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殺意の連鎖

いずれおとらぬミステリの鉄人たち!
さあ、誰と闘う!?


小林文庫:<和の鉄人>

「藤岡にこのサイトあり」と称えられた、和のデータベース系サイト「小林文庫」。
長く幅広い収集歴に裏付けられた該博な知識と新本格系の圧倒的なリファレンスは、
多くのミステリのプロ達をも唸らせる。その掲示板は、ネット系最強の古本者たち
の社交場として名を馳せており、さながら古書の「梁山泊」。一方、無料の掲示板
「黒猫荘」では、間借り人たちが、思い思いのミステリ談義にふける。加納朋子と
大阪圭吉という新旧のキラー・アイテムを備え、ヤフーのクールマークにも輝く
スーパーサイト。それが小林文庫なのだ。コンピュータと推理小説を知り尽くした<
この男に死角はない!


密室系 A LOCKED ROOM CASTAWAY:<北の鉄人>

「北に風太郎の鬼が棲む。」そんな噂を聞きつけて、今日も山風信者達がこの門を
叩く。そのサイトこそ「密室系」!主宰は北大ミス研一期生、論理の人間ラッセル車、
ストラングル成田。大胆な切り口と緻密な論理から繰り出される随想は、他の追随
を許さない。それもそのはず、オーナーはかつて沼島りうの名で、鮎川哲也の鉄道
推理アンソロジーに作品を採られた事もある古強者。更に内外の不可能犯罪収集は、
かのロバート・エイディに迫らんとする。アメリカへも支店を展開するその豪腕で、
今日も北の大地に山風カウント・ダウンの嵐を呼べ!


UNCHARTED SPACE:<更新の鉄人>

「宴(うたげ)あるところに、奴がいる。」その男の仕切るオフ会には常に笑いが
あり、夢があるという。そんな彼のサイトを尋ねるのに地図は必要ない。ミステリ
系掲示板を覗けば、必ずや彼の書き込みに出会えるであろう。UNCHATED SPACE代表
フクダ通称フク。彼の批評はまさに客観と主観の奇蹟的ハーモニー、日替わりで更
新される和物推理の感想は、新旧を問わぬ幅広いチョイスで人々を読書へと誘う。
更に、テレビコマーシャルに対する鋭い洞察は、さながらワンマンJARO!
たがみよしひさ系のキラー・ソフトも有する驚異的更新頻度のパラダイス、それが
地図にない場所:UNCHARTED SPACE なのである。


Mystery Best???:<導きの鉄人>

「羅針盤なきミステリ・オーシャンの人間灯台」年間800冊近く出版される和洋
のミステリ群、その混沌に立ち向かい、人々を良書へと導く者がいる。小林文庫と
並びヤフーのクールマークに輝く勝利者、とも。既に累計アクセス数は50万を越
え、今も1日に4、5百人がここ「みすべす」を訪れる。連日更新される新刊情報、
翌朝には必ず丁寧なレスがつく掲示板、蔵書自慢や業界通の対極をゆく新刊文庫を
中心とした的確な書評。更に、自らが子供の頃に味わった推理小説の興奮をネット
上の若年者に伝えるべく、あらたにジュビナイルのページを立ちあげた。文部省の
20年先をいくサイト「みすべす」。これは優しき大人の戦いのページである


風読人(ふーだにっと):<洋の鉄人>

「もっとも美しいサイト」これが、風読人に与えられた称号である。デイム・アガサ
の初版を始めとするカバー・アートの数々は、訪れる者たちをしばし美の探求者へと
変貌させる。更に「クイーンの定員」に選ばれた作品集を紹介する一方、巨匠たちの
サインや短編に至る著作リストを網羅、海外の専門サイトへのリンクも張り巡らされ
ており、そこはさながら、黄金時代ミステリへのタイムマシンの入り口。活発な掲示
板は、古典巡礼者が気軽に立ち寄るパブであり、ここで鋭気を養った旅人たちは再び
魅惑的な謎の迷宮へと旅立っていく。原書購入についても造詣が深く、初心者達を電
網上のマーケットへといざなう。巡礼者たちに告ぐ、求めよ、されば開かれん!


