〜中古バカ1台!〜

 6 そして今、これから

 ここまで中古カメラに入れこんできた私ですが、最近、考え方を少し変えました。買ったカメラを手放す事にしたのです。
 カメラは使ってなんぼ、これだけの台数のカメラを常時使うことは無い。使わなくてもカメラは調子が悪くなる。レンズにもカビが生える。だったら、使うカメラだけ残して後は売ってしまおう。そう考えたのです。とは言っても、ここに写真でご紹介したカメラに若干台数プラスした数が残っているわけなので、まだまだ多いのですが。

 中古カメラブームが一段落した現在、中古カメラの世界にもさまざまな問題があるようです。ひとつは修理の技術が全体的に落ちてきている事、そしてひとつは交換レンズの研磨の問題。これは、ドイツ製や日本製の40年以上前くらいの交換レンズを、技術を持たない人が研磨して表面だけきれいにしたものを、市場に流しているという問題です。そして何より問題なのが、売れる、すなわち市場の取引になじむ中古カメラが少なくなってきた事なのです。
 中古カメラ市場は、大別すると、修理可能な古い機械式のカメラと、ごく最近発売された「新古品」と言えるカメラに分かれます。実は、中古市場でいちばん不人気で安いカメラは、10数年くらい前に出た電気部品で動くカメラなのです。なぜ不人気か。それは修理できないからです。電気部品を用いたカメラは、その電気部品の在庫がなくなってしまうと、修理不可となってしまうのです(機械式なら、その気になれば部品を新しく作ってしまうことも可能)。機械式カメラはもう製造されていないので減る一方、電気部品で動くカメラも10年以上経過すると部品が底をつく。ある有名中古カメラ店の店主が「中古カメラ店はもう先が短いですよ。売る物がなくなる」という趣旨の発言をされたその理由が、実はこの「中古カメラが減る」という所にあったのです。

 自分の使い方や感性に合致し、耐久性もある。そして長期のアフターサービスが期待できるならば、中古にこだわらなくてもいいじゃないか…事実、そのような新しい製品が、少しずつですが発売されています。中古一筋ン10年、不肖のんき熊にも転機が来ているようです。



最後に、私の隠れコレクションをご紹介。交換レンズ専門メーカーのタムロン製レンズ。
安物のイメージがあるが、その実力はなかなかのもの。
安くていい機材でジャンジャン撮る、これも写真の楽しみ方。 

 

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