北海道から帰ってきて翌日にはBS隊のキャンプ最終打ち合わせ。更に翌日には
積み込み。8/2のAM5:00奥多摩・日原に向けて出発。廃校となった日原小学校
の校庭を借り、久しぶりにA型テントを張る。最近はドームばかり張っていて
A型の張り方を知るスカウトがいない。「なんじゃこりゃ」と松田勇作状態。
たとえグラシーやフライのポールがなくても何とか立てていた。その午後であ
る。滝のような夕立に見舞われた。ひゃー。こんなスンゴイ夕立も久々だっ!
2代目ストームクルーザーをルンルン着込み、スカウトの前で仁王立ちっ。得
意満面で目をやると、4、5人が固まってウノをしていた。最近のは妙に落ち
着いてるのう…。やがて、食堂フライ(タープと言うのが今は流行りらしい)
に水が溜り、テントが床下浸水してくると、そうもしていられなかったようで
やっと合羽を着込み、スコップを手にするものが出てきた。遅せえんだよっ!
雨も上がり、夕御飯が終わった頃を見計らって、肝試しを少々。やっぱり男の
子だもんっ、一人づつカイデン(注:懐中電灯)なしで行って頂きましょう。
鳥居の下に画用紙を置き、名前を書いてきてもらうだけ。明るいところで見た
ときの、まあこの字の汚いこと汚いこと。
翌日、曇り。鷹ノ巣山登山。標高1737m。天皇、皇太子も登られたという地元
のおっちゃん自慢の山だ。この時初めて折りたたみのスキーのストックのよう
な杖を持っていった。なかなか具合いがよろしい。2刀流だともっと効果があ
るらしい。しかし、小6もいたとは云え、登り4時間半、帰り3時間半もかかっ
てしまった。ナメテかかって痛い目に合った。日本の天皇、皇太子は健脚であ
ることを痛感。雅子さんは大変だぁねぇ。翌日は、CS,BVS合同プロを適当に済
ませ、佐藤さん火だるま事件を乗り越え、下がりきったテンションを無理やり
上げてキャンプファイヤに突入した。A木、T坂、H部の3人(注)がファイヤー運
営をやり遂げたことは、すばらしいことだ。時代の流れを感じる。その夜、3
人は目をキラキラさせながら、♀のGET方法について遅くまでY談していた。
(注)A:15団委員長の息子、10NJで火傷し、看護婦に座薬をぶち込まれた経
験を持つ。T:TSの披露宴に制服で乱入。その後、更正し社会復帰を遂げた
東北大学生。H:大宮町の長谷部肉屋の長男、ピアスをあけたシニア。
最終日は、撤収&閉村式。奥多摩駅からバスで移動。途中、佐藤さんが病院を
脱走!否、退院したことを知らされる。もはやTS家では「火傷の佐藤さん」
である。すごい人を仲人に選んでしまったものだ。今頃気付く。帰宅は22時。
BSのキャンプが終わると、おぉ…またキャンプだ。女房方の姪っ子&義姉夫
婦と新潟へ2泊である。新潟は越後川口。北海道行って今度は新潟かぁ。冬だっ
たらスキー場のハシゴだね、こりゃ。出発前日の8/22は武豊の奥さんの誕生日。
昔、佐野量子好きだったんでね。佐倉に前泊。翌23日AM7:30出発したが、佐倉
から新潟に行くのに湾岸で大渋滞。東京港トンネルで事故だそうで、影響で
357号、京葉道、14号、全て20Km以上つながっている。う〜む、千葉県から出
られんな。姪っ子、それも2人のトイレだけが心配!義姉夫婦は理由あって青
森→会津若松経由!で現地で落ち合うことになっている。どうなることやら。
しっかし、今の娘ってのは、一人で遊ぶの苦にならないんだねぇ。渋滞の車の
中でもゲームやってる。交代で。ま、運転手としては楽だけどさぁ。結局、湾
岸市川抜けるのに2時間半、外環大泉抜けるのに1時間半。関越三芳にたどり
着いたのはお昼だった。そこからぶっ飛ばしてトンネルまで2時間半、越後川
口のオートキャンプ場に着いたのは3時をまわっていた。
絵に描いたようなファミリーキャンプであった。Colemanの2バーナーに2マ
ントルランタン。Primusのガスランタン。小川テントとクロスターのドームテ
ント。ロゴスのタープ。折り畳みのプラスチックテーブル。でっかい銀マット。