求道の果て:<おたくの鉄人>

「人はおたくに生れない、おたくになるのだ」千年の都、京都。余所者を寄せ付けぬ
都の矜持が一人の<異能者>を生んだ。彼の名は、らじ。誰よりも早く新作アニメを
チェックするかたわら、角川文庫横溝正史の完全なるコンプリートを達成。「八つ墓
村」の初版カバーはここでしか見る事ができない逸品である。またおたくばなれした
精悍なマスクと京都タワーを睥睨する身長は、女性ファンたちを狂喜させる。独特の
邪悪な感性で綴られる日記は、求道の魂の記録、読者を倒せと輝き叫ぶ。新本格から
探偵小説、SFに至る小説の感想も充実。アスカに導かれこのサイトを訪れる者は
覚悟せよ、オタク・ファイト!れでぃい・ごー!「君は生き延びる事ができるか?」


宮澤の探偵小説頁:<静の鉄人>

「ケイゾクは力なり」ミステリネット界で最も静かなサイトがここにある。オーナー
は、東北大学SF研OBで今もSRの会同人として活躍するこの男、宮澤。一切の虚
飾を削ぎ落としたシンプルなデザインは、研究者としての彼の心象風景。侘び・寂び
といった日本的枯淡の境地の内側には、過去の膨大な読書とSRの会年間ベストなど
のデータが整理されている。また、静かな風貌とは裏腹に、素早くネットミステリ界
の動静をチェック、今回も圧倒的な速さで当ページにリンクを張ってくれた。いま静
かなる男が、電網を光の速さで駆け抜ける。


書物の帝国:<夢の鉄人>

私の記憶が確かならば、かつてエマーソンはこう詠んだ。「もしも星が千年に一度、
一夜のみに輝くとしたら」「とりあえず古本を買っているだろう」そんなSF古書界
の若獅子こそ「書物の帝国」代表、溝口哲郎。SFは勿論、ファンタジーからホラー
まで間口を広くとった読書歴と、希書探索にかける情熱はサイバー・スペースでも遍
く知られるところ。ネットのSF大会であるDASACONではオークショニアンを
務め、その掲示板は今日も彼の人柄を慕うSF者達が集う。
さあ溝口よ、その華氏451度の気迫で、今日も古本を買って買って買いまくれ!


Masami's Home Page:<宴の鉄人>

「ああ、栄冠は君に輝く」高校野球と東京の下町をこよなく愛する男、Masami。そんな
彼の粋なホーム・ページに、洒落たミステリのコーナーがある。早稲田ミステリOB
の名に恥じない、B級絶版ミステリに対する温かい眼差しは、ただただ推理小説が大
好きだった日々をマニア達の脳裏に甦らせてくれる。紹介されるミステリは和洋を問
わず、深く鋭い論考は読む者を古書店へと走らせる。オーナー自身はオフ会を求めて
東奔西走、その掲示板は、どこかよろず屋の店先を思わせる賑わいに溢れている。
さあ、Masamiよ「ごめんなさい」は判ったから、ミステリのページを更新してくれ!


天使の階段:<理の鉄人>

「降り注ぐ言葉に埋もれる宝石。その上を踏みしめ行く、自意識。」楽園を捨象せる魂魄、
夜会目指すリダイヤル、産み倦む言ノ葉、永遠の投降者、縹渺たる友の連なり、農本主義的
労働財、壇上の恍惚、電網の理、冷たい虚空、待機する牙、闇一つ、漆黒の底なる皮膚呼吸、
月は何処?、新鮮なる装備、鉄の味、凍った愛・情吐露、唐突なる終末と再生、誤謬審問官
の哄笑、連鎖文芸、シュミラクラ、墨蛸ラ、ええかげんにせんかい、松本楽志。ちゅこって!
「ぱらでぃあす・かふぇ」で知られたがくしずの帰還。ファンは阿鼻叫喚、歓喜する器官、
論敵は誰も聞かん、次週プロジェクトXは「天使の階段〜私を読んで!」をお届けします。



ジグソーハウス:<探索の鉄人>

「ネット古書マニアの最後の避難港」ジグソーハウスを知らずしてネット古書は語れ
ない。昔ながらの古書店ではゴミ扱いされてきた、ノベルズ本や文庫本達が、新天地
を求めここに集結する。オーナーは関西の鬼の巣窟:畸人郷で腕を磨いた男、那須。
その確かな鑑識眼は、マニア心を刺激する時代の希書を見抜き、売りにおいても、買
いにおいても、瞬時にして納得の値付けをはじき出す。
「梶龍雄の値を決める男」那須。ネットの渉猟者達がそのアイコンをクリックする時、
失われたパズルの最後の一片が音をたてて嵌まり込む。


「趣味の十字路」:<古典の鉄人>

「ポケミス、ゲットだぜ!」JDカー。恨めしくも懐かしい名である。それは、
さながら「男を破滅させる悪女」。求めても与えられず、諦めた頃に復刊される。
その悪女に絡め取られた男がここにまた一人。彼の名はぷんきゅのちち。人型
ポケモンぷんきゅの優しいパパである。彼の運営するサイトは古典の教養に溢れ、
ミステリのページではカーと並び三河町の半七親分に限りない愛が注がれる。
また、その掲示板は、競輪情報で盛り上り、自立した大人達の会話を楽しめる。
カーの完全読破に挑む男、ぷんちち。今、古典と謎のジャンが鳴る!


