見せてゆく…。美術品をめぐる人間心理の綾を描く表題作を始め、緻密な構成と巧妙な筆致で男女の微妙に揺れ動く感情を綴る短編7編を収録。

 収録:潰された目/美しい針/路上の闇/ぼくを見つけて/夜のもうひとつの顔/孤独な関係/顔のない肖像画

 解説:鈴木邦彦
感想  
書名 背中合わせ(新潮)
内容  離婚するのかしないのか、夫と話し合う喫茶店。洋子と背中合わせの席から「馬鹿だな」という声が聞こえてきた。若い娘と向かい合って座る灰色のコートの背中。寂しそうなその肩を、洋子が忘れるはずもなかった…。意地悪な偶然に弄ばれ、かつての恋人の述懐を背中越しに聞かされる人妻の緊張を描く表題作を始め、ふとしたきっかけで日常の裏側を垣間見る女たちを描く21の短編

 収録:優しい雨/つぼみ/夏の影/冬の顔/まわり道/足音/再会/背中合わせ/先輩/灯/背後の席/誕生日/窓/鞄の中身/彼岸花/紙の靴/いたずらな春/ねずみ花火/あの時/切符/ガラスの小さな輝き

 解説:島田美恵子
感想  
書名 暗色コメディ(新潮)
内容  デパートで夫と逢引しているもう一人の自分を目撃した人妻。自殺しようと飛び込んだトラックが消えてしまった画家。一週間前に自分が交通事故死したことを妻から知らされた葬儀屋。妻が別人にすり替わっていることに気が付いた外科医−。四つの別々の場所で起こった四つの事件が絡み合い、一つに結ばれていく。浮かび上がる過去の殺人事件。巧緻なトリックで描くミステリー

 解説:田中芳樹
感想  未読
書名 どこまでも殺されて(新潮)
内容  「どこまでも殺されていく僕がいる。いつまでも殺されていく僕がいる」七度も殺され、今まさに八度目に殺されようとしているという謎の手記。そして高校教師・横田勝彦の元には、ある男子生徒から「僕は殺されようとしています。助けて下さい」という、必死のメッセージが届く。生徒たちの協力を得て、殺人の阻止と謎の解明に挑む横田。周到な伏線と驚愕の展開に彩られた本格推理長編。

 解説:縄田一男
感想  未読
書名 美の神たちの叛乱(新潮)
内容  フランス人モデルに変装して扼殺された日本人女性。労作に描かれたモデルの右目を撃ち抜いて自殺を遂げた、かつてのフランス画壇の巨匠。そしてロンドンのホテルで絞殺された女装の男性。すべての事件は、あるセンセーショナルな贋作を巡る謎がもたらしたものだった…。香港、ニューヨーク、ロンドン、パリ。
 愛の迷路は国際都市を結んでゆく。絢爛たる世界を舞台に描く渾身の長編。

 解説:吉野 仁
感想  未読
書名 飾り火(新潮)
内容  北陸本線で知り合った女は、夫に逃げられたまま新婚旅行中の花嫁だった…。平凡な家庭と多忙な仕事に縛られていた藤家芳行は、誘惑に負けて女と一夜をともにする。藤家の妻、美冴は夫の挙動に不審を抱くとともに、息子や娘の変貌にうろたえる。静かに破壊されてゆく家庭の幸福。美冴は見えざる敵に怯え、その正体を必死に探るのだが−。舞台・TVドラマともなった愛憎の巨編。<上巻>

 一人しかいない、あの女だ…。敵の正体を掴んだ美冴。幸い、向こうには自分が気付いたことは悟られていない。それを利用するのだ。逆手にとって、自分が奪われた家庭のすべてを、あの女の手から奪い返してやるのだ−。妻でもなく、母でもない、一人の女としての強さに目覚めた美冴は、頼るべき者も持たぬままにたった一人、知略を尽くした壮絶な復讐に立ち上がった。<下巻>

