2001年
                
    
  狂犬病(2001.4.4)
            
      ある日突然、母が言った。
      「明日、狂犬病予防注射に行くわよ」。
      「行けば?」
            
      ・・・・・・・はいすいません、私が連れていくんですね・・・・・・・・。
      何せ居候ですからねえ、はいはい。
               
      我が家の愛犬ムク(♀)。愛嬌たっぷり度胸はちょっぴりの雑種、推定2歳半。
      彼女にとって、とっても嬉しくない季節が再び巡って来たのだった。
                    
      ムクは小さい時から愛くるしい娘であったが、何故かかなり臆病さんである。
      番犬として庭に放されている彼女、知らない人が家に近づくと、「ガウガウガウッ!」と盛んに吼える。
       
      え?ちゃんと番犬してるじゃない、どこが臆病なのって?
          
      彼女は、まず不審人物から最も遠ーくへ走って行き、物陰に隠れた後、首だけ出して
      「変な人、変な人」と吼えるのです。
      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・可愛いでしょ?
            
      そんなムクだから、もちろん注射は嫌い。病院なんて行こうものなら、もう全身ガタガタ震えて妙に
      可哀想(日本語変?)な感じ。それというのも、白衣を着たおじさんに対して、嫌〜な思い出がある
      からなんだよね。
               
      キーワードは「狂犬病」。
         
      あれは、何年か前の春先の出来事だった・・・。
      
      近所の集会所で行われた、移動狂犬病予防接種。いつものように楽しいお散歩に出かけたつもりが、
      見たこともない会場に連れてこられ、しかも周囲には妙に緊張した犬達が集っている。「何か変?」。
      その時点で、彼女(ムク)はすでに平常心を失っていたのかもしれない。
             
      一方、ムクを連れてきた母は、「まあ、たくさん人がいるのね。一体何時間待てばいいのかしら。」
      と、混雑した状況にややうんざりしていた。と、その時彼女は突然気付いてしまった。
      「あら?獣医さんは3人いるのに、行列は2列しかないわ。」
                        
      思えばこの時、彼女はその事象の意味する所をよく考えるべきだった。が、結論から論じても仕方が
      無いのも確かだ。とにかく、母はその時、「何だかわからないけどラッキー!すいてる所に並んで、
      早く終わらせて帰ろう!」と、全く人気の無い老齢の獣医師の前に進み出た。
                
      その数秒後の出来事だった。
         
      「ギャーーーーン!」
       
      会場中に響き渡る乾いた悲鳴。狂ったように会場を走り回る犬。呆然と立ち尽くす老齢の獣医師と母。
         
      そして、わき目もふらずに疾走するムクの前足には、一本の注射器が刺さったまま「びよんびよん」と
      揺れていた。
               
      ・・・・・・あの、前足ですか?何故?普通犬の注射って首筋かお尻にするでしょ?(点滴とかは別)
      どーしてそれが足に刺さってるの?しかも刺さったままだよ、誰か早く抜いてやれって。
            
      恐らく必要以上に緊張してしまったムクと、ひさびさの患畜に気合が入ってしまった老医師、そして
      「あの医者はダメよ」というご近所の奥様達の気配に気付かなかった母の3重奏が起した悲劇。
      (予防接種会場の盛況ぶりに反比例する老医師の人気には、ちゃんとした理由があったようだ。)
                    
      ・・・あの事件以来、ムクはお医者さんが嫌いになってしまった。あの注射が、かなり痛かったらしい。
      動物病院に行けば、自動ドアの前で床にベタッと這いつくばり、「死んでも動くもんか〜」という必死の
      抵抗をするようになった(この場合、仕方ないので”よっこらせ”と抱きかかえて院内に連れ込む事に
      なるので、結局は無駄な抵抗なのだが)。
                               
      狂犬病。つくづくヒトにもイヌにも優しくない病気です・・・・・・。
                
      ちなみに、それじゃ今年の予防注射はどうなったかというと・・・。
                                
      無事に終了しましたとも。震えて怯えまくるムクを、私と医師と助手の3人がかりで押さえつけて。
          
      ・・・・・絶対絶対病院嫌いに拍車をかけたと思うんだけど、来年の予防注射はどうなるのだろう?
                       
                    
     
 やーさんとわたし(2001.4.6)
           
   絶対絶対、”あれ”が欲しい!。”あれ”がないから落ち着かないったら。
     ああ、もうダメ!・・・今!すぐ!何としても”あれ”を手に入れるのよ!
     もう我慢なんて出来るもんですか、有り金はたいてでも”あれ”を買ってこなきゃ!!
               
     机の上のキーと、文字通り微々たる所持金全てが詰まったカバンを掴むと、私は猛然と外へ走り出した。
              
        
     向かうはあの店。人通りが多い通りにあるのに、何故か皆そこには立ち寄ろうとしない店。
     まるで目に見えない結界が張られているかのようなあの店。あの店に行かなければ。
     あそこなら、きっと”あれ”が手に入るはず!!
                    
     何者かに追い立てられるように車を走らせ、たったの数分でその店に到着した私。
     そんな私を出迎えたのは一台の車。
          
     ブラックフィルムで全身武装した黒のアメ車。
     この狭い町で角曲がれんのか?という胴長のアメ車。
     「オレはヤクザだ文句あんのか」という自己主張明確な顔の運転手を乗せたアメ車。
                 
            
     とりあえずはそんな車に目もくれず、「”あれ”を手に入れなければ!」という使命感に突き動かされるまま
     店の奥深くへと突き進む。「ブツの在り処はわかっているのよ。どこの取引場でも、大体同じ位置にある
     のだもの。おそらくあの角ね。あそこを曲がれば”あれ”に出会えるのよ、きっと。」
     高まる期待、僅かな焦燥感、微妙な不安。
                 
     僅かに早足になる。鼓動が高まる。角を曲がる。目線を足元から正面へ、じりじりと上げる。
               
     「・・・・・・・あった・・・・・・・あったわ・・・・・・・・あったのね!?やっと会えた、探し求めていた”あれ”に・・・・・」
     感動のご対面。まさにその瞬間だった。
                 
               
    「なんじゃこんボケ!なめてんのかワレ!責任者出して来いっつってんだろーが
    このボケナスがあ!」
           
    店内に響き渡るダミ声。静まる店内。振り向く客達。
                 
             
     それは、そう、おそらくあのアメ車の持ち主。「東北のシカゴ」という不名誉な別名を持つ(実話)この町に
     数多く生息するあの生物。
          
     ヤクザやさん。
          
     階級的にはまあまあの位置に居ると見える(運転手つけるくらいは)ヤーさん。それが、庶民の味方、
     ホームセンターダイ○ーエ○トの商品が気に入らず、店長を呼べと息巻いているらしい。
             
     その現場にでくわした私が真っ先に考えたのは、「運転手付きアメ車乗ってるヤーさんがディスカウント
     ストアに来るなよ」だったが、それはさておき、からまれているのはまだ物慣れない若者の店員。おそ
     らくはこの4月からの新入社員であろう。
             
     うわー、気の毒。
               
     そう思いつつ、あんなにあんなに手に入れたくてしょうがなかった”あれ=可動棚付2層式書棚(大)”
     を目に写しながらも即座に反転、店をとっとと退去した私。
                  
     何ていうか、あーいうの見ると「ああ、帰ってきたんだなあ」ってカンジ?
     やっぱりここは未だに「東北のシカゴ」なのね・・・・・・。
         

例1:春菜は高校生の時、どっかの組長が見送り受けてる現場に遭遇した事があるの。その時は、まるで映画のようにずらーっと整列した黒服兄さんズに馬鹿丁寧にアタマを下げられた挙句、「姐さんありがとう御座いやしたっ!!(組長の車が回頭するのを道の隅で待ってた)」とお礼まで言われ、びびって走って逃げた事があります。)
                  
