10月の思い出
| 10年前、10月28日の日曜日、私は結婚した。 お日様がきれいな顔をだしてくれた、よく晴れた日だった。 今までの人生の中で、ただ一人主役になれる・・・ そんなうれしい一日だった。 夢のような一日が過ぎ、翌々日からは専業主婦になった。 新婚旅行は仕事の都合がつかず、 クリスマスをはさんだ年末に行く事が決まっていた。 ただ毎日、普通の主婦。 今までとは想像もつかない世界が、目の前に広がっていた。 でも・・・ 時間はあるはずなのに、 何から手をつければいいのかわからなかった。 ただ何となく家事云々をしていたら、一日が終わっていた・・・ それがその時の、私だったような気がする。 1ヵ月後、用事があって実家に行った時・・・ 母がふともらした一言。 結婚式が終わって、家に帰って来た時、 今までそこにいた子が、今日はここには帰って来ない・・・ そう思ったら、涙が止まらなかった・・・と。 お買い物に行っては、私の事を思い出し、 店に来てくださるお客様の「おめでとう」の言葉にも、また涙。 着ていた服をみても、また然り・・・だったそう。 3年前に私の姉が結婚した時は、 そんなに悲しい素振りを見せなかった母・・・ だから私にも、同じ態度だと思っていた。 でも、2人姉妹の妹である私の結婚は、違っていたらしい。 母にとっては、最後の子供を送り出し、 ホッと肩の荷がおりた時だったのだろう。 これで親の役目は果たした・・・ そんな気持ちだったのかもしれない。 私もいずれは、そんな体験をする時がやってくるのだろう。 ただ、私の場合は男の子2人が子供だから、 少し勝手は違うかもしれないが・・・ 子供が結婚し、また夫婦2人の生活に戻ったら、 ゆっくり旅行でもしようね・・・ それが私たち夫婦の合言葉。 がんばろうね・・・ 笑われるかもしれないけれど、 20年先を夢見て、そして前向きに |