工事の概要
部屋の左右の壁にそれぞれ防音壁を作りました。防音壁は後述のように、石膏ボードなどの建材を加工、組み立てて作成しました。壁の大きさは1面あたり、床から天井までの高さが約240cm、幅が約420
cmです。

図:防音壁と木枠の概観図 |

図:防音壁の正面図 |

図:木枠、防音壁および壁の断面図 |
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費用
費用は約35万円です。ほとんどが材料費です。壁の面積や工事をどこまで徹底的にやるかによって、必要な材料の量は変わります。皆さんの部屋で工事をされる場合、費用は材料の量により増減します。材料のうち、遮音シートが比較的高価で、1ロールあたり約1万円しました。
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工数
私の場合、一人で朝から夕方まで作業して、約20日かかりました。
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主に使用した道具
以下の通りです。
のこぎり、金槌、ドライバー(ネジ回し)、軍手、脚立(きゃたつ)、ヘルメット、ゴーグル、防塵マスク、ビニール手袋、カッターナイフ、はさみ、マジックペン、たこ糸、巻尺、新聞紙、差し金(L字型の金属製ものさし)
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材料と用途の概要
材料はホームセンターやインターネットの通販で調達できます。材料の量は以下の【工事の手順】を参照して決定してください。
表:材料一覧
| 材料 |
数量、分量 |
| 石膏ボード |
30枚 |
| 遮音シート |
10ロール |
| グラスウール |
100枚 |
| 隙間テープ |
45個程度 |
| 角材 |
下記参照 |
| アルミサッシ |
36本 |
| 布テープ |
10個程度 |
| 両面テープ |
下記参照 |
| L字型金具 |
72個 |
| ネジ・釘 |
適宜 |
石膏ボード:30枚
長方形のボード(板)で、幅約95cm:長さ約180cm:厚さ約1cmのものを使いました。吉野石膏というメーカーのもので、加工しやすいようボード全体が紙で覆われています。こういった建材は規格が決まっているので、どのメーカーでも同じサイズのものがあると思います。購入枚数にかかわらず、1枚1枚が大きいので、配送してくれる所や、持ち帰り用に軽トラをレンタルできる店で買うのがいいでしょう。
石膏ボードは音を反射して通さない役目をします。壁に沿うように設置し、防音効果を発揮します。私の場合、石膏ボードを2枚重ねて設置しました。なお、石膏ボードに直接、釘やネジは使えません。壁に固定するには、後述の木枠などを使う必要があります。また、設置の際はあらかじめ、壁の大きさにあったサイズに切断する必要があります。切断にはカッターナイフを使用します。
遮音シート:10ロール
ゴムのような材質でできた黒いシートで、幅1m:厚さ2mm程度です。薄いシートなので購入時はロール状になっており、1ロールで長さ10mです。インターネットの通販で購入しました。松下電工製のものを部屋の内部でも使えるように防臭加工したものです。
石膏ボードと同じく音を反射して通さない役目をします。石膏ボードを設置する際、このシートをボード全体に貼り付けます。私の場合、2枚の石膏ボードの間に挟み込むように使いました。また、ボードのつなぎ目を覆うのにも使い、音が漏れないようにしました。
グラスウール:100枚
ガラスの繊維で、黄色を帯びた綿状の建材です。購入するときは通常、座布団のような形のビニール袋に入っており、中身を取り出さず袋ごと使います。これもホームセンターで売っており、1枚単位で購入できます。私の場合、100枚入りの巨大ロール状になっているものを購入しました。
音を吸収する役目をします。石膏ボードと壁の間に設置します。グラスウールの袋を両面テープで壁一面に貼り付け、その内側から石膏ボードを設置します。ただし、以下に記述するように、グラスウールの扱いには十分な注意が必要です。壁一面に使う場合は量もかなり多くなります。ですから作業が困難な場合は、グラスウールの使用を省略しても良いと思います。
注意!
