設計事務所の役割
自分の家を建てるときは夢がいっぱいです。
でも、その夢を現実化するのに設計事務所に頼むと高額の費用がかかるのでは?
施工業者に頼めば図面はただでやってくれる。それなら自分の夢を伝えて、施工業者に頼んだ方がいい。それは誰でもそう考えます。私もそう考えます。では、設計事務所なんて職業は要らないじゃないかと思われるかも知れません。
設計事務所の仕事は


 A,お客さんの要望に添って、建物のデザインを行うこと。そしてそれを図面化する。
 B,現場の管理。建物が図面通りに工事されてるか等をお客さんに変わって検査する。


大きく分けるとこの二つに別れます。
Aは施工業者さんでも出来ます。しかし、Bは施工業者さんと関係のない第三者が行わないと検査にはなりません。では、図面までは施工業者さんに頼んで、検査だけ設計事務所に頼めばどうかと言うことになりますが、それでは遅すぎます。施工業者さんの都合のいいように描かれた図面を見ながら第三者が検査を行っても、検査にはなりません。
まして、この検査をお客さん自身がするとなると大変です。なにしろ相手は建物のプロなのですから。
例えて云うなら、裁判の時、相手は凄腕の弁護士が居るのに貴方は弁護士を雇わず一人で戦うようなものです。
いえいえ、けして施工業者さんを敵だと見なしてるわけではありません。良心的な施工業者さんもいっぱいおられます。そのような施工業者さんと一緒にお客さんの夢が叶うような建物が出来ればと思います。

このように私ども設計者は、建て主さんの弁護士のような役割も仕事かと考えております。
建物を建てるなどという未知の世界で、誰も相談できる人が居ない。そんな不安を抱くようなとき、設計者は頼れる存在で有ればと思います。