オランダよりあたたかい銅版画がとどきました。
ごゆっくりご覧下さい

GERDA SMIT
ヘルダ スミット


オランダ南ブラーバンド州の郊外に立つ一軒の農家。その根をしっかりと地に
張っているので、西から襲ってくる荒れ狂う嵐の中でさえ微動だにしません。
屋根の梁はきしむけれど、心配ご無用。母(ヘルダ)とその娘(マリアン)は、
この常に安定したスポットに自らの創作の場を見出しました。二人の専門は、
「ドライ・ポイント・テクニック」。この銅版画は、非常に鋭い鉄のペンによって 
亜鉛またはアルミニウムの板上に、線を直接描いていく技法です。酸は使 
用されません。この技法では、ギザギザした浅い窪みが印刷されるとベル 
ベット風の模様を生み出すという効果があります。作品は最初から最後まで
納得のいくものを創りだすことをモットーに、刷りも自らの手で行っています。
ヘルダは、金属板の特徴を用いることによって、素朴でまた同時に概要的な
彼女独特の画像をうまく表現しています。常に自分の周囲また世界の中で
起こっている事象に関心を持ち、彼女自身の心と感情を表現するという願望
のもとに制作に取り組んでいます。その為か社会に対し声高に叫ぶ事を意図
しているわけでもないのに、ヘルダの作品は悪事に対する人々や動物の「無
防備さ」について強く訴えてかけてきます。                    


ヘルダ スミット
1934年 オランダのユートレヒト生まれ。日本では、1995年
より山画廊で個展開催。銅版画ならではの、深い色調が人気。



「ふくろうの子」 22×18cm



「イヌとネコ」 36×47cm ed35



「チューリップ畠の少女」


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