私のこだわりと云えば、自在金具を一切使わず、トートラインで張ることぐら
いか。女房にも、本結びともやい結びとトートラインは教えてある。BS経験
者でも、こんな奴は俺ぐらいだろうけど。
今日の夕御飯はカレーライスだった。姪っ子は4人になっている。子供のカレー
と大人のカレーを作る。辛さが違うらしい。この辺が私、家族キャンプ初心者
の気付かない点だ。何事も2種類用意する。ボーイは楽だった。「それ食え」
で終りだもんな。小雨が降り出した。雨具、長靴、長袖は出発前にしつこいく
らい用意させたのでバッチリ!でも作業するわけでも、ハイキングするわけで
もないのであまり意味は無かった。当たり前だが、この辺もボーイと違う。
寝る前に本降りになった雨は、夜中には更に土砂降りになった。絵に描いたよ
うなボーイのキャンプになった。ストームクルーザを着込み、長靴を履く。カ
イデンを手にテントの外に飛び出す。テントは借り物なので具合いが分らない。
スノコの上に立っているので浸水は心配ないが、吹き込みが気になった。まあ、
大丈夫なようだ。しかしタープは怪しい。ヘキサ型なのだが、だいぶ低くなっ
ている。う〜む、プラスチックのペグが浮いとる。やっぱり台風経験者として
は、ジャンボリーテントの鉄ぺグに絶対の信頼を置くが、重いもんなぁ、あれ。
仕方なく、ロープで杭と車のタイヤに張り綱を増設。プラペグをクロスで打ち
補強する。ま、こんなもんか。滴がテントに当る音が激しく鳴り、眠れない。
雨が振っても音のしないテント発明したら売れそうね。ジャンテンは生地が厚
くて静かだったんだけど、ジャンテン自体が売れねぇだろうしなぁ。ブツブツ
いいながら翌朝を迎える。皆さん、寝不足気味のようで。雨も小降りになって
きた。近くの釣り堀に行く。小さい頃は良く釣りにも行ったが、最近の娘も釣
りには興味があるらしい。4人とも、かなり乗り気。生きた餌には触れないが、
練り餌ならOKのようだ。そういう自分も今はミミズを手で切れない…。
ま、寝不足だし、ボーッとできると安心していたが、見ていた自分がやる気満々
になってしまった。くそっ、釣れんぞ?この釣り堀、魚いるんか?姪の一人に
大当たりあり。げっ、鯉だ。そんなデカイの糸がもたんぞ。浮きの上で糸が切
れる。あぁっ、やっぱり。見ると、切れた糸についた浮きが鯉に引き回しの刑
に処せられている。大笑いだ。和田ラジオの、まさに「ここにいます」状態だ。
浮きは、文字通り浮き沈みしながら、しばらくあっちこっちふらついていた。
しばらく時が流れ、やっと当りが来た。金魚だった。う〜む、すくうものを釣っ
てしまったかぁ。その後も当りは金魚ばかりであった。お昼が過ぎ、4人の内
3人まで金魚が釣れた。もう終りにしたかったが、あと一人に当りが来ない。
まずい。完全にスネている。頼む、来てくれ!棹も交換してやった。ポイント
も譲ってやった。餌も付けてやった。頼む、大人たちの幸せのために来てくれ!
やったぁー!残りの一人に当りが来た。ふぅ〜良かった、良かった。なに?もっ
と釣りたい?はいはい、やりませんよぉ、終了ぉ…。いやぁ〜釣りって楽しい
ねぇ。流行るわけだよ、会社でもバサー(バスを釣る人)が回りにいるもの。
遅いお昼を食べたあと、(わお、私の辞書は「たべた」を変換すると最初に
「多辺田」が出てくる)片付けを手伝おうとしたらクーラボックスを引っくり
返してしまい、卵を割ってしまった。批難の視線が集まる。これでは「お父さ
んはいいからじっとしてて頂だいっ」状態じゃないかぁ。シュン…もったいな
いのでホットケーキを作ることになった。子供たちには「おやつ」だよと騙く
らかして食わせてしまったが、う〜む、この時間に食ってしまっていいのだろ
うか、いやな予感がする。夕御飯は焼き肉とチーズフォンデュなのだ。チーズ
の臭いだけで吐きそうだ。とてもじゃないが食えない…
予想通り食えなかった焼き肉がシフトして最後の日は、朝から「焼き肉」!