グラスウールは繊維状で、ほこりのように空気中に飛散する場合があります。これを吸い込むと人体に大変有害であるので、取り扱いには十分な注意が必要です。製品の注意書きをよく読んで作業してください。私の場合、作業する際は目を保護するゴーグル、吸い込まないための防塵マスク、髪の毛に付着して残らないようにするためのヘルメット、手を保護するビニール手袋を着用して作業しました。また、作業服は表面が滑らかで、ほこりの付きにくいものを選び、一通り作業が終わるたびに、掃除機で十分な掃除&作業着などの洗濯&入浴するようにしていました。
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【マスクなど着用の絵。汗かきかき】
隙間テープ:
隙間テープ@:幅15mm:厚さ約10mm:長さ2m 隙間テープA:幅15mm:厚さ約5mm:長さ4m
隙間テープ@:20個程度
隙間テープA:25個程度
一般にドアや引き戸などの隙間風を防ぐために、ホームセンターやスーパーなどで市販されているものです。数メートル単位のロール状になっていて、私はニトムズというメーカーの品番E001、品番E003を使用しました。細長いスポンジ状のテープで、剥離紙をはがして隙間に貼り付けます。
防音工事では、石膏ボード周囲の断面全体に貼り付け、ボード同士の隙間を埋めるために使用しました。ですから隙間テープは、その幅が石膏ボードの厚さとほぼ同じものを使用します。
角材(角型にカットされた木材):
角材@:幅約14cm:厚さ約3.5cm
角材A:幅約9cm:厚さ約2.5cm
角材B:幅約6cm:厚さ約2.5cm
角材@:長さ約240cmを8本、長さ約200cmを2本、長さ約220cmを2本、長さ約145cmを2本、長さ約250cmを2本
角材A:長さ約235cmを8本
角材B:長さ約240cmを4本
これもホームセンターで購入しました。ワゴン車に乗って買いに行けば、何とか積み込むことができますが、石膏ボードと同じく大きい(長い)ので、運搬方法を考慮する必要があります。
角材を使って壁と同じ大きさの木枠を作ります。そして、ボードを設置した壁に、部屋の内側からはめ込みます。これは壁に設置した石膏ボードを固定し、さらに地震などで倒れてこないように、するためです。木枠を作るには、のこぎりで木を適当な長さに切ったり、金槌で釘を打つ作業が必要です。私の場合、壁に釘を打
ったりすることはできませんでしたので、このような木枠を作りました。しかし壁に釘やネジを使える場合は、枠ではなく、支え棒などを作って、それらを壁に直接固定するほうが簡単&安全だと思います。
アルミサッシ:36本
ホームセンターで購入しました。断面がコの字型のもので、コの字の各辺の長さは1cm、サッシ全体の長さが1mのものです。品番が【。。。。】のものを使用しました。アルミサッシは下記のように使用しますので、石膏ボードの厚さにあったものを選ぶようにしてください。
アルミサッシは2枚の石膏ボードを接合するために使用します。壁の高さが石膏ボードの高さより高い場合、石膏ボード1枚では床から天井まで届きません。よって、不足分の高さに切断したもう一枚のボートを上に継ぎ足す必要があります。その際、継ぎ足す部分の断面を両面テープなどで接着しますが、石膏ボードはある程度重いので、それだけでは、とても安定しません。よって、接着した部分を中心に、石膏ボードの両脇から、コの字型のサッシをはめ込み、ガムテープで固定します。こうすると、2枚のボードがきちんと固定され、確実に作業ができるようになります。
布テープ:10個程度