           
例2:やはり高校生の時分に、夜タクシーで自宅に向かっていた所、突如行く手を高級車でブロックされ、「○×組の若頭じゃい、知らんのかいボケエ!(知るかよ)」といきがる兄ちゃんヤクザとタクシーの運ちゃんが喧嘩を始めてしまい、「何でもいいから早く家に帰してくれ」と後部座席で小さくなってた事があります。
                
      あなたのご近所、どこにでもヤーさん。
      そんな素敵な街に、乾杯(苦笑)。
                          
我征くは???への道(2001.4.9)
                       
         故郷に帰ってきてはや10日。まだ10日と言えなくもないが、そろそろ自分に向けられる家族の視線が
         痛くなってきた(ような気がする)今日この頃。・・・ぷーだしなあ。懐も寂しくなってきたしなあ・・・。
             
         何しろ学生生活最後の年は、論文を完成させるために深夜まで実験に追われ、バイトもほとんど出来
         なかったし。卒業式近辺には大分浪費をしたような気もするし(飲んでばっかだったし・・・)。
                    
         ・・・・・・・・・・・・・・
                    
         やっぱ小心者の私は、性格的にも、もっと実質的な点からも、働かずに”ぷー”している生活を長く続け
         られないようだ。何より何だか落ち着かん。
                
         仕方がないので(?)、ここらで「ぷー太郎」から「フリーター」にクラスチェンジ!する事にした。
                      
         ところで、この「フリーター」。最近増えてるみたいだけど、調べてみたら何と!日本語じゃない!?
                     
         いや、「フリー(自由)のアルバイター(働く人)だから、英語とドイツ語の混合造語でしょ?」とかいう
         話じゃなくてね、何と!「広辞苑」にはこの言葉が載っていなかった・・・(注:第三版)。
           
         項目をひいていくと、「フリーザー」、「フリージア」、「フリーズ」、ときて、次は「プリーツ」。
         ああ、プリーツ。スカートはやっぱプリーツの使い方でシルエットがすっごい可愛くなるよね!
         ってそうじゃなくて、・・・・・「フリーター」は?・・・・・「常用の日本語」として認定されていないの?
         がーん!!(注:くどいようだが第三版の話)。
                 
         ちなみに春菜は愛用の旺文社国語辞典と三省堂国語辞典もひいてみたけれど、結果は同じ。
                     
         ・・・・・・・・うーん、何かいやーんな感じだわ・・・・・・・・。
               
                
         ま、そんなわけで(どんなわけさ)、そろそろ「レッツラゴー、ハローワーク!」生活を始めようっと・・・。
                    
            
我征くは・・・キノコ街道・・・?(2001.4.11)
           
         フリーター活動開始1日目の、春菜の記録。
        
          1.ハローワークで求職届を出す
           「はあ。これから長くて苦しい就職戦線を繰り広げるのか。いつまで続くのかなあ」
                  
          2.端末で目ぼしい職を探す
           「やっぱり農業に関係する職に就きたいけど、そんなん滅多にないよねー」
                               
          3.試しに1箇所を選択、面接の予約をとりつける
           「おお、分野はちょっと違うけど、私の守備範囲に近いわここ。応募してみよっかな」
               
          4.職場へ出向き、事務長と部長と面接
           「あなたで5人目です」との話に気が挫けかかるも、その後何故か母校のボヤ騒ぎの話で盛り
           上がったりしてみる
             
          5.自宅で、結果を知らせる電話をじっと待つ
           「倍率5倍だもんな、ダメだろうな、何しろ就職活動初日だしな」
             
          6.結果連絡
           「あなたに決めました。来週から来て下さい」
             
          ん?・・・・・・・マジ?・・・・・・・・もう決まっちゃったの?
               
          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まあいっか、いいことにしよう。      
          
             
          そーんなわけで、春菜は来週からお勤めに出ます。何かキノコとお友達になれるらしいです。
          一体どんな職場なのやら・・・・・・。   
                      
          
クラッシャー(2001.4.18)
             
   勤務初日。職員との初顔合わせは、明るく元気に丁寧に。そんでもって出来るだけ初々しく(そんな作為が
    ある時点ですでに初々しくないのだが)。・・・一応、同時に入った女の子達が22歳23歳と「ぴちぴち」なので
    頑張って若者のふりしてみた私。・・・・・・やっぱりちょっと無理があったか?・・・・・(笑)。
                  
    案の定、着任の挨拶後に「はるなさんって、新人ぽくないね、思いっきり慣れてる感じ」と言われ、黙り込む
    私。・・・ちっ、騙しきれなかったか・・・。
                                  
    思えば、学生時代にバイトで各地各所各職種を渡り歩くうちに、新人ぽさ(初々しさ)をどこかの店に置き忘れ
    てきてしまったんだろうなあ、たぶん。ちぇっ(何が?)
          
     ・・・でもね、(何故かよく言われるんだけど)一見落ち着いてるようでも、慣れてそうに見えても、それはただ
    「見えてる」だけなの。私ってば本当〜に、大学出たてで世間を知らない社会人1年生なんだってば。
    んー、これからちゃんとやっていけるのか、不安だわあ・・・。
                    
    そんな心配をしていた矢先、早々とやっちまったい。
                   
    初出勤後、はるなは初お茶くみに挑戦。そして。
              
    しょっぱなから偉い人のMy茶碗を割る。
           
    何てお約束な女なの、私!?
             
                
    その後も業務中にキノコの培養瓶やらシャーレやら割ってみたりなんかして・・・。あ〜い〜や〜。
                
    ・・・・・・・・・・すっかり忘れていたけど、そういや私ってば”クラッシャー(破壊屋)”だったのよね。
                
     ***クラッシャーはるなの実績***
       ♪1 1999年、新年早々ワインの瓶を素手で叩き折る(さすけ1999.1参照)
       ♪2 大学院時代、多数の試験管の底をブラシで突き破る
       ♪3 貧乏な研究室の貴重な財産を破壊しまくる(ガラス製実験器具を、落としたわけでもないのに割る)
       ♪4 試料を粉砕するマシンを使用中、コンセントが火を噴きマシンが2週間使用不能になる
       ♪5 冬のある日、軽く触れただけでキーホルダーを分解する
       ♪6 高校入試の朝、借家の階段を真っ二つに叩き割る
       ♪7 小学生時代、借家の天井裏で遊んでいて天井板をぶち抜く
                    4コマ劇場「クラッシャーHaruna」
                  
     数え上げたらきりがないったら。
     どーしてなの?どーしてこーなるの?
     いっやー!!!
               
さくらさくら(2001.4.19)
          
         それは友人からの一本の電話がきっかけだった。
            
         「あ、はるな?あのね、今暇だったらお花見に行かない?滝桜なんだけど」
                
         滝桜。それは天然記念物に指定されている、樹齢千年を超える巨大なしだれ桜。
         その名は遠方まで轟き、毎年観光バスが徒党を組んで、他県からのパックツアー客を大量に
         運んでくる名所中の名所。
                
         いつか見てやろうと思いつつも、なかなかその機会に恵まれずにいた私にとって、それは願っても
         ない誘いだった。がしかーし!一瞬返答につまる私。
            
         なーんでか。
            
         なーんでか。
             
         それは、着信時刻が夜の8時だったから。
             
           
         補足しておくと、滝桜は確かに素晴らしい桜だ(たぶん)。だが、その桜が、度重なる戦争にも高度
         経済成長による開発の荒波にも巻き込まれずに、実に千年もの間生存してきた事実。それはすな
         わち、滝桜が街を離れた山の奥に、ひっそりと息づいている事を意味する(もちろん地元の住民に
         愛され、大事にされてきた事の証でもあるが)。
               
