yun_338.jpg 演じ屋サントラ♪




演じ屋 SOUND TRACK

Supreme Sugar

究極のシュガー…
「Sugar」は俗に麻薬(LSD)という意味も
持っているけれど、この場合は素直な訳の「砂糖」と、
どちらの意味なのだろうか? でもこれだけは分かる。
私にとっては、これは間違いなく 
「究極の麻薬」だということ…。

…なんて 甘美な胸騒ぎなんだろう…!!
心躍るメロディに誘なわれ、喜んで身を投じよう…。 
覚めない夢の中へ… 熱に浮かされるままに…

Loop Line

環状線…閉回路…
出口なくグルグルと回っているイメージ。
体の芯に響いてくる ベースの重低音が心地いい…。
この曲を聴いて頭に浮かぶのが、 壱幕…
美咲の部屋でストーカーが持って来たビデオを見て
「何…?コレ…。」と恐怖に怯えるモックンの様子。 
後半…上からかぶさって来る 高いキーのピアノが綺麗。
都会の夜を連想させる…。


Waste of Time

時間の浪費… コミカルな雰囲気の曲。 
演じ屋が本業である演技をしている場面で流れる。
しかし「演技」が「時間の浪費」とは… 
なんて シニカルなネーミングなんだろう…
代表の「やり切れない人生」を象徴しているのか…


Innocence

無邪気…。 
壱幕…代表と明香の公園デートが浮かんで来る。
まるでお菓子のCMみたいな可愛らしい曲。
「ホラ、見てごらん…。」 
…なんてスローで何処かを指差して微笑む
代表さんの声が聞こえて来そう…v


Reincarnation

輪廻転生…。 
フワッ…とした音ながら強烈に印象に残る曲。
言い知れぬ不安が広がって行く…。
壱幕ラストの明香の告白が蘇って来る。

「私ね…HIVに…感染してるの。」

やがて響いてくる低音が、更に重く心にのしかかる。
それは…絶望的な予感…

Evil Dance

邪悪なダンス… 不吉なダンス…
参幕から展開される麻薬捜査のシーンが蘇る。
戦う男の世界… そこに感傷の入る余地は無い。
乾いたスネアの音が力強く響く。
喰うか喰われるか… 気を抜いたら負けだ…。



Bitter Memory

苦い記憶…
美咲を諭している時、代表が回想する明香の台詞。

「幸せになる権利、なんでみんな捨てちゃうんでしょう?
    …幸せ過ぎるのかな…。」 

優しくて…悲しい音…
演じ屋全体に流れている「切なさ」を感じる…。

Forbidden Fruit

禁じられた果実…
意味シンなタイトルに「どの曲だろう…?」
と思ったら例のソフトフォーカス掛かった
美咲とのラブシーン(未遂)。
「強いこと言って…ゴメンな…。」
代表さん、ムードたっぷりに演じたはずが…撃沈。
悲し過ぎる曲調は、逆にコミカルにもなり得る…
それを 教えてくれた曲。


Ordinary Sugar

普通のシュガー… いつものシュガー…
OP曲 「究極の…」のバージョン違い。
壱幕…公園でモックンに「演じ屋の心得」を教え
後ろ向きのまま手を振り、去って行く代表が浮かぶ。
どこか「ピンクパンサー」のような妖し気なムード…
いや、代表ならブラックパンサー(黒豹)か…
夜の路地裏を しなやかに進む野獣は 音も無く
今宵、夢の中にまで 忍び込んで来るだろう…


Nightmare

悪夢…。 暗く、重いテーマ。
密やかに…それは訪れる。
心の底の恐怖から派生してくるもの…。
繰り返し…繰り返し… 
決して逃れることは出来ない…
それは 自分の終わりを持ってしか…

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Hard Worker

ハードワーカー…
タイトルとは対照的に 穏やかで優しい気持ちになれる曲。
弐幕終盤、空っぽのロフトを見て言葉を失う代表が浮かぶ。
そして帰って来たモックンの「希望」を感じる台詞。