ガムテープは紙ですが、布テープは繊維状の下地にのりがついているものです。ガムテープより丈夫なので、こちらを使います。普段よく使うのは幅が約4.5cmくらいのものですが、ここでは幅が約9cmのものを使います。
上記の材料を接着したり固定するために使用します。
両面テープ:
両面テープ@:幅10mm、厚さ約1.5mm、粘着度=強い
両面テープA:幅20mm、厚さほぼ0mm、粘着度=普通
両面テープB:幅20mm、厚さほぼ0mm、粘着度=強い
両面テープ@:長さ約20m程度の分量
両面テープA:長さ約120m程度の分量
両面テープB:長さ約480m程度の分量
材料を接着するために使用します。@は2枚の石膏ボードを接合するために使います。隙間ができないよう、厚みのあるものを使いました。Aは壁にグラスウールの袋を接着するためのもので、壁などを傷めないように粘着度は普通のものを使いました。Bは石膏ボードと遮音シート、あるいは遮音シート同士を接着するためのものです。@とBについては、粘着度が強ければ強いほど良いです。
L字型金具:72個
L字型をした固定用金具で、L字の一辺の長さが約4cmのものです。
用途:木枠を作る際、木と木を固定するために使用します。金具にあいている穴からネジを締めて使用します。
ネジ・釘:適宜
ネジはL字型金具と共に木と木を接合するのに使用します。釘も同様に、木と木を接合するのに使用します。
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工事の手順
はじめに:
以下に私が行った防音工事の手順を説明させていただきますが、いま自分が工事していたときのことを思い出すと、非常に大変だったという感想を持っています。防音工事というのは、やってみると本当に大変です。かなり根性を出さないと、途中で工事を続ける気力がなくなってしまいます。ですから、工事をはじめる前に、本当に完成させることができるのかどうか、あるいは引越しなどで部屋を出るとき、材料の撤去および廃棄をちゃんとできる余裕があるのかどうか、それらをよく考えられた方が良いと思います。完成すれば、いままでの騒音が、ある程度軽減するのを実感できると思います。しかし、一人暮らしで騒音に悩んでいるのなら、もっと静かな住宅に引っ越すほうが手っ取り早いかもしれません。それらの状況を総合的に考慮された上で、判断されることをお勧めします。
また、私は防音工事の専門家ではありません。工事の方法はあくまで私がインターネットなどを参考に、素人として行ったものです。お金がある程度かかってもいいから、ちゃんした工事をしたいとお考えでしたら、業者さんに相談されたほうが良いと思います。
[0]工事の準備
@周りの住民へのお断り
工事をするとかなり作業音が発生します。周りの方の迷惑にもなりますので、事前に工事の旨を連絡しておいたほうが良いと思います。
A作業場所の確保
工事をはじめる前に作業スペースを十分確保する必要があります。もしいくつかの部屋があるならば、工事する部屋の家具などをすべて片付けておくと良いでしょう。一部屋しかない場合は、工事する壁の反対側に家具などをすべて寄せて、壁の前に広くスペースが取れるようにしてください。
B材料の用意
材料を購入しましょう。角材や石膏ボードは大きいので、工事中の保管場所も考慮しておきましょう。また、両面テープやガムテープ、ネジ、釘などは多く買うと余ることも考えられますので、足りなくなったら買い足すような形で考えておいたほうが良いでしょう。さらに、遮音シートについては通販購入したので、在庫の関係により、必要量がすべてそろうのに2週間程度かかりました。購入先を決めたら、在庫量などを確認しておいたほうが良いと思います。
[1]木枠をつくろう!