         あのね、いくら夜道で道路がすいてるからって、ここから車でも軽く1時間はかかるわよ?
         夜9時過ぎに桜の根元へ行くことが出来たとして、果たして何か見えるの?
         山の中でぽっつーん。傍らには闇夜の桜。・・・何か怖いじゃないの。
                 
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(考え中・考え中・考え中)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
             
         
         でも、色々悩んだ結果、・・・・・行くことにしました(笑)。とりあえずダメモトで行ってみて、本当に
         ただの暗闇だったら、「夜のドライブを楽しんだのよー」と自分達に言い聞かせて帰ってこようっよ
         ってことで(笑)。
                  
         ところが、着いてみてびっくり。遅い時間だというのに桜はちゃんとライトアップされていて、しかも
         夜の山奥だというのに、カップルや会社帰りのサラリーマンがうろうろ。
                
         そして肝心の桜は、・・・・・「壮麗」の一言であった。
                
         さすがに老木なので所々つっかえ棒で支えてあるのだが、夜の闇に沈んで意外と気にならない。
         それどころか、ほのかなライトにうっすらと浮かび上がる薄ピンクのしだれ桜。絶対に昼間には
         味わえない幽玄の趣。
               
         ・・・すごいわ、いわし、あなたはこれを狙ってこの時間に誘ってくれたのね!?
               
         初滝桜に感動。幸せな出来事でありました。
           
ナクヨボウサン(2001.4.21)
      
         突然だけれど、親戚で集まってお祝い会を開く事になった。というのも、
                 
         ・父の還暦 
          最後まで「オレは赤いチャンチャンコなんて絶っっっ対に着ないからなぁ!」と抵抗していた
            
         ・伯父の古稀
          70歳でも元気いっぱい
          
         ・叔父の栄転
          よくわかんないけど、とにかくめでたいらしい
           
         ・はるなの卒業
          これは単なるオマケ 
             
          と、最近えらくたくさんの祝い事が重なったからである。折角これだけネタが揃ったのだから、お祝いは
          きっちりゆったり、温泉に泊りながら盛大に(?)やろうという事になったのだ。
                
          ところで、今回このイベントの総指揮をとったのは、はりきりもののはるな伯母。日程調整、宿の手配、
          お祝いの横断幕・飾り花の作成、果ては座興用の「ひょっとこ面」の準備まで、実に完璧に手配を進め
          て下さった。よって、我々はすっかり準備を彼女にまかせ、ただ当日が訪れるのを待っていた。
                
          そして数日後、いよいよその宿へ向けて出発しようという日。事件は起こった。
         
       
         −車中での会話−
         目指すは中ノ沢温泉郷なり。
                 
         私「中ノ沢かあ。昔行った記憶があるよ。磐梯熱海温泉の所で母成グリーンラインに入るのよね?」
         母「そうねえ」
            
         私「伯父さん達はもう昨日から旅館に宿泊しているんだって?」
         母「そうねえ」
          
         私「私達って、本当ーに行くだけでいいのかねえ?(準備するものってないの?)」
         母「そうねえ」
         
         ・・・・・・・・・・・・・しばし無言・・・・・・・・・・・・・・
          
         私「ところでさ、目的地の旅館って、中ノ沢温泉郷のどのあたりにあるの?」
         母「え・・・?さあ・・・・・」 
          
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・げ?
            
         私「え、えと、旅館の名前聞いてあるよね、何ていうんだって?」
         母「あらあ、そういえば何だったかしら」
             
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・げげげ?
                        
         母「ええと、ちゃんとお義姉さんに聞いたはずなんだけど、忘れちゃったわぁ」
         私「・・・・・・・・・・え”?」
                  
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・おい鬼太郎!・・・って、どーすんだよおい
                    
         母「ええと、ええとぉ・・・・・・・確か平安風な名前だったと思うんだけど・・・」
         私「平安?どんな感じの言葉だったの?」
               
         母「アカプルコとかブーゲンビリアとか言ってたわ(自信たっぷり)」
         私「・・・・・・・・・・・・・」
          
         ・・・・・・・・・・・どのへんが平安?
        
         私「あの、それ思いっきり『南の島』ってカンジなんですけど」                      
         母「あら、違ったかしら。でも確かに・・・・んー、何だったかしらねえ・・・・・・」
         私「はいはい、温泉郷に入るまでには思い出してねぇ」
                
         モシ思イ出サナカッタラ、ドーナルノダロウ?
          
         -15分後-
               
         母「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!あっ!」
         私「なっ、何?思い出した?」
                     
         母「思い出した思い出した!そうよ、『万葉亭』だったわ!」
         私「は?」
                                                            
         さっき『アカプルコ』って言いませんでした?
         何一つ合ってないんですけど!!
                         
          
         この時私の頭の中では、思わず『ブーゲンビリアの咲き乱れる平等院鳳凰堂で、アカプルコ(コーヒー)を
         アイスで頂きつつ、坊さん達が和歌を吟じる姿』が映像化されておりました。
                               
         
         ・・・・・・何やようわからんやんけー!!!
         バチあたるでー!!
         
               
 黄金週間-こがね-(2001.5.5)
        
    あー、今年のゴールデンウィークは楽だー。田植え準備に追われないゴールデンウィーク、何年ぶりかなあ。
     こうして今、涼しい家の中でパソコンなんかに向かっていると、改めて田植えの大変さが起想される。
                      
     田植え。農業に縁のない方はこの言葉から一体どんなイメージを受けるだろうか。
               
     苗箱を積んで、ロイヤルサルーンと化したエアコン・テレビ・ラジオ付きトラクター(田植え機)のアクセルを踏んで
     田圃を縦横無尽に走り回り、気がついたら朝のうちに田植え終了。機械化が進んで、一人でもカンタン!。
            
     ・・・なわけはないんだけどね。
                 
                
     実際には、田植えは稲作の中で最も神経と労力を要する仕事です。
               
     まず「苗」。これはどこかから持ってくるわけにはいかないので、もちろん自作します(近年は集団育苗という
     方法もある)。ところで、稲作には「育苗半作」という言葉があり、これは「良い苗を育てることさえできれば、
     稲作の仕事の半分は終わったようなものだ」という意味です。つまり苗作りの成否が農家にとっての重大事
     である事を表しているのね。
            
     そこで、「良い苗を作る」ための「ターニングポイント(運命の分かれ道)」を見てみましょう。
             
     ・種子の選抜・・・・・・比重の大きい水に種籾を漬け、沈んだ(比重が重い)籾だけを集める。浮いた籾
                 (比重の軽い籾)を蒔いても芽が出ないか、良い苗に育たないので無駄
     ・種子の消毒・・・・・・使用する全ての種籾を消毒しないと、発芽後病気が蔓延して苗箱ごと(何百本も)
                  捨てるはめになったりする
     ・浸  種・・・・・・・・・種子に吸水させる際の水温によって、その後の発芽率と発芽勢が揃ったりばらばら
                  になったりする
     ・発芽後の気温・・・・・天気の悪い日や夜に、低温(15℃以下)にあうと苗が一晩で死滅する
     ・播種床の土壌pH・・アルカリ性に傾くと病気が出やすい
     ・播種密度・・・・・・・・たくさん蒔くと、ひょろひょろで弱い苗になる。少なく撒くと、田植え機の爪に苗が
                  ひっかからない
     ・温度湿度管理・・・・手を抜くと病気が大発生したり、弱っちい苗に育ったりする
     ・肥培管理・・・・・・・・肥料をやる時期と量を間違えると、淡色徒長の良くない苗になる          
                                  
    まだ田植えの「準備段階その1」なのに、すでにこれだけの「ヤバイ」ポイントがあるのね。とにかく4月から5月
    上旬までは、何かと気を付けなきゃいけないし、特に大学では研究テーマに沿って苗の調査・採取・分析をし
    ているから、とっても忙しいの。
                 