「俺もっと色んな人の人生に絡んでみたいなぁ…と思って。
 ハッピーエンドのドラマにも…出てみたいし…。」

代表の凍った心を溶かす春の陽射しのような…
優しいけれど、とても力強い言葉…。


Regret

後悔…
弐幕…ストーカーの1件を解決したかに見えたものの
真相はもっと深い所にあって…。
自分たちがやってきた事は無意味なのかと問う基樹に

「これが本当の人間ドラマだ。
 演じ屋のドラマにハッピーエンドは…無い。」

代表の言葉にガックリとうなだれる基樹…。
現実はいつだって想像を超えた所にあって……
やり切れない思いは、どうしたら消せるんだろう…?



Abyss

深淵… どん底…
参幕…麻薬絡みの殺人事件のスローシーンが蘇る。
断続的に迫って来る低いベース音、その上に
和太鼓や笙を思わせる音が重なってくる。
不吉なことが起こりそうな予感…。
何か大きな渦に巻き込まれそうな恐怖…
そこから逃げることは きっと出来ないだろう…
漠然とした確信を抱いて、ただ立ち尽くすだけ…

Heavy Metal?

演じ屋の予告ムービー… 
そして参幕のミュージシャン役を引き受ける時の
代表さんの邪悪な笑顔が浮かんで来る。
ムーブメントを巻き起こす時に感じるハイな感覚。
ちょっぴり やんちゃでハードな気分になれる曲!
何かが始まる! 頭の痺れるような何かが…!!
行こう! 行こう! 今は何も考えたくない!
この刹那に身を任せ、トランスしてしまいたい!!


composed by KOICHI HANAZAWA

Coolin' Me Out

気分を鎮めて… 

「オマエの方なんじゃないのか…?
 ドラマの筋書き、勝手に書き換えようとしてるのは…。」

参幕… 代表とモックンのシビアな会話が蘇る。
ぽっかりと 心に空洞が生まれるような寂しさ…
それは…青空のもとで感じる憂鬱にも似て…

A Separation

別れ… 隔絶…
壮大なイメージのシンセが悲しく鳴り響く…。
四幕…モックンと良知の「別れ」が間近に近づく…
思いは伝わるのだろうか…?
それとも開きかけた心を再び閉ざしてしまうのか…。
引きちぎられるような胸の痛み… 喪失感…
でも、こうするより他どうしようもなかった…
抗いようのない大きな力を前に
無力な自分を思い知らされて…


              Luna

             月

       代表の心の底に巣食う恐怖の象徴…


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           あの夜も…月は見ていた… 

   冷たい光を浴びて…俺の心は今も凍りついたまま…

            もう…忘れたいのに…

   太陽に抱かれていても 目を閉じれば気付いてしまう…

        決して消えることはない… 俺の中の月…

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  深層心理に訴えかけてくるような 不思議な曲…。
    静かな狂気…そんな言葉が浮かんでくる。

 次第にアップテンポになるところが 更に不安感を煽る。

      ラストに響く音が忘れられない…
  記憶の底にある、ブランコのチェーンが軋むような…
 そんな懐かしくて、でもどこか怖いようなイメージや
  歯車が狂っていくような破滅的なイメージも受ける。
 
   華やかなオープニングに彩られた「演じ屋」の
      もうひとつの顔… Another Side 
        その象徴とも言える曲。

     そして…その両方があるからこそ、
 「演じ屋ワールド」は こんなにも魅力的なのだろう…。





    どの曲も、それぞれに魅力を持っていて、
      どれがいい…なんて言えないけれど、
   私の中の琴線に特に強く響いてきた曲たちは…
     
        「Supreme Sugar」

        「Bitter Memory」

          「Regret」
          

         そして…「Luna」




  


                                         2002.2.20



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Photo by (c)Tomoyuki.U