林道の崖落ち         usagi

今年も見られた久しぶりの崖落ち。
映画の【蒲田行進曲】の階段落ちを思い浮かべました。

<銀ちゃん>を励ましながら<ヤス>は、「あの”階段落ち”をオレやりますから元気出して下さい!」。
”階段落ち”は、斬られた役者が数十メートルの階段をころげ落ちるという危険な撮影で、これを大部屋役者の<ヤス>が、<銀ちゃん>を励ますため必死だったので、”階段落ち”をしました。


そう、ごんたは「私が崖落ちをします、やらせてください」と、他のメンバーを差し置いて
落ちていったのです
これなくして我々30'のツーリングの醍醐味がありません。
感動です。
泣けるなぁ!!

あの果敢な攻めのY崎氏でさえ「ここは降りられる?」と尋ねたら「それは無理ですよ」。
特別参加のN島氏も「出来ない」と言っていました。
引っ張り上げるための10mのロープが足りなかったから、当然それ以上落下した(そう、崖落ちと言うより<落下>の方が表現として正しいと思います)ことになります。
バイクのそばに行こうとしても、何かにスガらなければ人も落ちます。

今回のツーリングは、案内にあったように月形の林道でした。
ひと通り走って、さて時間も早いしまだ走っていない林道でも走ってみようかとなったのですが、私ももう体力的に限界だったので後ろの方からのんびり走りました。
私のさらに後ろに最後尾のごんたが付いてきていました。
その未知の林道を走ってものの何十メートルかで、その後ろにいるはずのごんたの姿がバックミラーから消えていました。
止まって様子を伺っていましたがやはり姿を現さず、内心「コケたな」と思いすぐ引き返すも本人もバイクも見あたらず、崖に向かって砂利にくっきりタイヤの跡が残っていました。
もしやと、その崖下に注意を払うとノソッっと上がってくるごんたの姿がありました。
ホッとしましたが下を覗くとなんと急勾配なこと。
ぞわっとしてきました。

崖落ち1 崖落ち2 崖落ち3
これでも3倍ズームを使って写しているのですが、それでもかなり小さいです。
急勾配なのですが、同じ角度で写しているのでそこら辺は伝わりにくいかもしれません・・
そばに行ってみても、藪でバイクも見えません。 キーをオフにしようてしているのですが、反対側にあるので何も出来ない状態です。
バイクを起こすことはとても無理だし、ガソリンも漏れています。 

本人曰わく、「私、コロんでないよ」。
当然です。
だって転んだところには路面がないんですから。
なければコロんだことにはなりません、ってこれを一般的に”詭弁”と言います。
結局、コロんでなくともオチたことは間違いないことなのですから・・。

ところで今回のツーリングに関して私事で申し訳ないのですが、かなりヘロヘロでした。
一生懸命走っているのですがそれが走りに結びつきません。
月形に着いてすぐ林道に入りましたが、汗びっしょりの割にはコタコタです。
先頭をたくらんけ氏、二番手を私、その後ろにピッタリくっついてY崎氏。
私が先頭から離されていくのに、Y崎氏は私を抜こうともせず、途中休憩時私がY崎氏に「ピッタリ付いてないで抜いてってよ!」と言うと、Y崎氏は「抜いたらピッタリ付いてくる癖に」と返されました。
如何せんヘロヘロの私はそんな気力も体力もありません。
その時点で一杯いっぱいだったのですから。
その後の私はひたすら転ばないよう大人しく静かに走り続行けました。
だってそうしなければ二度ほどコースアウトしたことをカンガみて自重せざるを得なかったのです。
まっ、駄目なときは駄目なんですからって、もしかしたら年のせいで気力も萎えてきたのかしら・・・?
そのあとはたくらんけ氏、Y崎氏、N島氏が先頭集団で走っていたようです(推察)。
ごんたは、事務長が深砂利の路面を”お地蔵さん”状態で走っている姿を後ろから見ていて、すっかり自分も”お地蔵さん”になってしまいましたが、後半からやっといつもの走りに戻ったとたん”崖落ち”という魔物にハマってしまいました。
事務長(自称事務局)は今回、以外に立ち直りが早く、前半の走りは見ていませんが、後半は徐々にノレてきたみたい。
でも私は気付きましたが、事務長は誰か似たようなペースの人が引っ張って徐々にスピードアップさせていくとノレていくみたいです。
(でもごんたもゆみぴょんもそうでした)
ナル氏は元気でいいなぁ。
いつもペースを崩さないで楽しそうだなぁ。
これが本来のツーリングの姿なのです。
私ら30'sのメンバーはきっと少し変です。
みんなもきっと分かっているはずです。
でもなぁ、でもなぁ、・・・・・・・・・・・・。

この度のツーリングには旭川からY崎氏と特別参加のN島氏が一緒でした。
幹事の私としてはいつものだらだらしたツーリングではきっと不満を持つだろうと、多少無理して休みも少なくして走りに臨んだのですが、先にヘバってしまい、旭川勢としては欲求不満で終わったのかもしれません。
勝手な想像で、二人は帰りに月形でお風呂に入ってたっぷり愚痴を言い合っていたんだろうなぁと。
そして旭川ツーリングのときは、こんなもんじゃないぞと手ぐすね引いて待っているんだろうなぁ・・。
新ルートだってあの二人が見つけたんだ。
今度は「大丈夫です」と言っていましたが、何もない訳がない(想像)!
おぉ、怖(こわ)!!
(怖い物見たさも少しはあるけど・・・)

    phot