    次に、健康な苗を作れたとして、「準備段階その2」へ進んでみましょう。
    ここでは、ソフトウェア(苗)に対してハードウェア(水田)の整備をおこないます。
             
     ・田起こし・・・・プラウ(機械)又は鍬(人力)で土壌表面の土をひっくり返し、雑草の駆除、土壌をおこす
     ・砕土・・・・・・・ロータリー(機械)又は鍬(人力)で土を、砕く、乾燥、砕く、を繰り返し土を細かくする
     ・施肥・・・・・・・肥料(窒素・リン酸・カリ)を撒き、ロータリー(機械)又は鍬(人力:くどいって^^;)で攪拌
              (全層施肥と言う)
     ・灌漑・・・・・・・水田に水を入れるが最初はどんどん水が落ちるので、水位が安定するまで入れ続ける
     ・代かき・・・・・水位を下げ、代かき機(機械)又はレーキ(人力)で土を練って表層を膨軟にする
     ・溝きり・・・・・・田植えに備え、田圃に線を付ける
                
    しつこい「人力」の二文字は、全ての稲作農家が機械を使えるわけではない、という事で入れてみました。田圃
    1枚が小さい、山奥の斜面にある(棚田という)など、機械が入れない所も結構あるの。でもって、ここまで来れば
    田植えは目前!と思いきや。
                 
     ・苗の順化・・・温室で大切に育てられてきた苗を、徐々に外の厳しい環境に慣らしていく
                    
    ここでやっと俗に言う「田植え」が出来るようになります。長かったー(32行もかかった。え、そういう「長い」じゃ
    ない?)。で、あとは田植え機で”ばばばっ!”と植えてしまえば良いから、楽ちんさっ!
                
    といければいいんだけど、そうでもないのね。どれだけ機械が進歩しようとも、どんな整備された田圃でも、手植え
    でなければ植えられない「死角」という場所が存在します。また、先に述べたように機械が入れない田圃は、もち
    ろん全て手で植えなくてはいけません。それと、田植えって一度わーっと植えたら終わり!にならないのです。
    翌日に田圃を見回って、苗が抜けていたり、元気なかったり、折れてたりする所を発見しては、一つ一つ手で植え
    直すのね。そして1週間後、再び見回って根付かなかった苗、生長が悪い苗、病気の出ている苗を抜いて、これ
    また一本一本植え直さなくちゃいけないの。ぬかるんだ広大な田圃を、苗籠かついで歩き回るのは結構腰にきま
    す。
               
    そんなこんなで、「田植え」前日も当日も翌日もやる事がいっぱいあるので、稲作が盛んな地方には「田植え休
    日」があります。この日は「家の田植えを手伝えるように」全部の学校がお休みあるいは半ドンになるの。田植
    えは一族郎党総出で行う。それだけ人手、労力が必要な一大イベントなのです。
            
    だからね、家で何気なく食べている白いおコメの一粒一粒が「黄金」なんだよね・・・。
                  
               
    何だか「さすけ」にしては真面目に書いちゃった(^^;)。
    最近農業のお話から遠ざかっていたので、ちょいと書いてみました。
     
     
 ナンバーズ(2001.5.21)
        
   県職員採用試験の受験申し込み締め切りが迫ってきた。
    春菜は今年も懲りずに受験するつもりだが、最近ショッキングな事を知った。
                  
    「茨城県職員-農業- 採用予定数16人」
               
    ・・・・・・16人!?何、それ!?
                 
    ちなみに、県職員(農業)の採用予定数は、そこが農業大国か否かでも結構違うが大体1〜8人となっている。
    稲作日本一の新潟県でさえ、ここ数年では10人が最高だった。一方で春菜の出身地福島県はというと、今年は
    5人(3年前なんて2人だった)。・・・16・・・すごく眩しい数字だ・・・。
                 
    「茨城かあ。東京圏へ出荷する野菜の需要がかなりあるもんねー。規模が大きいのかな、いやいや退職者が
    多いのかな。茨城と言えば筑波、水戸、納豆。ダイズかー、ダイズの事は良く知らないけど、雇ってくれないか
    なー。畑作盛んだよね、葉っぱものの事はよく知らないけど、雇ってくれないかなー。あ、大根とか。根っこもの
    の事はよく知らないけど、雇ってくれないかなー。
                 
    ・・・ていうか、ダメじゃん!!
                
    い、いやいや、茨城は稲作も盛んだったはず。イネならちょっとはわかる(かもしれない)し、雇ってくれないかなー。」
                
    16人というインパクトの大きい数字にすっかり翻弄され、思わず一人漫才を演じてしまう春菜。
               
    キミ、確か福島県の農業に関わりたいとか希望してなかったか?
           
           
    一応補足しておくと、県職員採用試験は日本全国同じ日に行われるため、1年に1県しか受験できないのだ。
    併願制度があったらいいのにといつも思っているのだけれど、絶対実現しなさそう・・・。
               
    そんなこんなで、春菜の心の中ではしばらく茨城vs福島の熱い戦いが繰り広げられていた。が。
               
    勝負の決着はあっさりとついてしまった。ある日のこと、茨城県HPで受験申し込み状況を日々チェックしていた所、
    とんでもない事実が発覚したのだ。
            
    「今日までの応募者数-118名-」
             
    締め切り日までまだ間があるというのに、茨城の応募者はすでに100人を超えていた。一方の福島は32人。
              
    「他県人よりその県の出身者が有利(という噂)」、「遠方までの遠征にかかる時間と費用」、そして「確率」の3点
    を考えれば、おのずと道は決まろうというものだ。私は最初の決心に沿って、福島県を受験することにした。
               
    ところで。
             
    冷静な頭を持ってさえいれば、今回の出来事は単に数字のマジックに踊らされただけなのだという事が分かる。
    最終的な倍率を考えれば、7人に1人(茨城)受かろうが、6人に1人(福島)受かろうが、大して差がないもんね。
    そして、この考え方にも罠が張られている事だし。
              
    「6人に1人合格」と、「頭から数えて5位までに入る」とは、全然違うんじゃあああ!!!
                   
    例年「募集若干名」なんていう寂しい記述に慣らされていたがための顛末でした。  
          
         
 Thirteen(2001.6.10)
     
   今日の私はちょっと真面目。髪をきっちり一つにしばり、着慣れないリクルートスーツに身を包み、シンプルな黒鞄
    に黒のパンプスでご出勤。な〜んて事は絶対しない。
            
    今日の私はちょっとオシャレ(?)。髪を耳にかけ、フリマでゲットした白ワンピに身を包み、これまたフリマで400円
    で手に入れた可愛いバッグに、J○SCOの靴屋の倒産売り尽くしセールで500円で手に入れた素敵なサンダルで
    ご出勤。
             
    行く先は、国家公務員T種試験1次試験会場。
               
    ・・・いいのよ、どうせ合格なんかしないんだから、楽しまなきゃ。
    試験会場は宮城県仙台市だしー。えーと、国家公務員試験の試験会場は毎年日本各地に設定されるんだけど、
    福島県民には全く優しくない設定になっています。つまりね、県内には会場がないので、仙台市か新潟市か東京
    都まで出向いて受験しなきゃいけないの。・・・ここで交通費高いっちゅーねんとか文句言う人はいらない、って事
    なのでしょう、きっと・・・。
             
    そこで、私は今回仙台市を選択してみました。だって東京は人が多くて嫌いだし(笑)、新潟は2ヶ月前まで住ん
    でたし。そしたらあとは仙台しかないでしょ?それに仙台なら日帰り出来て楽だしね。
               
    ところで、今回の国T受験には目的があります。
    それは、合格して国家公務員になること!じゃなくて、
        1.一般教養、専門(農業)試験の出題と傾向を探る
        2.現時点で、どれくらい実力がついているか確認する
        3.東北大学の農学部を見学してくる
                      