3種類の角材を使って、壁と同じ大きさの木枠を作ります。この木枠は後で防音壁を設置した壁に、部屋の内側からはめ込みます。このようにして石膏ボードを壁に固定し、さらに地震などで倒れてこないようにします。ただし、壁に釘やネジを使える場合は、枠ではなく、木の支え棒などを作って、それらを壁に直接固定するほうが簡単&安全だと思います。そのような場合は、木枠を作る必要ありません。
また、木枠の作成は[4]の作業まですべて終わってから着手しても良いかもしれません。そちらのほうが【[3]グラスウールを壁に貼り付けよう!】【[4]遮音壁を設置しよう!】の作業で木枠が邪魔になることもなくなります。私の場合、遮音壁を設置する際、誤って手前に遮音壁が倒れてくるのを防ぐために、先に木枠を作成しました。
さて作成方法ですが、木枠は1つの壁に対し2つ以上に分けて作ります。私の場合、壁の長さが約420cmだったので、幅が約205cmと約215cmの2つの木枠を作成しました。複数に分けるのは、壁の長さに届く長さの角材がなかったからです。また、1つの木枠にしてしまうと、木枠自体の設置や、後から作成する遮音壁の設置が大変困難になってしまうからです。木枠や遮音壁は天井までの高さと同じものを作るわけですから、作ったあと、その部屋にとりあえず立てかけておくのにも苦労します。動かす際は常に、床や天井と斜めの角度にしていないと、つっかえて部屋に傷をつけてしまいがちです。ですから、作成する際は、設置場所までスムーズに動かせるかどうかを考えておくようにしてください。私の場合、天井の照明器具などによくぶつけてしまうことが多かったです。

図:木枠の概観 |
木枠の外側は、角材@を使用します。枠の内部には石膏ボードを支えるための角材ABを使用します。木枠を設置したとき、角材Aは左右2枚の石膏ボードの間にくるように、角材Bは上下2枚のつなぎ目にくるようにします。壁の幅、高さを巻尺でできるだけ正確に測り、角材を切断する位置にマジックで線を引きます。線
を引くときは差し金を使って、複数の断面に線を引いておきましょう。そうするとのこぎりで切るとき、斜めに切ってしまうのを防ぐことができます。
切断位置が決まったら、のこぎりで切断しましょう。脚立の下から1段目に角材をおき、左足をその上に乗せて固定し、両手でのこぎりを持って切ります。角材@は一番太いので、結構苦労しました。のこぎりの刃に、目の粗いほうと細かいほうがある場合、次のように使い分けます。
木目に沿って切断するとき:目の粗いほう
木目に垂直に切断するとき:目の細かいほう
長い角材を切る場合、たいてい木目に垂直に切ることになると思います。その場合は目の細かいほうを使います。
切断できたら、とりあえず長さを確かめます。角材@の木枠上下部分を、壁間際の床に並べてみて、妥当かどうか確認してください。ぎりぎりで押し込んだら入る、という場合は少し短く切断しなおしたほうがいいと思います。あまりぴったりサイズにしてしまうと、木枠全体ができたとき、設置するのに非常に苦労します。柱部分も同様に確認してください。
次に、釘で角材@を接合します。天井・床部分に相当する角材から、柱に相当する角材に向かって、金槌で釘を打ちます。できれば2人以上で作業したほうが、釘を打つ際に位置がずれなくてすみます。角材が長いので、なかなか作業が困難だと思います。どうしてもうまくいかない場合は、大き目のL字型金具を使って、ネジ止めする方法でも良いかもしれません。
また、外枠は完全に四角形にしてしまうと、あとで幅を少し狭くするなどの微調整が困難になってしまいます。ですから、どこか1箇所の柱を多少内側に固定したほうが良いでしょう。そうすれば、幅を狭くするときに出っ張った部分の角材を切断すればすむことになります。
外枠ができたら、いったん外枠だけを壁にはめ込んでみます。すべての外枠を作り、はめ込んでください。この時点で外枠のサイズを最終確認します。サイズが合わないときは、壁からはずして、再度切断するなどの調整をします。外枠ができたら、壁にはめ込んだ状態で枠内部の角材を固定していきます。外枠に角材ABをL字型金具で固定します。固定する前には、必ず位置を正確に計算し、マジックでマークしておきましょう。L字型金具は、2つの木材が交わる90度の隅に当てて、ネジで固定します。
以上で木枠が完成しました。お疲れさまでした。
[2]石膏ボードを加工しよう!
