「原っぱは今年も晴れだった」
北海道の遅い桜も咲き終わり、百花繚乱の季節を迎えた5月21日、30'sMOC恒例の春の練習会が行われました。
ここ数年気持ちの良い晴天に恵まれることの多い練習会ですが、風は少し強いものの寒くも暑くもなく今年も最高の天気です。
今回は参加者が少なく、トヨキさん夫婦、ペンギンさん、nackさん、T橋Jrさんとプカプカの6人だけだったのですが、このメンバーの中に雨男がいないことは間違いありません。
あくまでも想像ですが、多分普段の行いも良いのでしょう。
トヨキさん夫婦に買い出しをお願いし、他の4人が現地に着いてみると、いつもはごろごろ転がっている古タイヤが全然見当たりません。
原油高騰の影響で燃料用古タイヤの値段が上がっているという報道がありましたが、あれほど散乱していた古タイヤが見当たらないのは誰かが持ち去って売り払ったのか、あるいは清掃奉仕の団体がボランティア活動でも行ったのか。 いずれにせよゴミが減るのは良いことだと思いつつ、なんとか4〜5本の古タイヤを見つけてコースを作りました。 負傷の癒えぬnackさんはこの日4輪での参加だったのですが、100mほど離れたところにあった古タイヤを拾い集めてコーナーごとに置いていく作業には車がとても役に立ちました。 |
渡りに船というか、痒いところに手が届くというか、なんとありがたい心遣い。
今年はヒバリの姿が見えないものの、真っ青な空の向こうには白い雪を抱いた手稲連山、パラセイリングの機体も1機、遠くにゆったりと浮かんでいます。 こんな気持ちの良いシチュエーションでノン・アルコールじゃないビールが出てきたら、それを断るなんてまっとうな人間のすることではありません。 青空の下で飲む昼間のノン・アルコールじゃないビールは実に旨く、いっそこのまま宴会モードに突入しようじゃないかと、思わず提案したくりました。 |
限界点を越えて、エンジンの着いている物なら芝刈り機でさえ乗りかねない気分のnackさんの目にとまったのが、YAMAHAが誇る世界の名車PW50でした。
空冷2ストローク、クランクリードバルブのエンジンは最高出力2.5馬力、最大トルク0.36kg。 サイズは1,245mmの全長と485mmのシート高、そして最低地上高はなんと105mm。 これらのデータのすべてが、乗り手を選ぶマシンであることを物語っています。 良い子しか乗ってはいけないこのバイクに跨ったnackさんが走り出すところまでは見ていたのですが、不肖私、その後目を離してしまいました。 もちろん数秒後にnackさんが砂地で転倒して前方転回するなどとは思っていなかったからです。 人前で転倒したライダーの誰もが浮かべる照れ笑いを浮かべながら何事もなかったように起き上がったnackさんは、めげることなく全開で走り去っていきましたが、掲示板への自己申告によると右足首を強打し晴れ上がったとのこと。 二度あることは三度あると言いますが、これ以上怪我をすることなく今シーズンを走りきることができるよう祈ります。 |
腕慣らしもまったくしていないのに全開でコーナーに突っ込み、立ち上がりでは派手なドリフトを見せ、みるみるうちにトヨキさんに迫っていきます。
走っているのは自分だけだと思っていたトヨキさんは、突然の乱入者のハイペースに驚き、相手がK島さんだと気がついたころには抜かれてしまっていました。 トヨキさんを抜いてもK島さんの勢いは止まらず、リアを流しすぎて転倒するシーンが2度ありましたが、意にも介さず走り続けていました。 |
それまでは割と大人しく、どちらかと言えばライディングフォームの確認をしながら走っているように見えたたトヨキさんでしたが、K島さんに抜かれたことで走り屋の血が目覚めたのか、一気にハードな走りに変わりました。
小さなギャップですが、フロントを上げて通過しています。 それと、この二人の写真、他の写真とは砂煙の上がり方がまったく違っています。 |
ひとしきり走り終えるとさすがのK島さんも疲労困憊の様子です。
「来ていきなりすごい走りだね。」と言うと、実は自宅でドーピング薬を摂取して来たとのこと。 ご禁制のドーピング薬が効いてしまい、オンロードなのにドリフトはするわ赤○○は○○するわ、○○市の自宅からここまで○○分で着いてしまうという、陸上競技なら永久追放もののハイテンションで走って来たのだそうです。 そのままのテンションでコースインした結果、諦めていた練習会に参加できた嬉しさもあって鬼神のごときライディングになったようです。 「疲れたー」を連発しながらも、とても嬉しそうでした。 |