さて、この特定郵便局の建物はいったい誰が持ち主なのでしょう? 郵便局は国営だから当然建物の持ち主は国?
いえいえ、実は特定郵便局の建物は個人の持ち物なんです。(一部国有もあります)ほとんどの場合、局長さんの持ち物なんです。局長さんが建てた局舎を国が借りるという形を取って、月々、国から局長さんに家賃を払ってます。
普通の企業ではあまり馴染みのない方式で、例えば、大手企業の札幌支店の建物を、その札幌の支店長が個人で建てるなどと云うことはありません。
しかし、特定郵便局の場合はほとんどが局長さんなりの個人が建てて、その建物を国が月々家賃を払って借りるというシステムになっています。局長さんが自分で土地を探して購入(又は借地)して、自分の資金で局舎を建設すると云うことになっています。そして、出来上がった建物を国が家賃を払って借り上げます。
もちろん建物は郵便局として使用することを前提にしてますので、郵便局の機能を果たすように作られることになります。一般の貸事務所のようにスペースだけを確保して置いて、あとは入居者が自分で内装をするのとは異なります。
そうなれば、局舎の設計や建設工事は誰がやるのか? 誰でも構いません。国は誰が設計をやろうが、誰が工事をやろうが一切関知しません。全ては持ち主さんの自由なんです。国への設計指名願い等無くても、建て主さんと設計委託の契約が成立すれば、あなたが設計をやっても何の問題もありません。(もちろん設計事務所を開設してることは必要ですが)
また、国が設計図の審査をする際にも、国は、どの事務所も分け隔てなく公平に審査をしてくれます。
ところが実体は、一般の設計事務所や建設会社で局舎の設計をやってることは余りありません。何故、一般の設計事務所や建設会社ではやってないのでしょう?
最も大きな理由としては、特定郵便局の建物がこのようなシステムだということを知らない人がほとんどだということです。
次の理由としては、郵便局は個人の持ち物とは云え、その個人が好き勝手に建物を建てたのでは郵便局としての統制が取れませんし、郵便局としての機能に支障をきたす恐れもあります。そこで国では、局舎に関する基準を設けています。そして局舎を建てる場合は、この基準に添った物にしなければなりません。
基準は秘密ではありません、一般に公開されてます。しかし郵便局の建物の設計には、習慣、常識、経験などといった、基準として文章にしにくい要素も多く要求されます。そうなると、一般の設計者が設計をやろうとするとなかなか踏み込みにくい面があります。では、基準に合ってればどんな建物を建ててもいいのかということになりますが、建て主さんの負担があまりにも重くなるようでも困ります。国から来る家賃の金額は限度がありますから、その範囲内で済むような工事費にしないと建て主さんに重大な負担を掛けることになってしまいます。
建て主さんに負担が来ないように考えてあげることも重要かと思います。
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