 解説:堀越 真
感想  未読
書名 宵待草夜情(新潮)
内容  胸を病み、ある事情から絵筆を捨てた絵描きの「私」は、結核で夫を亡くした寂しげな影を持つカフェの女給鈴子と巡り会う。「私」は鈴子と親しくなるが、彼女には何か秘密があるらしい。「血は悲しい色」と言う鈴子。その秘密を握る女給の照代が殺された…。愛の輝きと生の憂愁を綴る表題作を始め、五人の女たちの姿を通して、計り知れない愛と憎しみの謎に迫る叙情に満ちた五編。

 収録:能師の妻/野辺の露/宵待草夜情/花虐の賦/未完の盛装

 解説:山田耕太

 吉川英治文学新人賞第5回受賞作。
感想  
書名 花墜ちる(角川)
内容  “花の落ちる地へ参ります”という書き置きを残し、作曲家・高津文彦の妻・紫津子が家を出てから、三日目の朝、高津の元に空箱のように軽い、奇妙な小包が届いた。中から溢れ出した無数の桜の花片は、風に舞い花吹雪となって高津を驚かせたが、花片とともに白い砂状の物が入った封筒があり、添付の便箋には妻の筆跡で、それは自分と愛人の“小指の灰”であると記されていた−。桜吹雪舞う幽境の地に燃え上がる魔性の炎、傑作長編恋愛ミステリー。<上巻>

 作曲家の高津文彦は、出奔した妻・紫津子を追って桜の花を手掛かりに吉野、奈良、京都へと旅を続けていた。そしてついに仁和寺で、タクシーに乗っている紫津子を見つけだすが、彼女の隣には顔をコートの襟とサングラスで覆った正体不明の男が同乗していた−。現実と幻想の狭間で奏でられる愛と背徳の旋律が哀しくも美しい長編恋愛ミステリー。衝撃の結末へ!<下巻>

 解説:萩原朔美
感想  未読
書名 夢ごころ(角川)
内容  今夜、あなたはとうとうこの家へ、戻ってきました。私の元へと、八年間色々なことがありながらそれでも妻であり続けたの女の元へと…、失踪した夫の美しいおもかげを愛し、門灯を絶やさずに待った女の決着を描く「忘れ草」。新婚旅行に向かう車中で、ラグビー部の先輩との灼けるような想い出と激しい夢を見続ける男の時間を映す「陰火」…。人は恋をした瞬間に、一匹の幻を飼うことになる。いつの世にも人の心の湿原に咲く耽美な愛、十二篇。

 収録:忘れ草/陰火/露ばかりの/春は花の下(もと)に/ゆめの裏(うち)に/鬼/熱き嘘/黒く赤く/紅(くれない)の舌/化鳥(けちょう)/性(さが)/その終焉(おわり)に

 解説:小森 収
感想  
書名 ため息の時間(集英社)
内容  僕とセンセイの奥さんの衝撃の“愛のかたち”。編み目の表裏のような、嘘と真実。からみあう駆けひき。新しい恋愛小説の登場。
感想  未読
書名 美  女(集英社)
内容  この里芋のような女に、俺の「浮気相手」が演じられるだろうか?妻の妹と関係を持った男は、妻の疑いをそらすために、馴染みの居酒屋の女将に一芝居打ってくれるように頼み込んだ。男の前で妻とその妹、女将−3人の女の壮絶な「芝居」が始まる。逆転、さらに逆転劇!(表題作)息を呑む超絶技巧で男と女の虚実を描く、8編の傑作ミステリアス・ノベル

 収録:夜光の唇/喜劇女優/夜の肌/他人たち/夜の右側/砂遊び/夜の二乗/美女

 解説:千街晶之
感想
書名 瓦斯灯(講談社)
内容  歳月は、人を恋う心の炎を消してしまうのか、あるいは、さらに激しく燃え立たせるものなのか。十七年前、相思相愛だった男と女が、いま再会して露わになる数奇な離別の真相とは。表題作を始め、愛が憎しみに、悦びが哀しみに、一瞬にして反転しうる心の襞をミステリアスに描く、会心の恋愛推理小説五編を収録。

