パソコンを自作していて起こったトラブルとその解決策を載せておきました。
  1. 1つのハードディスクを複数のドライブに分割したい
  2. モデムが動作しない

1つのハードディスクを複数のドライブに分割したい
問題
1つのハードディスクをOSやアプリケーションをインストールするドライブやデータを格納するドライブなどいくつかのドライブを作成してデータ管理ができるようにしたい。
対処法
ハードディスクを買ったときなどはまずここからここまでがC:ドライブでここからここまでがD:ドライブで…などのように記憶領域を区切ってOSに認識が認識できるようにしてやらなければなりません。これをパーティション(=領域)を切るといいます。
ここではWindows95/98のパーティションの切り方を説明します。

ところで、パーティションの切り方には制約があり、どのように切ってもいいわけではありません。
たとえばWindows95のOSR2より前のバージョンではFAT16というファイルシステムが採用されていて、これは1つのドライブは2GB(ギガバイト)以下でなければならないという制約があります。Windows95のOSR2以降またはWindows98ではFAT32というファイルシステムもサポートされていてこれなら1つのドライブで2TB(テラバイト)までOKです。
ちなみにFAT16とFAT32の違いについてもう少し説明すると、FATファイルシステムではセクタクラスタという記録単位でディスクを管理しています。クラスタはデータを記憶する最小の単位で1つのファイルを記録するときにはクラスタサイズの整数倍の容量を使うことになります。つまりたとえ1バイトのファイルがあったとしても1クラスタ分の容量が必要なことになります。
クラスタ1つ分の容量については次の表にまとめてみました。
1つのドライブの容量クラスタサイズ(FAT16)クラスタサイズ(FAT32)
〜32MB512B4KB
〜64MB1KB(1024B)
〜128MB2KB
〜256MB4KB
〜512MB8KB
〜1GB16KB
〜2GB32KB
〜8GB×

これによりFAT16で1GBを超えるパーティションを作ると効率が悪くなることがわかると思います。
しかし、ドライブの容量を小さくしすぎると使いにくくなってしまうため最適なドライブのサイズを考えてからパーティションを切ってください。
最後にFAT32は新しいファイルシステムであるため、古いOS(Windows95 OSR2以前)ではこの領域に書きこんだファイルを操作できないことも付け加えておきます。

では次にパーティションを作る方法を説明します。パーティションの設定にはハードディスクの初期化を伴うため(特にOSのあるハードディスクなどでは)簡単にできるわけではないので領域の分け方をしっかり考えてから行ってください。
Windows95/98でパーティションを切るためのツールとしてFDISKというコマンドを使います。
はじめに同じハードディスクにあるデータファイルは全てバックアップしてください。
次に、OSとは関係ないハードディスクではMS-DOSプロンプトで、OSが入っているハードディスクでは起動ディスクをフロッピードライブに挿入後に電源をいれてMS−DOSを起動してください。(後者の場合、操作をはじめたらこのファイルは見ることができないためこのファイルを印刷することをお勧めします。)
FDISKというコマンドを入力するとFDISKが起動します。
FAT32をサポートしていれば次の画面が出るのでFAT32を使うなら"Y"、使わないなら"N"を入力してリターンを押してください。
  512 MB以上のディスクがあります. このバージョンのWindowsでは, 大容量のディスク
  のサポートが強化され, ディスク領域を有効に使えるようになりました. 2 GB以上の
  ドライブを1つのドライブとしてフォーマットできます.
 ・  ・  ・ このディスクでほかのオペレーティングシステムや以前のディスクユーティリティ にアクセスする必要がある場合, 大容量ドライブのサポートは使用しないでください. 大容量ディスクのサポートを使用可能にしますか (Y/N)...........? [N]
次の画面が出ます。
                   FDISK オプション                 

    現在のハードディスク: 1

    次のうちからどれか選んでください:

    1. MS-DOS 領域または論理 MS-DOS ドライブを作成
    2. アクティブな領域を設定
    3. 領域または論理 MS-DOS ドライブを削除
    4. 領域情報を表示



    どれか選んでください: [1]
1で領域の作成。3で領域の削除ができます。
基本領域は必ず1つでここには1つのドライブを(通常OSをインストールするドライブです)、拡張領域も1つでこの中にいくつかの論理ドライブを作ることができます。(1つのドライブにしたい場合は 基本領域のみ作ります)
領域を作成するときには
 1.基本 MS-DOS 領域
 2. 拡張 MS-DOS 領域
 3. 拡張 MS-DOS 領域内に論理 MS-DOS ドライブ
の順番で作成しなければならず、領域を削除するときにはこの逆になります。
基本領域を作るときには"基本MS−DOS領域に使用できる最大サイズを割り当てられますか"と聞かれることがありますが、最大サイズにするということはFAT16で1つのドライブを2GBにするということです。
拡張領域を作るときに領域を残しておけばさらに論理ドライブを作成できます。
領域を作るときにはドライブのサイズを数値で入力していきましょう。MB単位でサイズを入力するときには数値のみ、ハードディスクの全容量に対する%で入力したいときには"xx%"のように値を入力します。
すでに基本領域や拡張領域が存在するときには重複して同じ領域を作成できません。このときには一度領域を削除してから領域の作成操作を行ってください)
全ての領域を割り当てたら、OSをインストールするドライブをアクティブな領域に設定してください。

全ての操作が終わったらFDISKを終了(Escキーを何回か押す)後に再起動して変更した領域をフォーマットします。
OSを含むドライブもFDISKした場合にはフロッピーを入れたまま再起動してMS-DOSの状態でフォーマットします。
コマンドはFORMATです。
このコマンドはオプションをつける必要があり、たとえばC:をフォーマットしたい場合には FORMAT C:となります。

これで操作は終了なのでOSのインストールのなどをして元の環境に戻してください。

モデムが動作しない
問題
富士通のメーカー製パソコンにはシリアルポートが1つしかなく、ここで動作していたモデムを シリアルポートが2つある自作機で動作させようとしたところ、PNPでCOM3に認識されましたが、モデムの詳細を確認しようとすると、電源が切れているか正しく接続されていませんというエラーメッセージが表示された。
対処法
BIOSでシリアルポートの2をDisableにしたら、次のPNPでモデムがCOM2に認識され正しく動作した。