八 島 正 明 展
2007年10月18日(木)〜22日(月)
10:30〜18:00<無休>最終日4時迄
避けて通れない歴史。人の影が導くように語りかける。
季節が巡ると咲く花も又、影を連れているのだろうか。
布に映る花影とうしろ姿の人物を描いたサムホールから30号
までの油彩画30点を発表します。 どうか ご高覧下さい。
■展覧会の見どころ紹介
八島先生の作品は少年時代の戦争体験と幼くして亡くなった妹への思慕が
モチーフとなっています。その題材となる人物は後ろ姿だったり描かれた
花には映った影があったり、作家曰く「うしろ姿も結局影だからすべては
虚像としての油彩画作品」との言葉があります。
作品は白に黒を重ねた油彩に木綿針で引っ掻きながら地の白を彫り出すよ
うに線描し描いたモノクローム作品です。制作に木綿針を使うのも幼い頃
母親の仕事で使われていた針が家の中にたくさんあった事からこの技法の
着想を得たといいます。このことからも作家の制作作品は失った人やもの
に対するレクイエムともとれるのではないでしょうか。氏の作品は新潮社
の松本清張・森村誠一作品の表紙画としても採用されています。
■作家紹介
八島 正明(やしま まさあき)三重県いなべ市藤原町在住
1936年 三重県生まれ
1959年 三重大学学芸学部卒業
1960年 美術文化展初出品(〜2001年退会その後無所属)
1975年 第18回安井賞受賞
1978年 日本国際美術展
1985年 具象絵画ビエンナーレ(‘89)
1986年 八島正明展(東京西武アートフォーラム)
2005年 八島正明展(伊勢現代美術館)
自宅にアトリエ・ギャラリー「私呟館(しげんかん)」を開設
2007年 山画廊にて個展
主に個展にて作品発表を行う
<主な作品収蔵先>
東京国立近代美術館・愛知県美術館・滋賀県立近代美術館・名古屋市美術館・
豊橋市美術博物館・岡崎市美術博物館・桑名市博物館・沖縄恵子美術館など
作品収蔵多数
「コスモス」 油彩画30号 2007年