「わーすごいわねー、あのお家、朝からジュウジュウ音がしてるわよぉ〜っ」
なんて声が聞こえてきそうな、大笑いの朝食だ。しかし、これが入るんだよ。
焼き肉で充填したエネルギーを消費すべく、フィールドアスレチックに挑戦。
もう、どっちが子供かわかりゃあしない。半パンにハチマキ。ガキというより
ドカチンとなって突き進んだ。そのあとも芝生で滑り台、ブランコ、駆けっこ、
と散々遊び呆けた。ここは新潟なんだよなぁ。ちと遠い。帰り道の運転のこと
がちらついたが、夕方までそうしていた。4時になって新潟を出発。見事復路
260Kmの完走を果たした。姪っ子曰く、雨が降ったけど楽しかったそうな。
すっかり「楽しいキャンプ」の味をしめた私は、9月に入って那須へキャンプ
に行くことにした。今日日のキャンプ場はサイト料として4000-はザラらしい。
キャンプが流行ってアイテムや消耗品が安く出回るのは結構なことだが、テン
トで寝るのに高額の料金がかかるのが解せない。更に大人一人につき1000-だ
とか駐車料金だとか…大人が車で来てサイトにテントを張るんだから当たり前
だろうに。これじゃ入浴料払ったあとでサービス料をとられるようなもんだ。
1サイトにタープ1張テント1張という制約までつく。こんなボッタクリキャ
ンプ場に捕まると自炊なんだから宿に泊るのと変わらない。ところが、泊る側
もそれが相場と思うらしい。それに設備もすごい。確にきれいなキャンプ場の
方がいい。しかし、各サイトにテーブル、火床はもちろん、水道、水洗トイレ、
AC電源まであるってのはどうかのう。問い合わせも「そちらのキャンプ場に
虫はいませんか?」ときたもんだ。こりゃ設備投資を考えると料金は高くなる
わい。そこまで完備されなくともいいから安くしてくれってーの。本当は金払っ
てテント立てる気なんざサラサラないが、スコップ片手に雉射ちに出かけられ
る輩もそうはいないだろう。妥協して、全部込みで4000-という数字をはじき
出した。これ以上払う気はサラサラない。
話がそれたが、予約したキャンプ場はフリーサイトで1500-だった。シーズン
中は2000-だそうだ。7,8月がシーズンで他はシーズンオフ。北谷津温水プール
と一緒だ。公営のキャンプ場は、穴場かも知れない。宣伝も派手ではないし、
知名度も低いが、安い。管理がお役所なので、受付けは13:00〜17:00である。
CheckOut(そんなものあるのかな、お昼までいたけど)は8:30〜11:00である。
金のかからない節約キャンプを目指し、東北道は館林からのる。西那須野塩原
でおりて、スタンドで紹介された市場?へ買い出し。ジャスコやヨーカドーも
あったが、やっぱり地元の市場がうれしい。西那須野塩原で買い物をする方が
いたら、ICを降りて4号黒磯方面に向かい、数キロの走った右手にある「大
売り出し」のノボリの立つ市場へ寄ることをお勧めする。野菜が安いっ!
JR黒磯駅前でそばで軽い昼食をとる。スペイン村の最寄り駅は近鉄・志摩黒
磯駅だったな。さて程なく目的地の鳥野目河川公園に到着。公園内にオートキャ
ンプサイト、フリーサイト、BBQエリアがあり、川を塞き止めた池があった。
フリーサイトは基本的に早い者勝ち。池の中州?にも芝生のフリーサイトがあ
り、ここに設営することにする。目の前に湖面が広がり気持がいい。あとから
たくさん人がやってくる。人気スポットだ。タープを広げペグダウンしはじめ
ると風が出てきた。う〜む、湖面を渡る風が意外に強い。遮る木もないためも
ろに受ける。ただでさえ6mもあるタープだ。かなりやばい。鴨川で突風で破
けたブルーシート・タープが頭をよぎる。悩む。他のグループのウイング・ター
プが弾け飛ぶ。やめた!どうせフリーサイトだ。風を気にしながらでは楽しく
ない。撤収!12,3人のグループが指をくわえてこちらを見ている。はいはい、
譲ってやるよ。このサイト。でも君たちにタープが張れるかな?ふっふっふっ。
林間の風のないサイトに移動。同時に来た家族連れを横目に速攻で設営完了。
その新品の道具をそろえた家族連れの声が聞こえる。「ずいぶん小さいテント