「夢現半球」:<文庫の鉄人>

「おはようございますの文庫やさん」世界の行き止まりの向こうに建つ書物蔵。
それがZP者のいわいの開く「夢現半球」。日本が世界に誇る文庫文化。その
膨大な出版点数の中から、国内ミステリーの逸品たちをピックアップ。角川、
講談社といったメジャーどころから、双葉、秋元という収集家泣かせのマイナー
文庫までを細やかにフォロー。アンソロジーの収録作までリスト・アップする
緻密さと正確さはZPでも定評のあるところ。また泡坂妻夫への偏愛ぶりでも
知る人ぞ知るサイトである。移ろう文化への拘りをみせた、文庫のアーカイブ。
あなたは夢見る、高木の白背。


「横丁の名探偵」:<均衡の鉄人>

「旦那さまの名前は、たっくん。奥様の名前は、まこちゃん。ごく普通の二人は、
ごく普通の恋をして、ごく普通の結婚をしました。でもたった一つ違ったのは
旦那様はZPだったのです。」それでは、紹介しよう!FSUIRIで仁木悦子FC
も主宰するZP者、<夢の密室>! 和洋を問わぬ幅広い収集歴と読書歴を誇り、常に
一歩先の探究本を求める彼は、物静かな中にも底知れぬガッツを秘めた絶妙のバランス
感覚の持ち主。職業人として、家庭人として、そしてネット人として先導的な役割を
果たす。そのページにある和洋の各種リストの充実ぶりこそ、彼の細やかさの証。
私が「猟奇の鉄人」立ち上げにあたり最も意識した<均衡の砦>。名探偵は横丁に住む。


「幻想文学館」:<幻の鉄人>

「これはパソコンの故障ではありません」広大なるインターネットの傍に黒々と
した扉が口を開けている。そこは通常人が入り込むには余りにも危険な禁忌の館。
館長である土田の尋常ならざる購書量はネット上の古本者達を震撼させ、展示室
には幻想系文学を中心に、存在すら「幻」とされている稀覯本が所狭し並ぶ。
その神代に続く収集の幅広さと奥深さは、他の追随を許さない。開館即伝説と
化した噂のサイト、神か?悪魔か?まぼろしか?世紀末、恐怖の大魔王は2ヶ月
遅れで降りてきた。


「春陽堂書店」:<絶版の鉄人>

「自分の財産が幾らあるかと聞かれて、それに答えられるようでは資産家とは
いえない」かつてある富豪が言った言葉である。そう!この出版社は既に自ら
の出版物すら把握できていない。それでは紹介しよう、「猟奇の鉄人」が最初に
リンクする出版社こそ、創立121周年を迎えた「春陽堂書店」!かの文豪夏目
漱石の版元であった事で知られるこの出版社は、同時に探偵小説の宝庫であった。
近年の「探偵倶楽部」や「耽奇社同人」の復刊、甲賀三郎の復刻はここにしか
出来ない文化的偉業である。だから「乱歩しか売れないのよね」なんて言って
ないで、「夜の疑惑」も再刊してくれいい!!


「政宗九の視点」:<Qの鉄人>

「あなたは九のことを赤いにしんだと言いました」そうEQが言ったのは1967年
11月9日のことである。だが、このサイトにミスディレクションはない。定番ミステリ
の紹介、仕事柄ゆえの素早い新刊レビュー、遙か中国地方から届けられる古今
東西ミステリへの誘いは、初心者の頼もしい味方であり、マニア達の心のやすらぎ
である。そしてクイーンと近藤史恵に捧げられる惜しみない愛は年中無休の布教
活動へと本人を駆り立てる。EQFCと創元推理倶楽部というサークル活動の成果
を余す事なく記したこの頁は、既にそれ自体がミステリサイトの定番。ここに
九日間の不思議は幕を開ける。


「東京創元社」:<始まりの鉄人>

「人生に必要なことはすべて創元推理文庫で教わった」日本のミステリファン
ならば必ずこの出版社の本を持っている。持っていない者はモグリか、宇宙人か、
北朝鮮のスパイである。クイーン、クリスティー、ヴァン・ダイン、クロフツ、
ルルー等など、初心者が避けては通れない必読書の宝庫。そして新本格の新人を
育てあげては、惜しげもなく文庫は講談社に譲る太っ腹さ。時に大胆な復刊で
マニアを悔しがらせる不意打ちまでもが心地よい。SF、ホラー、アクション物、
ポリティカル・フィクションそして純文学まで、幅広いラインナップで、今日も
新たな愛好者を育てるエンタテイメントのプラットフォーム。謎への旅はここから始まる


