新池凝灰岩(S14)

 藍那累層の最上部の凝灰岩層で、藍那累層の下から4番目の凝灰岩層である。神戸電鉄木津駅から南東約2キロのところに新池という小さな池があった。そこに明瞭な凝灰岩層が見られたが、現在、工事により消滅してしまった。凝灰岩の底部に化石を多産したが、非常に薄い化石層で、何十にも葉が重なって、識別が難しい。その後、ポプラ属の葉化石が多産することがわかってきたが、正式にはほとんど発表されていない。化石はどれも黒っぽく、炭化している。

 現在はわずか2地点が木津、藍那付近にそれぞれ1地点残っているにすぎない。写真は木津に残っている場所を撮影したもので、
下部に砂岩質、中部に明瞭な凝灰岩、上部に砂岩質の凝灰岩がある。化石は中部の明瞭な凝灰岩の最下部から産出するが、この地点ではあまり植物化石を含んでいない。