    1については、毎年県職員試験の出題が、国T試験の傾向に似ている(と言われている)ため。ここで少しでも
    本命(県職)で点数を稼げるよう、前情報を仕入れようというわけ。専門試験もそうだけど、ここでは特に一般教養
    の国際・時事問題のネタを拾っておきます。何しろ世情に疎い春菜、「うー、これって何だっけー?」という事があり
    すぎて、とても一から勉強していられません。そこで、時事問題の宝庫(国Tの試験問題)を活用しようというわけ。
    試験で取り上げられた事象を、帰宅してから調べまくると(笑)。短期促成栽培ですな。
          
    2は重要。本命まであと2週間を残すのみ。ここで少しでも自分の勉強の進み具合(遅れ具合)を知って「こいつは
    ヤベエ!」と実感しておかないと、気合を入れてスパートをかける事もおぼつかないのです(^^;)。
             
    3は、研究室の後輩が進学しているので、うまいこと言って色々見せてもらおうとこすい事を考えてみた(笑)。
    やっぱり、「ここからあの面白い研究やこのすげー論文が生み出されていったんだなあ」という素(モト)を見ておき
    たいじゃない?
                 
    そんなわけで、「お出かけ」してきました。
    ちょっとお天気が悪くて無茶苦茶蒸し暑かったのと、伊達政宗像がどこにあるかわからなくて後輩をかなり待たせ
    たのが難だったけれど、やはりいい町でした仙台。っつーか、像が屋内(駅構内)にあるなんてサギだー!絶対お
    天道様の下に堂々と立ってると思ったのにー!「どーしてこんなわかりやすいの見つけられないんですか」と後輩
    に言われるし・・・^^;。
              
    で、試験はともかく(おい)、東北大学はかなり面白かったです。
    何でも、研究室のドクター(博士課程の学生)が「ゴルゴ13」に傾倒しているそうで、そこかしこにゴルゴグッズが
    溢れていたの。ゴルゴの顔つきバレーボール、コミックス全巻、ゴルゴフィギュア等など。特にウケたのは、「ゴル
    ゴ宣言」。ほら、さだまさしだか南こうせつだか、「関白宣言」って歌あるじゃない?あれのゴルゴバージョンがあっ
    たのね。ドクターから編入生の後輩に送られた歌らしいんだけど、こんなの。
                   
    「お前をうち(研究室)に、もらう前に、言っておきたい、事がある〜
            ( 中 略 )          
    俺の後ろに立ってはいけない、依頼人には2度会わない、振込みはスイス銀行、・・・・・・・・・
            ( 中 略 )
    らーらーらら〜、らーらーらら〜、らーらーらら〜、らららららららー」
             
    って感じ。さすがに全文は覚えちゃいないけど、涙出そうなくらいウケた。全文を覚えていない事が本気で悔や
    まれる。M波くん、頼む、コピー送ってくれ!!
               
    小さな頃から「ゴルゴ13」を読んでいた私にとって、かなりツボなゴルゴワールドでした。ああ堪能した。
    っていうか、私ってば一体何を見に東北大まで行ったわけ・・・?
        
           
 What's your name?(2001.6.11)
            
    折角仙台まで行って、ネタがゴルゴ13だけでも何なので。
    大学では他に実験水田なんかも見てきたのだけど、ここでは「名前」について語ってみましょう。
            
    何ゆえ「水田」で「名前」が出てくるのか。私が言いたい名前とは、「品種名」のことなの。
                
    作物には、必ず「品種名」がついています。例えば「イネ」と一口にいっても、有名な所で「コシヒカリ」とか「ササ
    ニシキ」とか「ひとめぼれ」とか呼び方が皆違うでしょ?それが「品種名」なの。
    イネは日本人の主食なだけに、盛んに品種改良されていて、日々新しい種が登録されています。
              
    ところで。かつて日本で選抜育種が始まった頃(明治時代)、主力品種と言えば
    「愛国」 「神力」 「亀ノ尾」 「旭」 「関取」  でした。いかにも力強い漢字の名前が多いよね。あ、ちなみに
    「亀ノ尾」は、籾から芒(細い毛のようなもの)が伸びている姿が”そう”見える事から付いたので、ちょっと感じが
    違います。
             
    それが明治中期になり、先にあげた有力品種同士を交配して
    「農林1号」 「農林8号」 「農林18号」  というように、まるでサンダーバード1号2号3号みたいな、味気ない
    名前の、しかし優秀な品種が生み出されていきました。
               
    昭和に入ると、聞きなれた
    「コシヒカリ」 「フジミノリ」 「ササニシキ」 「レイメイ」  と、カタカナ表記の花丸品種が生まれました。ちなみに、
    今もある品種で「○○ヒカリ」というのはコシヒカリの親戚で、「××ニシキ」というのは、ササニシキの親戚である
    事を示します。
               
    と、ここまで来て。
    それでは、平成の今現在は、品種名はどうなっているのでしょうか?
    (それを、東北大の水田でも色々見てきたわけです(笑))。
            
    「どまんなか」 「ひとめぼれ」 「あきたこまち」 うんうん、平仮名表記が流行りなのかな?復古主義ってやつ?
               
    いや待て、そしたら 「つがるロマン」 はどうなるのかなー?平仮名+片仮名だから系統が違うな。
                 
    いやいや待て待て、そしたら「ほほほの穂」はどうなるの?平仮名+漢字だじぇー。
                  
            
    ・・・・・・・・・・・・・・・・っていうか、ちょっと待て。ほほほのほ、って、それ本当に品種登録されてるの?
    え?はいはい、されてるんだ。真面目にほほほのほなんだ。・・・・・・・・ちょっとおいらカンドーしたぜ。
                
    ある頃から、真面目に学会誌を読んでいるとあちこちで「・・・処理をおこない、供試品種にはほほほの穂を用いた」
    っていう記述を見かけるようになったんだけど、その都度何だか愉快になってしまうの。
             
    新しい品種名を付ける時に考えなくちゃいけないポイントは、「インパクトがあって」、「覚えやすくて」、「親しみが
    持てる」だと思うのね。それらの条件を最も良く併せ持った素敵な名前だと、私は思うんだけどね(笑)。
          
    皆さんはどうですか?
         
        
 おねーちゃんへの道(2001.6.17)
         
    ザリガニ。それは、院生時代に後輩から賜った名前である。
           
    ザリガニとは、一度手にエサを掴むともう離すことの出来ない生物。30円のベビースターラーメンで簡単に釣られ
    てしまう哀れな生き物の事だ。そこから転じて、修士論文締め切り間際に一心不乱にパソコンに向かい、テトリス
    で30万点を叩き出す女の事をも表す言葉となった。
              
    ま、逃避行動にのめり込む哀れな生物って事ですかね。あはははは。
                         
    さて、なぜここでザリガニ話が出たのかと言うと、いよいよ県職員試験が来週に迫ってきた事と無関係ではない。
            
    先日、春菜は突如ある行動に出てみた。
    朝、新聞を読む。折込広告の求人欄に目を止める。即攻で履歴書を書いて袋づめし、郵便局に走って行って投函
    する。                
             
    そう、まだ公務員試験が終わってもいないというのに、試験終了後の職を求めて動き出したのである。
                              
    一応説明しておくと、春菜はまだキノコ屋にも勤めている。がこの仕事、何と週の半分しか出勤しなくていい(出来
    ない)のだ。今までは公務員試験の受験勉強をしていたために、週半分出勤、週半分勉強というサイクルが有効
    であったが、今後はそうではない。試験勉強をしていた(事になっている)時間が、そのままぽっかり空いてしまう
    のだ。
              