「BE NORMAL BOOKWORM」:<蟲の鉄人>

「問題です。<新田真子>は何と読むでしょう。一番、」「しんだまね!!」ピンポン。
それでは紹介しよう!若さの友成収集狂おーかわ。コンスタントに回を重ねるバランスの
取れた読書日記とは裏腹に、その猟奇的収集は、蘭光生名義の式貴士作品に及び、
場末のエロ本コーナーに今日も血風を呼ぶ。また漫画、アニメに対する造詣も深く、その
オタクパワーは、隠すよりなお顕れる。更に、ミラーページでは、日本で最強の岡本綾ファン
サイトを運営。彼女の掲載紙・誌を求め、女性誌コーナーも迷わずチェック。
見た目は寡黙な好青年、黒き蟲の羽音をたてて、ミステリーの夜に酔う。


「BAR「黒白」」:<暗黒の鉄人>

「新本格お断り」漆黒の闇に浮かぶその酒場の棚には、年代物のシングルモルトを思わせる
マエストロ達の逸品と老舗の杜氏の醸す神酒の如き古典が並び、壁にあしらわれた幻の書影
ともども訪れる者達の懐古趣味をかきたてる。更に馴染客には、子供達を狂わせるビンテー
ジ・リキュールや旦那衆の悪洒落に応えるバクダンが振舞われ、飲めば飲むほどにミステリ
の深淵に堕ちていく快感を味わわせてくれる。開店前から鉄人たる事を義務付けられたミス
テリ・ネットの最終破壊兵器。さあ、当「猟奇の鉄人」の鋼鉄義兄弟サイトよ、その古書の
暗黒面で、ミレニアム・ヌーボーに浮かれる大衆に、ミステリーのスピリッツを見せつけるがいい!


「銀河通信」:<星の鉄人>

「果てしなく広がる大宇宙。生まれてくる星もあれば、滅び行く星もある」そして、星は夜輝く。
<眠らんママさん>こと安田ママと<通常の書痴の3倍の知識を誇る赤い彗星>ダイジマン、
強力二連星を擁するサイトこそ、ここ『銀河通信』!!
現役書店員という地の利を活かした素早い新刊情報に幅の広い読書録は主戦場のSFから
文学・ミステリ・童話・漫画に及び、目録や帯という紙屑系への情熱も他の追随を許さない。
更にオフ会での爆発ぶりは、さながら双子座ジェミニのサガの必殺拳


「ギャラクシアン・エクスプロージョン!!」

ビブリオの神宿る魂が天を駆け、いま電網へと母の愛を伝える。


「カフェ白梅軒」:<智の鉄人>

「本を買う奴あ俺んとこへ来い!俺も買うから心配するな」小林文庫内黒猫荘30号室
の諸葛孔明、川口。借家とも思えぬ圧倒的な書き込み数と訪問数は凡百の微温的サイト
を蹴散らし、店主の博覧強記ぶりに今日も書痴の輪が広がっていく。大藪春彦から幻想
文学、純文学に至る広い守備範囲は、遂には文学の枠を越え学術書の域に迫る。古本交換
も盛んで、ここに出入りする者にとっては「探求書&ダブり本」リストがパスポート。
今日も日本のあちこちでゲット報告が相次ぎ、渋い古書が郵便で飛び交う。また映像系へ
の思いも人一倍、書の陰に隠れた情熱が一度迸れば、深夜のテープチェンジも厭わない。
「で、今日はどこのどの本を狩ればいいんで?」そして古書肆のトランペットは鳴り響く。


「逝川堂本舗」:<ジュニアの名誉鉄人>

「いちごにレモンにパンプキン。コバルト、X、コスモティーンズ。秋元、ソノラマ、アニメージュ。
ジュニア文庫言えるかな?」当掲示板に登場するや推理系のサイトをたちまちジュニア一色に
染め上げた謎の男、在る時は髭のファンタジー作家、また在る時は横溝好きの島の網元、
しかしてその実体は、正義と真実のジュニア小説収集家、早見裕司だ!
その遍く広いジュニア小説への愛は、ジュニア小説を並べる本棚に合わせて住まいを決める
ほど。そのサイトには、通常人が一顧だにしないジュニア小説のリストが完備され、甘く危険な
罠に書痴達をいざなう。勿論、文章のプロとしてのサービス精神も旺盛。特に驚異的更新頻度
ダブル日記は圧巻。いつ仕事をしているのかという疑問すら湧いてくる。5冊100円の山に
宝が眠る事を世に知らしめる夢の宣教師。パステルカラーに真実は芽吹く。