 収録:瓦斯(ガス)灯/花衣の客/炎/火箭(ひや)/親愛なるエス君へ

 解説:香山二三郎
感想  未読
書名 花  塵(講談社)
内容  洋画壇の中で男たちをキャンバスにして自分の人生を描き続けた女がいた。いつも新しい玩具を欲しがる童女のように次々と男を取り替え、奔放な暮らしを続けた。世間からは「魔性」と呼ばれる生命の破壊力で男たち全てに破滅を与え、その破滅こそが愛の証と考え、激しく生きた女が遺した一枚の絵。長編恋愛小説。

 解説:土屋文平
感想  未読
書名 黄昏のベルリン(講談社)
内容  四十余年の時の流れに塗り込められた驚異の秘密の謎解きに、一人の“日本人”が巻き込まれた!−リオデジャネイロ、ニューヨーク、東京、パリ、そしてベルリンと、世界の大都市を結んで展開する国際的謀略事件が、一転また一転、意外極まる結末へ。壮大かつ緻密な仕掛けの、長編ミステリー・ロマン。

 解説:香山二三郎
感想  未読
書名 夕萩心中(講談社)
内容  妙武岳山中で起こった若い男女の哀切の情死事件には、親子二代にわたる驚くべき秘密が宿されていた。表題作の他に、著者会心の花に託した愛のミステリー二編と、窓際人間たちが巻き起こす珍無類のユーモア・ミステリー三話を収録する魅力の連城推理世界。

 収録:花緋文字/夕萩心中/菊の塵/陽だまり課事件簿(白い密告/四つ葉のクローバー/鳥は足音もなく)

 解説:西脇英夫
感想  未読
書名 敗北への凱旋(講談社・ハルキ)
内容  片腕の男性ピアニストが遺した、美しい旋律の曲と詩の謎とは?戦後間もなくの横浜中華街で発生した連続殺人事件は、戦前から戦後にかけての、男と女の狂おしくも哀しい人生の終着だった。その真相を解く鍵は、被害者の男が遺した楽譜にあると言う…。鬼才が構想豊かに描く長編ミステリー・ロマン。

 解説:泡坂妻夫
感想  未読
書名 日曜日と九つの短篇(文春)
内容  見知らぬ男の後妻となるホステス「日曜日」、二十年前の恋人と再会するやくざ「裏町」、腹違いの子を育てる玩具店の女房「棚の隅」…。名作「恋文」の直後に書かれ、裏町に住む様々な人々の胸の思いを鮮やかに掬い上げて、著者の新たなる到達点を示した珠玉の十篇を収録する短篇集。

 収録:日曜日/裏町/改札口/敷居ぎわ/母の手紙/街角/形見わけ/棚の隅/一夜/青葉

 解説:岸田理生
感想  未読
書名 蛍  草(文春)
内容  「おもしろい彫り物ね」一夜の出来事を未完の刺青に託した姐さんと渡世人の情「蛍草」、「男なら誰でもいい」二重人格症の男性患者を追う青年医師の動揺「カイン」、「スミマセン、あのう…」一枚の絵がきっかけで米国人青年と知り合った女性の恐怖「選ばれた女」など、予期せぬ結末が待つ五つの愛の作品集。

 収録:
 解説:田中洋子
感想  
書名 恋愛小説館(文春)
内容  上司の妻に誘われながら一度のキスだけで遠ざかる青年「組歌」、結婚をとりやめたのに形だけの新婚旅行に出た二人「淡味の蜜」、転勤してゆく隣室の主人を見送る人妻「空き部屋」、老いたるお手伝いさんとの再婚を決意する作家「捨て石」…。様々な愛の形を、静謐な筆に描き出した珠玉の短篇集。

 収録:組歌/裏木戸/かたすみの椅子/淡味(うすあじ)の蜜/空き部屋/冬草/かけら/片方の靴下/ふたり/捨て石

 解説:植村修介
感想  
書名 新・恋愛小説館(文春)
内容  新婦の前夫を披露宴に招んだ新郎の胸中「冬の宴」、男性用の同じコロンの匂いがする二人の女性と関わった男が感じた不安「白い香り」、浮気した夫を許す代わりに夫の部下を誘惑すると宣言した妻の真意「即興曲」他七篇。つつましく生きる人々のしなやかでしたたかな愛の形を綴る短篇集。