    そこで、試験が終わったら新たな職を探そうと常々思ってはいたのだが、ザリガニの習性がしびれを切らして今から
    活動を始めてしまったというわけ。さのよいよい。
              
           
    こんな行き当たりばった〜りで送った履歴書だが、あまりにも人が集まらなくて困っていたそうで、何だかしらない
    けど審査を通過し、数日後に「採用」の電話が来た。わーい、短期バイトではあるけど、来月からのお仕事を何とか
    キープしたぞー。
             
    あとは、その前の公務員試験を片付けるだけねー。”だけ”なんだけどねー・・・・・わーい(トーンダウン)。
               
    そ、そんなわけで、春菜は7月から9月末まで地方博覧会「うつくしま未来博2001」会場にも出没する事になり
    ました。
そこで、何と!アテンダントのおねーちゃんをやります。要するに、人寄せパンダちゃんね(笑)。
    昔取った杵柄、大学生時代にコンバイン、家電製品、住宅建材展示フェアーで鍛えたおねえちゃんぶり、ここ福島で
    更に高めてみせましょうぞ。はっはっはあ。
               
    ってゆーかー、だからー、その前にー、・・・・・・・・公務員試験何とかしようね、自分・・・・・・・・・・・・・・・・(轟沈)。
              
          
 恐怖の・・・?(2001.6.24)
          
   本日午後4時、県職員試験無事(?)終了。やるだけの事はやったさ。後のことは知らん。
    とりあえず家帰って寝たい。
          
    そんな疲労感と虚脱感が心を支配する中、春菜は試験地である福島大学を後にした。
              
    運良くすぐに帰りの電車を捉まえる事ができ、更に運の良い事に、車内にはどこかの温泉地帰りのおじいちゃん
    軍団がいただけで比較的空いていた。精神的に疲れきっていた私は、シートの一つに体を深くうずめて、ただぼん
    やりと窓の外を流れていくのどかな田園風景を眺めていた。
               
    次の瞬間だった。
                   
    突如トンネルに突入する電車。
    「ぶおおおっ!」という轟音、車内を駆け巡る突風。
           
    一体何事!?ってあの、窓全開なんですけど。早く閉めて、風が、風がああああ!
             
    思わず窓の前に陣取るおじいちゃん軍団に非難の目を向ける春菜。
            
    その目に突如飛び込んで来た四角い物体。
    ちなみにその時、この物体は宙に静止して見えた。
               
    「え、何?もしかしてこれが動体視力ってやつ!?すごーい!」と喜ぶ間もなく、次の瞬間、その物体は何と私を目掛
    けて「ぶうん!」と水平にぶっ飛んで来た。
             
    「ぎゃあああ、ぶつかるううううう!」
              
    目をつぶるどころか、目を見開いたまま微動だに出来ずにいる私。
              
    突っ込んでくる物体。
              
    もうダメ、顔面直撃!
             
    そう思った瞬間。
              
           
    その物体は突然直角を描いて地面に落ちていき、春菜は命を拾った。
                      
    なななな、何?何だったの???
    数秒後にようやく思考能力を取り戻した私がふと足元を見ると、そこには四角い箱が2つ入ったビニール袋が落ちて
    いた。これ?これが私を襲ったの?
    とりあえず、拾いあげてみる。
    うわっ、かなり重いよこれ、何入ってるの?何、饅頭って書いてある?温泉饅頭かい!!
                  
    どうやら突風が吹き込んだ時、ビニル袋が風をはらんで饅頭は網棚を滑空、加速しながら地上に吹っ飛んで来たら
    しい。ちなみに水平に飛んだのはうまく風の層に乗ったから、直角に落ちたのは電車がトンネルを出て風速が急激
    に衰えたからだと思われる。
             
    おいおいいくら饅頭でも、直撃したらただじゃすまないよこんなの。持ち主誰だよ!!何で誰も何も言わないんだ
    よ!!
      
    半ば逆切れで鋭い視線を周囲に飛ばす私。がしかし、その視線に答えるものはいなかった。なぜなら。
            
    おじいちゃん軍団、あの轟音の中寝てるなよー!!
    そんなに熟睡するほど、昨日は温泉で一体何して来たんだよー!!
                    
    怒りたいのに、怒る相手がこれじゃあねえ。
               
    ちなみに、その後目を覚ましたじーちゃんに「荷物が落ちましたよ」とひきつり笑顔で教えたら、「何っ!俺の日本酒
    割れてないだろうな!!」と逆に詰問されちゃった。日本酒〜?(ぷちっ)。冗談じゃない、そんなもんがあの勢いで
    飛んで来てたら、私の顔が割れてるよっ!!(怒)。
                    
    今日この日に公務員試験を受験した人は日本全国に無数に居るだろうが、その帰り道で菓子箱に襲われた人間は
    私くらいなもんだろう。貴重な体験をした。本当。
             
         
 戦うおねいちゃんへの道(2001.6.30)
          
   今年度前半のメインイベントであった公務員試験も終わり、いよいよ7月7日の未来博開幕に向けて「春菜おねい
    ちゃん化計画」が始動した。6月末のことである。
             
    -召集-
    平和な初夏の一日。突然、県内に散らばる秘密組織コーサイドのソルジャー8人は、一本の電話を受けた。
    「これから次の作戦に向け、君たちの養成訓練を行う。ついては後顧の憂いを絶ち、速やかに集合せよ」。
              
    指示されたポイントは「須賀川市大字大栗」。おそらく、昔は大きな栗の木があって、遠くから訪れる人々の目印と
    なっていたのだろう。だがしかし、今そこには大きな取り付け道路がひかれ、山には観覧車やテント、パビリオンが
    立ち並んでいる。
        
    そう、ここは「JAPAN EXPO2001 うつくしま未来博」会場だ。
                   
    今度の作戦で組むチームメイトはどんな人達か。これから会う司令はどんな人か。何より作戦の具体的な内容は
    一体どんなものなのか。春菜は様々な期待と不安を抱きつつも、緑溢れる山の中を愛車で進んで行く。そこに、
    途中から次々と合流してくるマシーン達。おそらく運転している彼女達が、これから3ヶ月苦楽を共にするメンバー
    なのであろう。
           
    家を出てから約50分後。ポイントでは、すでに司令部の旗艦(パルサー)が待ち受けていた。
    ついに合流した我々は、早速司令から訓示を受ける事となった。
       
    司令 「皆よく集まってくれた。今度の任務、未来博出展の成功は、君達の知力と気力と体力にかかっている。
         此度のアテンダント養成プログラムを無事に乗り切り、是非とも立派なアテンダント8(エイト)に成長して
         ほしい。・・・のだが、副官、確かメンバーは8人だと聞いたように思うが・・・?」
    副官 「は、はい、私は確かに面接を通して8人を選出し、各員に本日作戦開始の指令を出しました。が、現在1人
         が少し遅れているようでして・・・少々お待ちください」
               トゥルルル、トゥルルル・・・(8人目の自宅に電話をかける)・・・・・・・・ガチャ
    副官 「あ、こちらは秘密組織コーサイドですが」
    8人目「あ、すいませーん!私まだ自宅にいるんですけどお、あのお、この仕事やっぱりやろうかどうしようか迷って
        てえー」 
    副官 「ガチャッ!(即電話を切る)」
        「じゃ、皆さん一日も早く、立派な『アテンダント7(セブン)』になって下さいね(にっこり)」
            
    お、恐ろしい。まだ訓練も始まっていないのに脱落者その1が出てしまった。くうっ、まぼろしの8号よ、さらばだ!!
          
   -訓練-
    まず運営マニュアル(全100ページ)を渡され、これの解説・補足説明を熟聴。するのだが、所々で春菜の目が
    文字に釘付けになる。
    「爆破予告・脅迫事案」  「原発反対団体の活動」  「暴動による紛争」
               
    さすが秘密組織、こういった事案に対処する術を鍛えておかなきゃいけないのね!?春菜がんばる!!
               