だなぁ」おいおいお父さん、ポールが半分余ってるよ。「バキッ」プラスチッ
クのテーブルが傾く。「体重制限があるんだよ、おかあさんっ!」と突っ込む
子供の声。それにしてもすんげぇおかあさんだな。これはこれで楽しそうだ。
さてTS家の晩ご飯は、初挑戦のパエリア。作り方はVictriaのキャンプ便利
帳の「プライパンで…」に載ってます。赤ピーマンとサフランは入手困難と思
い事前購入済み。しかし生米を調理するってぇのは、初めてだねぇ。パエリア
鍋?皿?ちゅうもんがないからフライパンで…と思っていたのだが、いかんせ
ん小さい。結局、普通のコッフェルを使う。水加減を間違え、リゾットに近く
なる。更に煮詰め、焦がし…う〜ん、スペイン風の香りが漂う…何だか分らな
い料理になった。ポテトサラダとコンソメスープを添え出来上がり。うん、何
だか分らないけど、おいしい。食が進む進む。ビールをあおって湖面に浮かぶ
先ほどのサイトを眺める。タープは見えない。断念したらしい。そうだろうな。
日が落ち、だいぶ冷え込んできた。風呂がないのが残念だが、温水シャワーを
浴び、ホットウィスキーを入れる。バランタインの17年。こんなところにも男
のこだわり。カァ〜。イケるねぇ。暖まるねぇ。ロマンだねぇ。
朝は静かだった。ガキは早起きなもんだが、あまり声を聞かない。朝日の差す
湖面を眺めながら一服。ふぅ〜。カヌーがすぅ〜っと滑り出していく。あぁ、
あの人も感じるのものがあるんだろう。釣りをしているグループもいる。何匹
かバスを釣り上げていた。ホットケーキを焼きながら食べ、チェス何ぞ興じる。
うっ、朝の女房は強いかも知れない…バタバタと撤収する家族連れにも気付か
ず熱中してしまった。チェックメイトをかけたあと、あと片づけをやっと始め
る。連泊の人たち以外はすっかり去ってしまってから、ようやく自分達も湖面
に別れを告げることにした。さて、ここまで来たんだから、近くのオートキャ
ンプ場もちょっとチェックしにでも行ってみるか。車に積んであった雑誌をパ
ラパラめくり、塩原温泉に向かう。西那須野塩原ICを過ぎたところにオートキャ
ンプ場の看板が見えた。こんなにICの近くにあったことさえ気が付かなかった。
那須野が原キャンプ場という。非常にきれいで家族向き、初心者向きといえる。
年寄りばかりがキャンプをしていて養老院かと思ったが、日曜日から泊れるの
は爺婆だけなんだよな。納得。しかし金と暇を持て余しているのか車も装備も
豪華賢覧であった。テントのポールの端と端をもって喧嘩している逆チャーミ
グリーン老夫婦もいた。なんだか、のどかだ。近くにテニスコートなどもあり
要チェックだ。更に国道400号を下る。ハニー牧場というのがある。ここにも
オートキャンプ場があった。ただ3年前の絶賛紹介記事とはうって変ってさび
れている。う〜む。サイトは狭いし、なんとなく汚い。それで料金は休前日で
7000-だったようだ。(今は5000-)これじゃ人は来ない。悪循環だ。ここは×だ。
塩原温泉の手前にあるという雑誌の人気投票1位の塩原グリーンビレッジへ向
かう。スキー、キャンプで何度も通っているはずなのだが、気付かなかった。
着いたキャンプ場は、まるで団地のようだった。温泉は当然、テニスコート、
プール、貸し切り展望風呂(3000-/1H)まである。サイトでやられると困るので
専用花火場もあった。しかし、よくまあこんなところにまでサイトを作った、
という程サイトがたくさんある。砂利こそ敷いてあるものの、地面はプラペグ
が折れるほど固く、区画は狭い。100mあれば10サイトといった具合いだ。雑誌
の投票は、良し悪しでなく数に物言わせた組織票みたいなもんだなと思った。
キャンポリ会場を視察し終えたような眩暈を覚えながら、お腹も空いてきたの
で帰路に着く。途中の山菜料理屋で山菜定食を頼む。てんこ盛りだった。ここ
も何度も通っているが、これならもっと早く訪れれば良かった。4時で閉店ら
しく、のれんを下げはじめた。もっと遅かったら寄れなかっただろう。丁寧に
ごちそうさまをいって、東北自動車道を千葉に向かった。