 収録:冬の宴/白い香り/緋い石/陽ざかり/落葉樹/枯菊/即興曲/ララバイ/彩雲/青空

 解説:濱田芳彰
感想  
書名 夜のない窓(文春)
内容  妻と別れる方法は離婚だけではない。情事を仕向け、妻を追いつめ自殺へ導く男の心理「夜のない窓」、別れた女が自分の親友と結婚する一週間前に、「もう一晩、今夜だけ」と言ってきた。その夜の三人それぞれの思惑「今夜だけ」、など男と女の間の奇妙な心模様を描く作品集。

 収録:今夜だけ/午後だけの島/夜のない窓/山雀(やまがら)

 解説:綾部伴子
感想  
書名 前夜祭(文春)
内容  亡き親友の未亡人・清江とたった一度だけの肉体関係を持った真山。妻の康子は夫の部下、白川との不倫に走った。そんなある日、真山の不意の失踪、そして白川の手に残された一枚の離婚届には真山の名前だけが書き込まれていた…。表題作など男と女のミステリアスな関係を描いた粒選りの短篇八篇。

 収録:それぞれの女が…/夢の余白/裏葉/薄紅の糸/黒い月/普通の女/遠火/前夜祭

 解説:日下三蔵
感想  
書名 牡牛の柔らかな肉(文春)
内容  「剃髪前の私は本当に恐ろしい顔で一人の男の命を死にまで追いつめた、人殺しと変わりない女なのですから」謎に満ちた過去を黒染めの衣の下に隠す美しき尼・香順。愛を失い、社会に居場所を失くした男たちを意のままに操る彼女は救世主か、それとも希代のペテン師か。万華鏡の如き目眩く展開の会心作。

 解説:香山二三郎
 ※氏は「終章からの女」「花塵」と併せて“平成悪女三部作”と推奨している。
感想  未読
書名 青き犠牲 いけにえ(文春)
内容  杉原完三は高名な彫刻家。その完三が、内側からしか開かないドアのついたアトリエで死んでいた。容疑は高校三年生の息子鉄男に。「ギリシャ悲劇集」を愛読する彼は、父を殺し母を犯したオイディプス王の轍を踏んだのか。それにしても、その美貌の母沙衣子の微笑は何を意味するのか。著者会心の長篇推理。

 解説・香山二三郎
感想  未読
書名 褐色の祭り(文春)
内容  石木律子は何事にも人並みの商社員響介と一年前に結婚、姑の文枝と三人で暮らしていた。四年前に別れた恋人・宗田からの突然の電話で出かけていったホテルの誰も知らないはずの部屋に、響介が交通事故に遭ったという連絡が入る。すべては平凡で退屈なだけだった夫によって仕組まれていたものだった。律子は彼の隠されていた過去を辿る。<上巻>

 律子は夫の隠された過去を知り、初めて死んだ夫に興味と嫉妬を抱く。かつて夫と姑の間に存在した歪んだ母子関係は、やがて息子響一を常軌を逸した育て方で、夫の完全なる模造品へと作り上げていく律子と響一の間で繰り返される。響一は父と酷似した人生から逃れられない自らに気付く。問題の長篇。<下巻>

 解説:香山二三郎
感想  未読
書名 あじさい前線(中公)
内容  離婚直後に、ふと思い出した古いあじさいの絵。あの花の絵を贈った男たち、私の青春を通過していった8人の男たち…雨の長崎から角館へ、あじさいの開花を追いかけるように、朝子の旅が始まる。
感想  未読
書名 年上の女(中公)
内容  私に結婚を申し込んだ男には、私より愛している女がいます。その女は、男より五歳年上で、ブランド品を買い与え、けれど肉体関係はなく―。見知らぬ女からかかってきた電話を聞く杉崎友江は、次第に怯えにも似た感情を抱き始める…(年上の女)。純粋ゆえに残酷な愛のかたちを描く十篇。
感想  
書名 少  女(光文社)
内容  「わたし、中学生かな、高校生かな」と少女は年齢も曖昧に答えた。噂に聞いた少女売春だ。彼は金がないのに欲望が動く。行為のあと、少女の隙に二万円を掠め盗った。その札番号が郵便局強盗の奪った数字に一致。厳しい嫌疑を解こうと彼は少女を探し出すが、その口からは意外にも?「少女」を含め、逆転の妙に充ちた、魅惑の五編。