石膏ボードは音を反射して通さない役目をします。壁に沿うように設置し、防音効果を発揮します。購入した石膏ボードは壁のサイズに合うように切断・接合する必要があります。

図:石膏ボードの組み立て@ |

図:石膏ボードの組み立てA |

図:石膏ボードの組み立てB |
石膏ボードは壁に縦の向きに設置しますが、高さが足りないと思います。よって、適当なサイズに切断したもう1枚のボードと接合する必要があります。また幅についても、壁の幅ちょうどに収めるためには、一番端に設置するボードを縦方向に切断しなければなりません。
手順としては、まず2枚のボードを上下に接合してできる防音壁のパーツを作っていきます。設置する際は、それらのパーツを順番に横に並べていきます。今回は石膏ボードを2重に設置しましたので、上図で見えているものが2層構造になっていると考えてください。なお、上図で見えていない層は、見えている層と左右対称の配列にしています。これはボードの左右つなぎ目の位置をお互いの層でずらすことにより、隙間から漏れる音を少しでもカットしたいからです。
パーツを作るために、石膏ボードをカッターナイフで切断します。各々のパーツを設置する位置の天井の高さを正確に測り、切断する位置を決めます。天井の高さは部屋のどこでも同じようでも、場所により微妙に違うことがあります。(5mm〜1cm程度)ですからボードを画一的な長さで切断してしまうと、設置する場所により、高さが高すぎたり低すぎたりする場合があります。よって、パーツ各々の設置位置ごとに天井の高さを測ることをお勧めします。
切断位置を決めたら、マジックで線を引きます。線を引く際は、木枠を作ったときに余った角材を使用すると便利です。線を引いたら、線に差し金を当てながらカッターナイフでまっすぐに切断していきます。一度で切れるものではないので、少しずつ削るように切断します。あまり力を入れすぎると、石膏がぼろぼろ崩れてくるので注意が必要です。また、新聞紙などで十分な厚さの下敷きを作って作業してください。下敷きが薄いと、床まで切れてしまいます。
切断できたころには切り口が石膏の粉で真っ白になります。ぬれ雑巾などで切り口を拭いてください。
切断できたら、もう1枚の石膏ボードと接合します。まず、両方の接合断面部分を覆うように、布テープを貼ってください。石膏ボードには直接両面テープが使えないので、断面を覆うために行います。
(布テープを貼る図)
次に、布テープの上から片方の断面に両面テープ@を貼り付けます。そして2つのボードを押し付け、接着します。これだけではまったく強度がないので、さらに布テープを接着面を中心として、石膏ボードを1周するように巻きつけます。このとき1周以上巻きつけると、その部分が厚くなり、下記アルミサッシはめ込みができなくなりますので注意してください。
布テープを巻いたら、さらに強度をつけるために、石膏ボードの両脇にアルミサッシをはめ込みます。サッシの中央が接合部分にくるようにします。はめ込んだら、布テープでサッシをボードに固定します。なお、壁の端に設置するパーツの場合、上記同様の方法で縦方向にも切断します。通常、石膏ボードの両脇は角を少し落とした形状になっているので、厚みが少し薄くなっています。ですから壁の端に設置するパーツの場合、切断したほうの脇だけ角が落ちていないこととなり、それによりサッシがはめ込めない場合があります。
このときは、片方の脇だけサッシをはめ込むか、巻きつけた布テープのはめ込み部分だけを取り除いてから、はめ込むようにしてください。
次に、パーツの断面に隙間テープを貼っていきます。これはパーツを設置した際、天井・床・左右の壁やボードとの隙間を作らないようにするためです。床・天井に接する断面には隙間テープ@を、左右には隙間テープAを使います。順番に貼り付けていきます。このとき隙間テープの端(パーツの角や継ぎ足した個所)が、設置の際にはがれる場合がありますので、隙間テープの上から布テープで止めておくと良いと思います。
また、サッシをはめ込んだ部分はその分パーツの幅が広くなっています。よって、パーツの幅を上から下まで全体として均一にするために、右か左のどちらかを決め、その脇については、サッシの部分だけ隙間テープを貼らないようにします。そのパーツに貼らなくても、隣に設置するパーツには貼ってあることになりますので、問題ありません。
パーツが1つできるたびに、一度壁に設置してみて、高さが妥当かどうか確認します。木枠を壁からいったんずらして、その隙間から入れ込んで設置してみます。高すぎて垂直に設置できない場合は、他の位置でちょうど良い場所がないか、探してみてください。どこに置いても高すぎる場合は、微調整が必要です。もう一度パーツを分解し、石膏ボードを切断しなおしてください。こうなるとかなり手間がかかります。できるだけ天井の高さは正確に測り、かつ、ボードの高さ・両面テープの厚さなども考慮して慎重にカットするようにするしかありません。
このようにしてまず、ひとつの層の分だけパーツを作成します。こ れができたら、すべてを横に並べてみます。ここで幅の確認をします。入らないようであれば、上記同様微調整を行うことになります。
微調整などがすんで、ひとつの層の分だけ完成したらひとまず、石膏ボードの加工は終了です。もうひとつの層の加工は後で行います。お疲れさまでした。
[3]グラスウールを壁に貼り付けよう!