           
    次いで「各自で熟読しておくように」と2冊のマニュアルが渡される。試しに1、2ページをめくってみると、そこには
    原発の構造図やプルトニウム、核廃棄物に関するデータが延々と・・・。春菜は眩暈を覚えた。化学・物理オンチ
    の私にこれを覚えろと・・・?春菜がんば・・・らなくていいですか?
          
    そしていよいよ実技訓練。
    ウォーキング、立ち姿、セリフ回し、笑顔、”凛”の表現、機械操作、接客態度・・・・・etc.

    各項目ごとに訓練されるが、春菜はかつて4年ほどマネキンをしていた事があるので、何とか無難にパスしていく。
    しかし。この注文にだけは手を焼いた。
            
    副官 「上品・清楚で凛とした雰囲気を表現して」。
    春菜 「凛とした雰囲気の表現てどーやるんですか?凛としたって一体どんな感じ?」
    副官 「とにかく頑張ってみて下さい」
    春菜 「はいすみません、頑張りますう!(言う事はそれだけか!?”頑張れば出来る”とかいう精神論はやめて
         具体案を理論的に語ってくれ!:心の声)」
    無茶言わないでほしいです、本当に・・・・・・・・。
                       
                       
    でもまあ、何のかんのと言いながら、我々は数日をかけて様々な項目をクリアしていき、一歩、また一歩と「アテン
    ダント7(セブン)-戦うおね−ちゃん-」に育て上げられていくのだった・・・。未来博開幕まであと1週間・・・。
                          

         
  Be Cool(2001.7.13)
        
   今日の春菜はきのこ屋のおねいちゃん。なんだけど、何故か朝からずーっと窓ガラスを磨いている。
    一面ガラス張りな建物の総ガラス面積は、一体何uになるのだろう。下らない事を考えながら、黙々と雑巾を
    動かし続ける。
                   
    この日は晴天の真夏日、気温は34度をマークした。そこかしこで蝉が「じーわじーわ」「かなかなかなかな」と
    美声を競い、太陽熱が頭上から容赦なく降り注ぐ。森の中だけに湿度が高く、ただじっとしていても汗ばんで
    くるぐらいだが、春菜は窓のサンや脚立によじ登ったり飛び降りたりしながら、ひたすら腕を上下に振っている。
    すでに白衣は汗を絞れるくらいにびちゃびちゃになり、春菜の脳味噌はその機能の5割が活動していない。
            
    「こんな日に窓拭きを命じる上司(しかも自分一人だけ冷房のきいた室内にいる)が憎い。」
               
    そう思った時だった。
          
    それまで、春菜の20mほど前方、炎天下で材木の運搬作業をしていた若い職員が突然うずくまり、職員に
    支えられて涼しい屋内へと運ばれた。暑さと脱水による熱中症にかかったのだ。
    顔色は青く、唇はかなり紫色。ぐったりとして口をきく事もできない。
                
    衣服をゆるめ、冷たいポカリスエットを買いに走り、扇いで風を送り、濡れタオルで額を冷やし、てきぱきと
    処置する職員達。それを傍らから見ていた上司が、いつの間にか春菜の傍らに立ち、言った。
                 
    「春菜さんて、いつも暑くなさそうそうだよね。こうして熱中症にかかる奴がいても、春菜さん見てると、そう、
    冷ややかな感じっていうのかな・・・」
                  
    ・・・どーいう意味?普通「涼やか」とか「涼しげ」とか言うもんじゃない?何なの、「冷ややか」って(怒)。
    私だって死ぬほど暑いんだ!!
                    
    今度は本当に冷ややかな目で上司を見上げてしまった私・・・。
                   
            
    どーでもいいけど、私にからんでくるより、まず倒れた部下の手当てなり心配なりしてあげるのが上司って
    もんじゃないかと思うんだけど、私が間違ってます・・・?
         
 で・か!(2001.7.14)
          
   今日もきのこやで黙々と掃き掃除をする春菜。
            
    照りつける太陽、その光線を反射するコンクリートの地面。
    じーわじーわ、つくつくほーし。耳を塞いでも頭の深部に侵入してくるセミ達の叫び。
    森の木々が吐き出す濃密な酸素と水蒸気。
             
    ここは下界から切り離された世界。丸ごと一つの山が切り取られた異空間。
    そんな敷地の一角にぽつりと佇み、さかさか箒(ほうき)を動かし続ける春菜。
    ただ今真夏の昼下がり、意識は時々次元の彼方へと飛翔する。
            
    そんな平和で気だるい瞬間、しかしそれはまさに「瞬間」でしかなかった。
              
          
    突然の、そしてあっという間の出来事。
    視界の隅に車が1台写った・・・と思うなやいなや、1台、2台、3台・・・・・計6台の車が春菜目掛けて疾走してきた。
    かと思うと急停車し、中から次々と渋面の男達が降りてきた。1人、2人、3人・・・・・・・20人。
               
    え、何、何なの?この人達何者?あまりに意外な出来事に、ただあっけに取られて立ち尽くす春菜。
                        
    そんなまたたく間に、男達はきのこやの施設を占拠してしまった。その手早さと手際の鮮やかさは、何だか事情が
    さっぱり分からない私もつい「ブラボー!」と呟いてしまうほどのものだった。
                
    どう見てもサラリーマンには見えない屈強な男達。
    こんな男達に乗り込まれるなんて、常々「のんびりしたきのこやだ」と思っていたこの職場、実は相当にヤバい組織
    だったのか?敵対組織がカチ込んで来るほどに!!!
                
    疑心暗鬼に捕らわれ、きのこやを勝手にシンジケートか何かの仲間だと思いかけた時、春菜は気付いた。
    「この車達、ナンバーが88だ!!」
    「福島県警じゃん!!」
               
    この時点で、とりあえず敵対組織の殴りこみ説は消えたが、相手が警察となると状況はなお悪い。
    お上の手入れか!?一体何をしでかしたんだ、きのこや!?
                
             
                         
    と、一時だけちょっとテレビドラマちっくな気分に浸ってみた春菜。これくらい遊ばんとやってられん、この仕事。
                      
    実は、今月末に「きのこや」にはあるお客様が来る予定になっているのです(そのため、春菜はここの所掃除
    ばっかり
させられてたのね)。結構VIPな方達で、お上はかなり神経を尖らせている模様。今日押し寄せてきた
    県警のおまわり
さん達は、施設内の警備計画立案・検討のために、実際に施設を点検視察に来たらしいの。
                 
    でもこれらの事実は後に上司から教えられた事で、彼らが乗り込んで来た時は本気で前述のようにびっくり!してま
    した、私。思わず同僚と「聞いてないよー!!前もって来客と来場時間を教えてくれていれば、こんな所にモップと
    雑巾放り出しっ放しにしておかなかったし、そもそも掃除終わらせておいたのにー!!」とおまぬけなセリフを吐いて
    しまったほどです。
                  
    まったく、予定は早めに伝達しておいてほしいものです、マジで。
               
    それにしても、現職警官の着手ぶりを間近で見たのは初めてでしたが、いやあ、本当に無駄がなくて鮮やかなもん
    ですね。いいもの見させていただきました。
        
         
 道具-Tool-(2001.7.18)
          
    今日、先月受験した県職員試験(”恐怖の・・・”参照)1次試験の合格発表がありました。
    ちなみに、合格者については、今年から3通りの方法で確認が出来るようになったの。
         1.県庁及び合同庁舎掲示板を見に行く
         2.電話で人事委員会に問い合わせる
         3.インターネットで合格者名簿を見る 
    特筆したいのは、やっぱり3番。他県では数年前から実施されていたけれど、ここ福島県では初の試みなのね。
    やっぱり、仕事をしている人や、普段は他県に住んでいる人にとって、インターネットでどこからでも瞬時に確認できる
    ってのはすっごくありがたいものよね。
                
    そんなわけで、10時からの合格発表に合わせてわざわざお休みを取った春菜は、午前9時50分頃自宅のPCを
    起動し運命の時を待ちかまえていたの。
               
    そして時計の針が10時を指してから、ゆっくり県の公式HPを立ち上げ、採用試験のページをクリック。
    そこには合格者の受験番号がずらーっと並んでいた・・・・・・・はずだったんだけど、新規の情報は何も載っていない。
    あれ?10時過ぎたよね?時計狂ってないよねえ。県側がアップに手間取ってるのかな?
               