 収録:熱い闇/少女/ひと夏の肌/盗まれた情事/金色の髪

 解説:宮島秀司
感想  
書名 愛情の限界(光文社)
内容  結婚式を12時間後に控えた杏子は、過去と訣別するために男とベッドにいた。男−佐上は、杏子の胸に爪でSの字を刻んだ。挙式直後から杏子を翻弄する異常な出来事。そして「理想の夫」構一の不可解な言動に罠の匂いを感じ取った杏子は、「幸せ」を守るために決然と立ち向かっていったが、逆に…。彼女が最後に信じたものは何か?サスペンスフルな恋愛小説。

 解説:石原正康
感想  
書名 終章からの女(双葉)
内容  劇的に逆転する一人の女の半生のドラマ。連城ミステリーの新しい魅力。
感想  未読
書名 変調二人羽織(ハルキ)
内容  引退を決意した落語家・伊呂八亭破鶴の最後の演目―それはごく少数の客を招いての奇妙な“二人羽織”だった。独演会の席上、破鶴は怪死を遂げる。集まった客は五人。うち四人までが彼を殺す動機を持っていた!幻の探偵小説誌「幻影城」新人賞人選作である表題作をはじめ、二転三転する展開で、ミステリーの醍醐味を存分に堪能させてくれる全九篇を収録した傑作小説集。
感想  未読
書名 夜よ鼠たちのために(ハルキ)
内容  世田谷の某総合病院にかかってきた脅迫電話に呼び出された医師とその娘婿が相次いで殺害された―白衣を着せられ、首には針金が二重に巻きつけられているという奇妙な姿で…。妻の復讐のために次々と殺人を犯していく一人の男の執念を描いた表題作をはじめ、意外な結末の余韻が心を打つ、サスペンス・ミステリーの傑作全九篇を収録した短篇集。
感想  未読
書名 私という名の変奏曲(ハルキ)
内容  その冷やかな微笑としなやかな身のこなしで世界的ファッションモデルとして活躍中の美織レイ子が自宅マンションで死体となって発見された。彼女を殺す動機を持つ七人の男女―そしてそれぞれが「美織レイ子を殺したのは自分だ」と信じていたのだ!果たして真犯人は誰なのか?華やかな外見の裏にさまざまな欲望が渦巻くファッション界を舞台に展開される殺意の万華鏡。
感想  
書名 戻り川心中(ハルキ)
内容  日本推理作家協会賞受賞
感想  未読
書名 明日という過去に(幻冬舎)
内容  
感想  未読
書名 (幻冬舎)
内容  外科医の夫と訪れたロワールのホテル。奈緒子は、美しい目をし危険な魅力に充ちた悠二と出会った。その夜、若い女を悠二が襲っているのを奈緒子は止めた。だが悠二は、その女は妻であり、彼女はこれから自殺すると予告する。それは愛の惨劇の始まりだった。抑えきれない感情と互いの心を切り刻む裏切り。愛の事件を追う衝撃の恋愛サスペンス。
感想  未読
書名 虹の八番目の色(幻冬舎)
内容  今日まで25年かかった―。長野の農家に嫁いだ郁子は、結婚間もないころから抱いていた決意を実行した。行き先は、再会した初恋の男の住む東京。ボケの始まった義父、老かいな義母、裏切りを犯した夫、そして深い問題をかかえ始めた息子と娘たちとの決別から始まる四十五歳の郁子の闘い!大家族を舞台に、女の新しい幸福の答えを出す傑作長篇。
感想  未読



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