石膏ボードの加工がすんだら、次は壁にグラスウールを貼り付けます。作業前に、幅の確認で取り付けた石膏ボードを別の場所に移して、壁が見える状態にしておきます。グラスウールは外部からの音を吸収する役目をします。ですから壁に一番近いところに設置します。
グラスウールは袋に入っているので、袋のまま使用します。壁に両面テープを貼り、その上から袋を接着して設置します。以下ではまず両面テープの貼り方から説明します。
グラスウールを設置する壁に両面テープAを貼り付けます。両面テープの粘着度は普通程度のものを使用しました。私の場合、最初は粘着力の弱いもの(カーペット固定用テープなど)を使用していましたが、作業している途中で次々と袋が壁からはがれてしまいました。ですから、両面テープはある程度いろいろな強度のものを試してから、必要量を用意すると良いと思います。
両面テープAをどのような位置や間隔で貼るかをあらかじめ考えておく必要があります。位置は、あらかじめ袋のサイズを確認しておき、縦横どの位置に袋が固定されるのかを計算しておきます。間隔については、1袋あたり、どのくらいの面積の接着で固定できるかを考えてください。テープの粘着力がある程度あれば、接着面積はそれほど必要ありません。ただし、袋の上部がはがれると、袋がめくれ上がるので、袋の上部にあたる個所には多くのテープを使った方が良いと思います。
そうしてどのようにテープを貼るかを決めたら、テープを貼る位置にガムテープの小片などでマークをしておきます。マークする際、5円玉にたこ糸を通した長い紐を上からつるすと、鉛直方向が正確に分かるので便利です。
次に、マークを元に両面テープAを壁に貼り付けていきます。このときはまだ、両面テープのフィルムをはがさないようにしてください。すべて貼り付け終わったら、いよいよグラスウールを貼り付けます。
グラスウールの貼り付けは、「材料と用途の概要」にも記述しましたように、十分な注意が必要です。製品の注意書きをよく読み、それを守りながら作業してください。また、作業自体が数日間に及ぶ場合もあります。ですから、以下では、その日の作業後にグラスウールの袋がむき出しになったままにならないような形で作業を進めていきます。
グラスウールを貼り付ける順序は基本的に石膏ボードのパーツ単位とします。1つのパーツ分の貼り付けが終わったら、その上からパーツを仮設置し、そこまでで1つの作業単位とします。こうすれば、グラスウールがパーツで隠され、作業時以外に繊維が部屋に飛散する可能性が低くなります。(だからといって安全ですといっているのではありませんので注意してください)
まず、貼り付ける部分の両面テープAのフィルムをはがします。その上からグラスウールの袋を押し付けて接着していきます。このとき、袋と袋の間に隙間を作らないようにすることが重要です。完全に壁が見えなくなるように、隙間なく敷き詰めてください。1パーツ部分の貼り付けが終わったら、パーツをその上から仮設置します。
上記の作業を繰り返し、壁全体にグラスウールの設置とパーツの仮設置が完了したら、この作業は終了です。お疲れさまでした。
[4]遮音壁を設置しよう!
