化石図鑑を作ろう!

 図鑑を自分でつくってみましょう。葉をつかった方法を簡単にご紹介します。

★基本編★

1.スケッチをする
 葉の特徴をとらえながら、正確に書いておきましょう。

 
2.葉のうつし絵
 (1)拓本は魚を墨で塗る方法です。それを応用した方法です。紙と色鉛筆と葉があればできます。
しかも葉の輪郭や葉脈まではっきりと写ります。
 (2)よく似た方法で「おし絵」があります。葉に絵の具をぬり、紙に押しあてます。
◆葉のうつし絵(夏休み・サイエンススクエア/国立科学博物館ニュース280号/1992年8月号
◆自然観察マニュアル/兵庫県自然教室/1993/長征社

3.押し花
 植物を新聞紙の間にはさんで、重石をのせ、毎日取り替え、10日間でできがり。そのほかに、電子レンジとダン−ボールなどを使って押し花を作る方法もあります。

◆たのしい科学あそび/福嶋葉子/1999/東陽出版(身近な材料でたのしく、あそびながら作る)

4.葉脈の標本
 ヒイラギなどの葉肉の厚い葉を水酸化ナトリウム溶液で煮て作る方法です。きれいに葉脈だけが残ります。
杉原先生の理科教室では、重ソウを使ってできる方法が紹介されています。

◆葉脈標本のできるまで/山浦みゆ(小学生)/国立科学博物館ニュース272号/1991年12月号
◆重そうで葉脈標本/杉原和男/理科教室/1996年2月号

5.コピーして色を塗る(ナツチュラル塗りえ)
コツはインク濃度をできるだけ薄くして、コピーします。そのあと、水彩色絵鉛筆で色をぬります。
◆図鑑大好き/BE−PAL/1992年2月号


★応用編★
1.ラミネート
 ラミネートでパウチします。しおりもつくれます。

ラミネートされたブナ(製作は兵庫県西宮市在住岩本さん)


★完成編★

さいごに絵本や図鑑をつくりましょう。

1.ダブルクリップでとめる・・・できあがったものをダブルクリップでとめ、表紙をつけましょう。
2.売っているクリアーホルダーにはさみこみます(ファイルのままで)
3.スクラップ・・・新聞の切り抜きと同じように、スクラップ帳やいらない雑誌に貼り付けます
4.本作りセットを使う・・・製本キットが販売されています。これにはさみこみます。
5.手作り絵本・・・
 少し手間がかかりますが、オリジナルの絵本をつくってみましょう。木の葉は組み合わせで、動物の形も作れます。すてきなお話をつくってください。なお、「おちばくんたちのへんし〜ん」という楽しい本をつくられた方がいますので、ぜひご覧になってください。

◆世界で一冊の本/富士通オアシス研究会編/1993/富士通ブックス
◆子どもの絵/東山明・東山直美/1983/保育社カラーブックス
◆自然遊び12か月/1997/鍋田吉郎/小学館

ファイルに葉を入れて図鑑のできあがり(2の方法)

最近では、スキャナーを使ったり、デジタルカメラを使うことで、今までにない視覚的な資料を作ることができるようになってきました。
その一つが化石図鑑です。

デジタル版化石図鑑 
(ダウンロードすることはできませんので、ご注意下さい。例として数種を一覧表形式で載せてみました。
神戸層群植物化石一覧表


個人の標本を整理するために、管理工学研究所のパソコンデーターベースソフト「桐」で化石図鑑をつくってみました。
一覧表形式で、画像を添付でき、印刷することもできます。研究用というより、整理のための図鑑です。
パソコン上では、左に一覧表形式、右に項目の一覧(カード形式)で現れてきます。
また、データーはEXCELなどに一括変換できますので、後々にもデーターが無駄になりません。
画像は単に番号順にマイピクチャーのホルダーに入れてあるだけです。
「桐」では化石データーのひとつとして画像を表に組み込むことができるので、わりとスムーズに作ることができます。
項目も簡単に変更できますから、鉱物、植物、動物など他の分野にも使うことができます。
インターネット上に出力するには、一覧表印刷画面でHTMLボタンをクリックすると、画像も含めて、出力することができます。



作り方
1.項目を決め、まず表を作る。その表に写真あるいは画像という項目を加える。
2.桐のサンプル集の簡易画像管理の中の写真のサムネイルを作って表に登録.WFMを開く。
3.画像フォルダー、表名、貼り付け項目などを指定する。
(データーベースソフト「桐」とサンプル集が必要)

4.もっと簡単な方法は画像を入れた項目に直接、画像のファイルファイル名を打ち込むと、画像が表示される。
ただし、正確にファイル名をいれないと、表示されません。

他の方法で試みる

◆他にもすでに標本管理をしておられる方がいます。新規にデーターを作られる方は便利だと思います。パソコンの「アクセス」というソフトが必要ですが、なくてもできるように工夫されておられますので、ご参照ください。「桐」で作る標本管理は一覧表形式ですが、
「デジタル標本箱Ver2.x」はカード形式で標本管理をするようになっています。

白亜の窓・・・和泉層群と近畿地方の化石

化石標本管理用ソフトウェア『デジタル標本箱 Ver2.x』

◆鉱物については、
鉱物データベース吉羽君 というのがあるようです。


※参考

1.化石を採集した場合、その日のうちに採集日、採集地などを記入しておきます。
また整理台帳を作って、記入しておきましょう。
化石の数が少ない場合には、直接デジタル化石図鑑に記入します。

本を作ること


1冊の本を出版することはたいへんなことです。しかし、自分用、仲間うちに配布するなど考えれば、わりと簡単に作成することが可能になってきました。
参照・・ヤフーブログ