    そう思いつつ何度か採用関係情報のページを覗いてみたけど、やっぱり載っていない。
              
    「インターネットで確認できます」って自信たっぷりに試験官が言っていたのは記憶違い!?それとも思い込み!?
            
    でもとにかく私は知りたいのよ、試験の結果を!!
               
    という事で、今度は2番の手、つまり人事委員会に直接電話をかけて聞くという方法を取ることにしました。
    「トゥルルル、トゥルルル・・・・はい、福島県人事委員会です」
    「あの、私、県職員採用試験の受験者なのですが」
    「はい、受験番号を言って下さい」
    「○○○○番の春菜と申します」
    「はい、少々お待ちください・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    はい、○○○○番、春菜さんでしたね」
    「はい(そーだって言ってるでしょ、”少々”っていつまで待たせるのよっ)」
    「ええとですね、○○○○番はですね、・・・・・・・・・・・・・」
    「はい(だから!どっちなの?変に溜めてないで早く言ってちょうだい!)」
    「ああ、おめでとうございます、合格してますね」
             
    たったこれだけの会話。だけど、待つ身の私にとってはすっごーく長い時間に感じられました。今回は合格していた
    からよかったけど、これだけ待たされて「不合格でした」って言われたら、ショック大きそうだよね、きっと・・・。
                
    ところで。電話で確認が取れた後で、ネットの方を、思いつきで”人事委員会のページ”に繋げてみたら、今度は
    ちゃんと「合格者発表」の項目があったのね。そっかあ、そりゃあ”採用情報”のページ見ても無駄だよねえ。
    見る所間違えてたんだからねえ。っていうか、発表先のURLくらい事前にちゃんと教えておいてくれ(県のHPでさえ
    検索でHITして行ったんだから〜)。
                
    教訓:世の中が便利になっても、使いこなせなければまるで意味なし
                
    まあそんなわけで、何故か知らないけど1次試験は突破できた春菜。次は2次試験を受けなければいけません。
    2次は、適性検査と面接と集団討論。でもねえ、ここで大きな問題が。
    
    春菜は3年前にも県職員を受け、1次は通ったものの2次試験であっけなく落とされたという苦い経験があるの。で。
    何ていうか、学科で落とされるよりも、2次で落とされる方がダメージ大きいよね。だって、考えられる原因は
        1.適性検査で「公務員に向いてない」、あるいは「トロくさくて使い物にならない」と出た
        2.面接で人間性に問題ありと判断された
    ってことになるでしょ?うーん、今度も2次で落とされたりしたらどーしよー・・・。
        
         
 続・戦うおねいちゃん(2001.7.22)
           
  今日は未来博のお話。春菜は7月7日の博覧会開幕以来、マメにお山に通って「おねいちゃん」をやっています。
   そして、アテンダントのおねいちゃんというのは、つくづく「戦うおねいちゃん」であるという事を再認識しました。
                 
   暴れるお子ちゃま軍団。パソコンを殴る蹴るマウス投げる。壁(紙)をはがす、建物を壊す。しかし客は客なので
   殴るわけにもいかず、笑顔で「駄〜目〜で〜しょぉぉぉぉぉ!!!」と脅す。ある時は本気で足踏んでやろうかと
   思い、思いとどまるのにかなりの労力を必要とした。
             
   無茶な客。突然やって来て、「10:10からっていうから10:10に来たのに入れないって一体どういうこと!?」
   と逆ギレする。あの、30分前からお行儀良く順番待ちしている横のお客様の行列が目に入らないわけ?
   ていうか、こんな混んでる会場に来て今すぐ入れるわけないだろっ、並びなさいよっ!
                
   マウスの中央のボタンをがしがし押して、「これ全然動かないわ壊れてるんじゃないのっ!駄目ねえもう!」と
   鬼の首を取ったかのように攻撃してくるおばさん。あの、スクロールボタンって知ってますか?左クリックって
   知ってますか?
             
   時間に遅れて来て「立ち見でいいから入れろ!」と噛み付き、スタッフの隙をみて潜り込んでしまうオヤジ、オバ
   チャン軍団。大抵、他のお客様を押しのけて特等席を奪い、ご満悦。一方で何十分も待っていてくれたお客様が
   座れなくなる。自分勝手もいいかげんにしてほしい
                
   満席のために入場をお断りすると、「入れてくれないなんて、いじわる、いじわる」と駄々をこねるオヤジ推定55歳
   今時小学生でもしないっつーの。 
                        
   現在待ち時間が30分である事をお客様に説明。すると 「30分も待てって言うのか!?今日俺はもうあちこちで
   何時間も並んで来たんだ!横浜から出てきて疲れきってるのに、まだ俺に待てって言うのか!!」逆切れ。
   あなたの気持ちはわかります。同情はします。しかし妥協はできません。なぜならここにいるお客様は全員同じ
   事考えてるから。さらに言えば、私だって朝から6時間立ちっぱなしで死にそうなんだ!!!
   しかしその後、懇切丁寧低姿勢な説得を行ったところ、最後にはご理解いただいて、列に並んでお待ちくださる
   事に。でも、その時このお客様はこう言ったものであった。「ここで30分待ったら、確実に入れるんだな、約束でき
   るな?本当だな!?もし入れなかったらあんたをもらって帰るからな!」。じいさん、アテンダントをもらって帰って
   一体どーするよ?
              
   「中にカサ忘れた、探してくれ!」「え、ない?そんな訳ない、確かにここに忘れたんだ、アンタ達ちゃんと探した
   のかっ(怒)!?」。結論を言いましょう、アンタが間違ってる!!ないものはないっ!!           
        
   「お姉ちゃん可愛いねえ。ところで背中にゴミが付いちゃったんだけど、取って、取って」
   断り続けるも諦めない客。ここはとっとと望みを叶えて帰っていただこう。客の背中をはらう。
   「う〜ん、エロいねえ、いいよお〜っ」
   死ね
               
   待ち時間の間、一人で寒いギャグをとばし続ける男。突然矛先をこちらに向け、
   「今の面白かったろ?本当はすっげー笑いたいと思ってるんだろ?笑え、笑えよ!
   そーんなに笑って欲しいなら、笑ってさしあげましょう。
   ただし、鼻でな。はっ。(けっ、でも可)。
   これでご満足いただけますか?(にっこり)
                    
   人が多いところには不満も溜まる。不満が溜まれば怒りも溜まる。しかしそれは
   
  スタッフだって同じなのよっ!!
        
         
 納豆巻き(2001.7.29)
              
   お昼ごはんに食べようと思って、某コンビニで納豆巻きを買ったの。久しぶりの納豆巻き。好きなのよね〜。
   でもね、でもね、食べようとした瞬間、とんでもない事に気がついてしまったの!!
                               
                   
               まあ、最近は醤油入れがついてるのね、嬉しいー♪
                  
                さあ、お醤油たっぷり付けて食べようーっと思ったら
                    
            器に対して太巻きが太すぎて入らない!これでどーやって食えと!?
                                  
                  何か間違ってないですか?(怒)