グラスウール貼り付け時に仮設置した石膏ボードのパーツを本設置します。
パーツをグラスウールの上から設置しているので、この段階ではグラスウールの厚みのばらつきにより、パーツ面全体としてでこぼこになっていませんか?パーツの位置を調整して、左右パーツの隙間がなくなるようにしてください。
一通り隙間がなくなったら、次は遮音シートを使って、左右パーツのつなぎ目を覆います。一般的に、遮音材の隙間を埋めるための「遮音テープ」という専用テープがありますが、ここでは遮音シートを細長く切断し、それを両面テープでつなぎ目の上から貼り付けることにより代用します。というのも、遮音テープは非常に高価で、部屋全体の防音工事に適用するようなものではないらしいからです。(自動車などによく使用されているようです)
まず遮音シートを切断します。私の場合、まず幅10cm:長さ10mで切断し、その後、それを必要に応じて適当な長さに切断して使用しました。切断にははさみを使用します。あらかじめ、切断位置をはかり、マジックで線を引いておきます。線を引く際は、余った角材を使用すると便利です。
切断できたら、パーツつなぎ目の両脇に両面テープBを貼り付けます。両面テープはつなぎ目の左右に、天井から床まで切れ目なしで貼り付けます。遮音シートは重いので、両面テープを一部にしか貼らないとはがれてきたり、貼っていないところから音が漏れたりするからです。
(両面テープと遮音シート貼り付け中の図)
両面テープのフィルムをはがし、天井側から遮音シートを貼り付けます。このとき遮音シートは10mなら10mの長さのままで使用し、あらかじめパーツの高さで切断しておかないようにしてください。これは、誤差により遮音シートの長さが足りなくなった場合、そこから音が漏れるからです。ですから、遮音シートは天井に押し付くぐらいの位置から貼り始め、床に押し付くぐらいの位置まで貼り終えてから、切断してください。
パーツ同士のつなぎ目をふさいだら、次はパーツと左右の壁および天井・床との間をふさぎます。
(パーツと壁・天井およびシート貼り付け中の図)
遮音シートを貼り付ける部分に上記同様、両面テープを貼り付けます。ただし、壁や天井・床に貼り付ける両面テープは粘着度に注意してください。両面テープBをそのまま使用すると、はがすときにいためる可能性があります。その場合は、妥当な強度の両面テープを使用するか、あるいは壁や天井・床には両面テープを貼らず、2層目のパーツを用いて押さえつける方法でもよいと思います。
パーツと壁などの角度は直角ですので、それに沿うように遮音シートにあらかじめ折り目をつけておきます。角材を押し付けながら指で折っていくと良いでしょう。折り目がついたら、上記同様に貼り付けます。
以上で、遮音壁の設置(1層目)は完了です。お疲れさまでした。
[5]遮音シートを貼り付けよう!
完成した1層目の遮音壁に遮音シートを貼り付けます。遮音シートは石膏ボードと同じく音を反射して通さない役目をします。私の場合、ここでは遮音シートを2重にして設置しました。あとから取り付ける2層目のパーツにも2重に設置しますので、計4重に設置したことになります。
各々の遮音シートは縦に(1枚1枚が上下方向に長くなるように)貼り付けます。私の場合、部屋の高さが約240cmで、遮音シート1ロールの長さが10mなので、1ロールを250cmずつ4枚に切断し、順番に貼り付けました。
遮音シートの幅などを考慮し、貼り付けるための両面テープBを遮音壁に貼り付けていきます。グラスウールの貼り付け時と同様の要領で行ってください。このとき、以下の点をあらかじめ考慮しておいてください。
まず、左右に隣り合う遮音シートは、ある程度重なるように設置する必要があります。これは遮音シートのつなぎ目から音が漏れないようにするためです。遮音シートの種類にもよりますが、私の場合は約4〜5cm重なるようにしました。遮音シートを重ねることになるので、重なる部分は、下なる遮音シート自体に両面テープBを貼ることになります。そうすると重なり部分がお互いに直接接着されるので音の漏れが少なくなります。
また、遮音シートを壁の左右どちらから順番に貼り付けるかについては、以下の「[6]2層目を作成しよう!」の作業方法も確認してから決める必要があります。1層目に貼り付ける遮音シートのつなぎ目の位置と、2層目のそれが互いに左右にずれるようにしてください。2層目の場合、あらかじめパーツに遮音シートを貼り付けてから設置しますので、遮音シートの貼り付け位置(すなわちつなぎ目の位置)が必然的に決まります。ですから1層目に貼り付ける際に、あらかじめつなぎ目がずれるようにしておきます。つなぎ目がずれることにより、もれる音を少なくできます。
両面テープBを貼り付けたら、順にフィルムをはがし、遮音シートを貼り付けていきます。遮音壁の上下左右は、すでに隙間を埋める遮音シートが貼り付けてあると思いますので、その上から貼り付けていきます。貼り付ける際は、上下ともぎりぎりの位置まで貼り付けるようにしてください。隙間ができると防音効果が低下します。
こうして遮音壁全面に遮音シートを貼り付けたら、その上から同様に2重目の遮音シートを貼り付けます。
上記までの作業が完了したら、遮音シートの貼り付けは完了です。お疲れさまでした。
[6]2層目を作成しよう!
