屋久島チャリンコ・ツーリング

 

ことの始まりはライダー兼チャリダー友人の「自転車だったら屋久島いいよ」の一言。

1周約105km、これを3日間かけて周る計画です。

 

12月28日大阪から広島まで『ふるさとライナー山陽』に乗り、そのあとは鹿児島本線で鹿児島駅へ。

も・ち・ろ・ん、青春18切符御用達。

翌29日は鹿児島市内の探索、九州は95年GWにバイクで来て以来です。

あの時は「桜島」とは知らずに雨の中走り抜けたので、

今回は「ちゃんと見るで〜」と周遊道路をチャリチャリ走り出しましたが

ツーリングマップルには等高線なんて1本も見つけられないところでも、

なかなかの起伏・・・

約13km走ったところで「足慣らし(?)やし、そろそろ帰ろっか。」と

自分には甘い二人です。でも、せっかくココまで来たから古里温泉(九州ツーリングマップルP78H2)に入浴。

混浴露天風呂なんですけど、専用の浴衣(?)を着用するので女性の方は入りやすいですよ。

 

30日朝、鹿児島港出航→お昼過ぎに屋久島:宮之浦港到着。

島1周を右回りするか左回りするか少し悩みましたが、島の左側は(北を上に地図を見て)宿がなさそうなのと

海側を走りたかったので、何も考えることなく時計回りで走り出しました。

初日は安房まで、30kmくらいだったかな?天気は”曇りときどき晴れ”ってところでマズマズ。

そうそう、俵状溶岩(現地の看板には”枕状溶岩”と書かれてたけど)付近で真っ青な魚を見たんです!

大きさは4cmくらいの金魚チックな魚だったんですが、ちと驚きました。

 

31日はレンタカーで島内観光。(チャリで観光までする元気は持ち合わせていない)

縄文杉まで登る元気や時間も、これまた持ち合わせていないので『ヤクスギランド』の紀元杉や、

千寿滝・大川之滝など見に行きました。あっ、屋久猿も見た。

大晦日でもあるこの日、同じ民宿に泊まり合わせていた女性の方から、

「今夜の干潮時刻が3:00過ぎなんですけど、一緒に平内海中温泉に行きませんか?」との、ありがたいお誘い。

「行きたいデス、連れて行ってください、行く時に起こしてください。」とお願いしました。

 

1月1日3:00過ぎ、女性の方に起こしていただき自動車で海中温泉へ。車は速いっ・・・

干潮の時にだけ現れる温泉!そして満天の星空!元旦早々ご機嫌でしたよ!

入浴後、近くの神社へ初詣。和太鼓の演奏や、振る舞い酒etc・・・めちゃくちゃ正月気分でした。

この日は栗生というところまでチャリチャリ走っていきました。

距離もそんなになかったので、お昼過ぎには目的地に到着。元旦だけあって、人通りも少なかったです。

そうなると、お昼からが暇なんですよね。

あんまりチャリに乗る気にもならないし(しんどいもん)ぼ〜〜〜っと海を見て過ごしていました。

 

1月2日、朝からどよよ〜んの空模様。

天気がどうあれ、進まないといけませんからチャリチャリ走り出しましたケドね。

ほどなく、すんごいほんとにすんごい登り坂が目の前にどど〜んと現れました。

はるか彼方上空(?)に見える白いアレはガードレール?あそこまで上らなあかんのー!とクラクラしましたよ。

そのとき頭の中に現れたのは、屋久島を勧めたチャリダーの友人。

「なんちゅうこと言うの、ほんまにまったく、とんでもないこと言いおってからに。」

「帰ったら一言どころか、大量に抗議しなくては・・・」と、そればっかり思ってました。

でも、その友人はトライアスロンをやってる人だったんですよね。

挙句の果てに、富士山にもチャリンコ連れで登ったという妙な人でした。

それでも帰ってから文句を言うと「そっち側は走ってなかったわ。」って、さらっと言われてしまいました(TT)

屋久島をチャリで走ろうと思っているのなら、軟弱チャリダーhinamiは反時計回りをオススメします。

 

やっと私にとってすんごい道を上りきったと思うと、今度はすんごい雨と風・・・

でも進まないといけないから、黙々とチャリチャリ。

しばらく走っていると、東屋のある公園を発見したので雨宿りを兼ねちょびっと休憩。

自分達の走ってきた道は、波しぶきをバサバサかぶっていました。

「客観的に見て・・・あんなとこ走って来たってのは危ないなぁ。」とふたりで笑ってしまいました。

雨が止むのを待ったところで止みそうに無いので、またチャリチャリとがんばっていると

やっと民家が見えてきました!久々に見ると嬉しいですよね。

島を1周まわって宮之浦に帰ってくると、なぜか町中がザワザワしているので観光案内所に行き

「どうかしたのですか?」と聞くと、なんと雨と風のためフェリーが欠航したそうです。

島で交通手段が経たれると大変ですね。

今日帰ろうと思っていた観光客の方々は宿の手配をしなければいけないし、

鹿児島から自動車を持ってきている人は、キャンセル待ちでは翌日のフェリーにきっと乗れないでしょうから。

そして当然の事ながら私達が泊まった宿も、かなりの宿泊客数になっていました。

 

1月3日、宮之浦のフェリーターミナルは思った通り、たくさんの人、人、人。

いやはや単車じゃなくてよかったです。。。

夕方、鹿児島港入港。フェリーターミナルに着くと、ひらめっちがパタパタと走ってきて口から出た言葉が

ひらめ:「自動車で送ってもらえんねん!」

hinami:「えぇ?今日泊まる予定の宿、すぐソコやで、チャリ乗せるほうが大変やん・・・」

ひらめ:「大阪まで送ってくれんねん!」

hinami:「なんかの間違いちゃうん?」

・・・間違いでもなんでもなく、ひらめっちが下船時知り合った名古屋在住のご親切な方は、

きっちり大阪まで送ってくださいました。冗談みたいな本当の話です。。。

おかげで4日早朝には、大阪に着いていました。

まったく『ひらめっちにはかなわないなぁ。』と、つくづく思った瞬間です。                 【1999.4.11】

 

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