ついに来たるべき時が来たのかもしれません。 7006 Forever ! のページに、私の想いを綴っていますが、本日4月8日現在、その#7006 編成が正雀工場に入場中です。 ある方からの情報によると車両更新中とのことでして、塗装変更が行われ、近々に出場 してくるようです。 現在進行中である車両の塗装変更は、個人的には御世辞にも良いとは思いません。 伝統のマルーンモノトーンの車体上部のみをアイボリー色に塗り分け、正面にまで回り 込ませたそのイメージは、無造作にハチマキか包帯を頭部に巻き付けた表情のよう......。 --- 塗装費用(特別色の塗料は割高)のコストダウンの為に採用された --- --- 関東方面の鉄道関連お偉方から現在の単色塗装は時代遅れと批評された --- --- CIと社員意識改革の一環として塗装変更に及んだ ---等々 一般に、その変更理由は、より洗練された現代のセンスに対応する為の変更とされてい ますが、本当の理由がどうなのかは一般利用者には不明です。 #6001で正面に回り込まない上部だけの試験塗装が行われましたが、終端部分の処理 が稚拙であった事から、前面にまで回り込むようにすべきという意見が社内で通ったの かも知れません。 25年前、京都線特急専用6300系が世に登場し、車体上部のアイボリー塗装が初めて行 われた訳ですが、正面には、アルミ切り出しをイメージした縦のラインが主オブジェクトと して対比のバランスを形成し、車体腰部に位置する種別標識灯の左右ベースラインにも シルバー色部材を採用。6000系で初採用のスカートにも明色系の塗装を採用し最下部 の安定感を出すという、天地と水平、90度の交差による「3:1」の絶妙なるデザインバラン スを保っています。 ところが6000、7000、7300系に対して行われている塗装は、方形の車体正面上部にのみ アイボリー塗装を施行しています。左右のラインのみが強調されると同時に、6300系に見 られる上下(天地)方向のバランス材料が全くありません。更には、上部のなだらかな弧を 描く安定性の高いアール部分を完全に無視し、行き先表示部分のボトムラインで水平に 切り取ってしまっています。そのために、上部は蒲鉾型の明色塗装だけが極端に目立ち 6300系のような腰部種別表示部分の明色バランス材料もないために、最下部のスカート 部分の明色部材と、上部アイボリー塗装という、2明色で水平イメージを表現する結果と なってしまっています。 その為、「3:1」の安定性とは完全に相反する「2:1」の”対比のみを強調”するデザインと なる結果を招いています。 車や家電製品でも、モデルチェンジした当初は違和感を感じるものですが、時間と共に 慣れが生じ、その良さがわかってくるものです。ところが、この塗装だけは、良さを感じる ことができません。上記の理由からデザインバランスが良いとは決して言えないのでは ないかと思われるからです。既に2年もの時間が経過しているにも係わらず、良さを感じ させることができないこの事実を阪急電鉄ではどの様に考えていらっしゃるのでしょう? 家電メーカーとのやり取りをweb上で展開された方が、マスコミで大きく取り上げられ、 世の中の大きな問題となりました。私はここで似たような展開をするつもりはありません。 しかし、阪急電鉄広報部へ送った意見と質問についての回答は皆無です。 ご覧頂いている皆様には、是非もう一度、この塗装について考えていただきたいと思うの です。「どうでもエエことちゃうか」「どんな塗装でも乗り心地には関係あれへんなぁ」.......。 周りの人達は口々におっしゃいます。 #7006編成が新塗装出場してきた姿を目の当たりにしたあとで、私は、この個人サイトを 更新し続けて行く自信がありません。 今日も絶好の撮影日和でしたが、阪急の車両は私のRSのファインダーに一枚も像を結 ぶことはありませんでした。 |
2000.4.8
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