続いて2層目の遮音壁を作成します。
【[2]石膏ボードを加工しよう!】の手順で2層目のパーツを作成します。1層目を設置したとき、壁・天井・床との隙間埋めに遮音シートを折り曲げて使用しました。この遮音シートの、折曲がって手前側に出っ張っている部分の内部に2層目のパーツを設置することになります。よって、1層目よりその分だけ高さ・幅が小さくなることに注意してください。パーツの長さを確認するときも、上記のように設置してみて、問題ないことを確認するようにしてください。また、2層目のパーツの並びは1層目のパーツの並びと左右逆にします。これは1層目と2層目のパーツ(石膏ボード)のつなぎ目を左右方向にずらすためです。これによりもれる音を減少させます。
パーツができたら、設置する前に各々のパーツに遮音シートを貼り付けます。すなわち、2層目の場合は、作業者からみてパーツの向こう側に遮音シートがくることになります。よってあらかじめパーツに遮音シートを取り付けた後、設置することになります。遮音シートの貼り付けは、1層目の手順と同様に行います。遮音シートを2重に貼り付けてください。2層目の場合は、設置前ですので床にパーツを置いて作業します。遮音シート同士の重なりも考慮しながら貼り付けてください。
貼り付けが終わったら設置します。1層目とつなぎ目がずれるように設置します。遮音シートを貼り付けた後のパーツは、重いので気をつけてください。
設置が終わったらもう少しです。「[4]遮音壁を設置しよう!」と同様に、パーツ同士のつなぎ目を遮音シートでふさぎます。このときは、1層目と異なり、パーツと壁・天井・床はふさがなくても良いと思います。次に、1層目のパーツと壁・天井・床のつなぎ目をふさいだ遮音シートのあまり部分が手前にはみ出していると思うので、これらを処理します。カッターナイフなどで、はみ出している部分をきれいに切断しましょう。これは、木枠を遮音壁に密着させるためにも必要です。床などを傷つけないように気をつけてください。
最後に木枠を遮音壁に密着させます。この段階で木枠があまり安定しない場合は、木枠の上部と天井の間に、遮音シートを折りたたんだものを挿入して、安定するようにしてください。
以上までで、1つの壁に対する防音工事が完了しました。2つ以上の壁に工事を行う場合は、上記の手順で行ってください。なお、防音工事完了後は、木枠などが倒れてこないために、できれば重くて重心の低い家具を木枠の前に置くと良いでしょう。
大変お疲れさまでした。
(おつかれ〜 ぱしぱしぱし。の絵)
おわりに:
一通り防音工事の内容をご紹介させていただきました。実際の効果はいかがでしょうか。私の場合、隣人の声やテレビの音などが「ある程度」軽減されたと実感できました。また、同時にこちらの音も、同程度に隣人に伝わりにくくなったと考えていますので、苦労して工事して無駄にならず良かったと思っています。ただ、私の環境と皆さんの環境とはまた別ですので、ここでご紹介した手順で、必ずしも同じような効果が得られる保証はありません。1つのご参考として、お役に立てていただければありがたいと考えています。
なお最近壁だけでなく、窓にも防音工事をしようと考えています。それほど大掛かりではなく、サッシに隙間テープを貼るのと、ガラス部分の内外にプラ板をつけてみようと思っています。(効果は???です)
結果はまたここに書こうと思っていますので、見てやってください。
(よしぴの絵) |