My Voice No.30
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シャドウ部の色艶を写し込む
ほぼ一年ぶりのMy voiceコンテンツの更新になりました。
この間、プライベートでは大きな変化がありましたが、阪急の撮影にはさほど影響
もなく継続をしています。
いつもご訪問いただく皆様がいっらっしゃればこそ、です。ありがとうございます。

今回のタイトルは「シャドウ部の色艶を写し込む」。
MyBest vol.145をご覧いただいた方にはその意味が伝わっていることと思います。

以前に、「順光でキッチリ編成写真を練習したほうがいいよ」というアドバイスをい
ただいたことがありました。
大変ありがたい御言葉に感謝しております。
もちろん、原則的な撮影を心がけ、腕を上げないとダメですね。
そしてそのあとで、自分の撮りたい撮影方法に移行すれば良いのでしょう。

ただ、私は天邪鬼なのでしょうか。いつも撮りたいイメージは別にあるのです。
「阪急の車体色であるマルーンカラーを綺麗に撮りたい。」
綺麗に、というのはその色が持つ深みをフイルム上に再現したい。ということです。
色調だけではなく、その質感も感じとれるように.......。
鉄板の平滑性の具合や周囲の写り込み具合までも.......。
そして何よりも、他に比べるものがない色艶そのものを。

光が潤沢に正面から当たっていては、その深みが出ないような気がするのです。
いえ、もちろんキッチリと撮影すれば、それは表現可能なのかもしれません。
でも私はアンダーに振ったときにフイルム面に現れるそのマルーンカラーの魅力
にとりつかれてしまったようです。
頭に白い塗装をしていてはダメなのです。シャドウ部分に存在しているそのカラー
はモノトーンだからこそ、その深みをアピールしているように感じています。

色再現性はポジならでは。ですが、引き換えに露出はかなりシビアになります。
完全に勘の世界になっていますが、うまく再現されたポジが手許に上がって来た
時の感動は何物にも替え難いものです。
「なぜ逆光ばかりの撮影をするのですか」というメールをいただくことがあります。
たまたまこのようなシテュエイションになっている、とも言えるのですが、このよう
な構図を好んで撮影しているから多いのだと思います。

「そこは逆光だから.......xxxxxx。」
逆光だから撮影されないのでしょうか?
私は逆光だからマルーンカラー、それもモノトーンの魅力が撮影できると思ってい
ます。
いつまで経っても進歩のない私の写真は、こんなところに原因があるのかもしれま
せん。(^^ゞ

2002.4.1

amco@hi-ho.ne.jp  BACK