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あれは1996年の春でした。
トヨキにタイヤ交換に行ったのが運の尽きでした(笑)
タイヤ交換を待っている間店の中でボーっとしてると一枚のチラシが目に入りました。
「私達は30才以上のオフロードバイククラブです。一緒に林道ツーリングしませんか?」と言う内容でした。
当時私のバイク仲間は、やれ結婚だの出産だのでバイクどころでは無い状態で、独身の私につき合ってくれる人は壊滅状態でした。
当時は私も年一回の道東ツーリングが最大の楽しみで、殆どオフロードは走ってませんでした。
そんな時30’の勧誘のチラシを目にしてしまった私はツーリングという言葉と30才以上(良識有る人達の集まり)と言う勝手な思い込みでこのクラブに入って見たいと思ってしまったのでした。
そのことをトヨキに伝えると、後日事務局の人に会わせるというので指定された時間にトヨキに行くといかにも真面目で堅そうなサラリーマン という雰囲気の人(事務局長)が居て ぜひ一緒に**一泊ツーリングに行きましょう!と誘ってくれました。
初対面の人達といきなり一泊ツーリングかぁ… と多少の不安はありましたが、久し振りに林道を走れる☆という嬉しさから「行きます!」と言ってしまいました。
6月15日 集合場所のロッテリアに時間より少し早めに行ってみると記憶があやふやなのですが、確か誰も居なかったような気が… 
ここが集合場所だよなぁと不安になっているとモトクロパンツにブレストガードで完全武装して、これからモトクロコースを攻めにいくのか?と思う様な人達がパラパラと集まって来ました。
当時私はモトクロパンツなど持っていなくて、Gパンにヤマハのブルゾンという軽装だったのです。
林道ツーリング という言葉から山の中をトコトコ走るというイメージを勝手に思い浮かべていた私は、彼らはいったいどういう走り方をするのだろう?という疑問が浮かびましたが、深く気にしない様にしました。
時間より大分遅れて(笑)全員が集まり、(実は誰が一緒だったのかよく覚えてません笑)**沢の例のスタンドに行きましょう、と言う事で走り出しましたが皆さん飛ばす飛ばす。
自分の前を走る物体が有るのは許せないっっっつ!みたいな感じでハイペースで飛ばしまくって、あっというまに**沢に着いていました。
「ずいぶんハイペースでしたね。125ccで付いて行くのは大変でしたよ」と言うと、「ああ 忘れてた。でもちゃんと付いて来たじゃない」と言われて変に納得してしまった私でした。
その後***の例の橋の上で一服した後、「じゃあ行きますか」という発言の後いよいよ林道に侵入しましたが、
私は目が点になりました。
なぜなら全員が全開加速で走り出したのです。
勝手にのんびりツーリングを想像していた私はあせりました。
(ヤバイ!道を知らない俺は置いて行かれると迷子になる)そう思い、必死で皆について行きながら、妙な重装備の意味がやっとわかったのでした。
DT125で何とか離されずに走っている内に、ふと昔社長に聞いた話を思い出しました。
「この間支笏湖近辺に林道ツーリングに行ってきたけど、皆モトクロタイヤをはいて全開で飛ばすんでブレストガードは必需品だよ。前のバイクが砂利を飛ばすんで、ヘッドライトが割れて大変だった。」
あの話はこの人達の事だった! 気付いた時には遅かった!
社長はその面子と走りに行かないかと誘ってくれたけどそんな恐ろしい人達と走りたくないと心から思ったので辞退した過去があったのです。
いまさら帰る訳にもいかず、必死の覚悟で何とか皆について行き、無事に**館に着いた時には心の底からホッとしました。
夜の宴会で、30’の本性を知った時はショックでしたが、誰かが「M島君が遅れずについてきたって事は、俺らと同じレベルか、もしくは速いんだ」と言った時、心底ホッとしました。
何故なら「このペースについてこれるなら、帰りはもっとペースを上げよう」と言われたらどうしよう(涙)とマジで思ってたのです。
その時、勝木でバイクを買った友達から言われた言葉を思い出しました。
「トヨキは、社長も客もキレた危ない走りをする、ONもOFFも。バイクにトヨキのステッカーが貼ってあったら張り合うな」まさか!と思ってましたが、その言葉が嘘でない事を実感しました。
もちろん**から帰ってからモトクロパンツを買いにトヨキに走ったのはいうまでもありません。
気付いたら、いつのまにか皆さんと走るのが楽しくてしかたなくなってしまいました。
バカ言ってバカやって、本音さらけだして。こんな楽しい事はなかなかできません。
トヨキに貼ってあった一枚のチラシに感謝!いつかは皆で社長を撃沈しましょう?
ランツァのK島氏やS庄氏を撃沈する秘密同盟も存在するので、油断しないほうがいいですよ。


                               POSTMANの「ああ勘違い」                                  直線上に配置