香納諒一

 1963年1月16日横浜市生まれ。早稲田大学文学部卒。
 出版社勤務の傍ら創作を志し、1990年、第7回織田作之助賞に「影の彼方」で佳作入選。
 翌91年、第13回小説推理新人賞を「ハミングで二番まで」で受賞、作家の道に入る。同作品は加筆修正され「宴の夏 鏡の冬」(98)に収録されている。
 92年、長編第一作「時よ夜の海に瞑(ねむ)れ」(後改題「夜の海に瞑れ」)が正統派のハードボイルドとして注目を集める一方、経済界を背景にした活劇「石(チップ)の狩人」(93)で冒険小説に作風の幅を広げる。
 その後も、学園を舞台にした丹念な筆致の私立探偵小説「春になれば君は」(93)、「風熱都市」(94)などの佳作を発表し、いずれもプロットや文章、人物造形に安定した力量を示す。
 盲目の元ボクサーを主人公にした冒険小説「梟の拳」(95)では、アクション描写の冴えも加わり、評価を高めた。
 この傾向としては、元暴力団員の男が、再び裏社会で強大な敵に戦いを挑む過程を描く「ただ去るが如く」(96)などもある。
 99年には「幻の女」(98)で第52回日本推理作家協会賞を受賞し、将来的にも、ハードボイルドの分野で一翼を担う存在として期待される。


書名 梟の拳(講談社)
内容  試合中、視力とともにチャンピオンの栄光は失われた。生きる目的を見失いあてどもなく時を過ごしていたボクサー、桐山拓郎。友人の不審な死をきっかけに、彼は出演していたチャリティー・ショーの背後にある黒い霧を感じ取る。見えない敵に徒手空拳で立ち向かう男の、人生の再起を賭けた戦いを描く冒険小説。
感想  未読
書名 雨のなかの犬(講談社)
内容  噛ませ犬。現役時代、武藤順次はそう呼ばれた。闘志剥き出しのブルファイター。探偵の碇田は、やくざに嫌がらせを受ける順次と妻に力を貸すが…。表題作ほか、有楽町のガード下に事務所を開ける一匹狼の探偵が出くわした、やるせない男と女たちの姿を乾いた文体で描きだす、ハードボイルド連作短編集。
感想  未読
書名  
内容  
感想  



♪BACK♪…作家(小説家)INDEX か行へ戻る

♪Story Fountain♪…本格ミステリー・心理サスペンス・恋愛…お勧め小説&作家紹介TOPへ

…音楽(作詞家・作曲家・編曲家データベース)/お勧め映画/お勧め小説等々


ライン

当サイト掲載内容の無断転載は二次使用も含め、いかなる形においても一切禁じさせて頂きます。
Copyright(C)Since2000, Himi Izutsu. All Rights Reserved.

必ずリンクして頂く際には事前にメールでお知らせ下さい。
雑誌掲載の折には事後で構いませんので、是非拝読させて頂けるよう、
一言お知らせ願います。
(全てトップページhttp://www.ann.hi-ho.ne.jp/izutsu/に限ります)