「喜国雅彦のページ」(「こたくんと一緒」内):<Mの名誉鉄人>

「新刊は夢、古き本こそまこと」探偵小説シーンの図画工作を一手に引き受ける
ロッカーにして絵師にして函職人、喜国雅彦。スタイリッシュかつフェティッシュ
なギャグ漫画でヒットを飛ばす傍ら、探偵小説の収集と収納に掛ける情熱は既に
趣味の域を超越。そのサイトには、戦前作家を中心とした探偵小説の書影が並び、
訪れる者たちに眼福の意味を教える。また軽妙にして「間」を心得たエッセイも
絶品。とりあえず愛妻サイトにパラサイト、「函付き、帯付き、愛犬あり」、
ネタフリ上手の古書探偵は、徹漫明けで「初日」に並ぶ。


「The Room for Junkies of Mystery And Hissatsu」:<必殺の名誉鉄人>

「のさばるメタをなんとする?読者の裁きは待ってはおれぬ。この世の正義もあ
てにはならぬ」黄金期本格推理の正嫡にして革命家、貫井徳郎。圧倒的なリーダ
ビリティーと社会性を備えたその作風は、折り目正しい新たな驚きに溢れ、マニ
アから初心者まで幅広い支持を獲得。またネット初期から自らのサイトを開設し、
必殺シリーズへの偏愛ぶりで訪問者達を幻惑する。そしてひとたび、推理界随一
の愛妻家の顔が闇の掟に染まる時、裂帛の気合がオークション会場に血臭を呼ぶ。
古本ぴょこぴょこ、みぴょこぴょこ(中略)えーい面倒くせい、買っちまえ!


「Maniac Pavilion」:<中(あたる)の鉄人>

「一番、高木が彬光で〜」フォッサマグナの底から昇竜の轟きに乗って本格の魂が迸る。
稀代の佐々木丸美ハンターにしてブックオフジャンキー、中村忠司。黒猫荘でのファースト・
コンタクトでは「舞姫」と交換でダーシー卿セットを掻っ攫い、続く拙サイト1万アクセス
記念放出では最高倍率を勝ちぬき天城一本をゲットする強運は、荒らぶる金鯱の導き故か?
どこまでも本格の真髄を追求するその読書欲は、斯界のフェアウエーど真ん中を突き進む。
新本格への造詣も深く、那古野の理系推理作家の現場写真も完備。さらにN大ミス研(MN
U)の刺客第三十九号という裏の顔を持つ静かな男。さあ中村よ、竜鯱愛する殿堂の主として、
古書を呑み込む近江商人を追い払うがいい!

(只今、無期限更新停止中)


「なまもの!」:<笑殺の鉄人>

「るーるる、るるっるー。今日もいいべんぴー」巨乳美人妻でありながら、推理電網最強の
笑文家の名を欲しいままにする才女:大矢ひろこ。サイトのトップに貼った一発ギャグで
訪問者にストレート・パンチを見舞い、すかさず新作・旧作感想文のワンツー・フック、ふらつく
ところへ要暗号解読の「なまもの日記」のフニッシング・ブローが炸裂。ルージュ&ノワール
のお洒落な画面からは想像もできない芸人パワーの連続に貴方はもう悶絶必至。国東より
愛をこめて、万物の霊長のみに許された「笑い」の天孫降臨伝説が婚家名古屋に甦る。更に、
33333アクセス記念企画「2000年の雪国」の大ブレイクでアクセス・カウンターはフル回転!
これを読まずしてネットの笑いを語る勿れ。鋭い鑑識眼で、今日も本棚から良い物を選び取る
「すてきな奥さん」。彼女の文章に賞味期限はない!


「WMC(WASEDA MYSTERY CLUB)」:<Wの鉄人>

「今日は早稲田だが、明日は世界だ!」日本の推理小説界を裏から表から支える人材工場、
早稲田ミステリクラブ。そのOBたちのサイトがここにリニューアル!その管理人こそ誰あろう
世界トップレベルのミステリ収集家にして海外ミステリの伝道師、森英俊。今回のてこ入れは
さながら私財を投入して「宝石」を立て直したWMC初代顧問江戸川乱歩の偉業に匹敵する。
遍くミステリシーンに張り巡らされた人的ネットをフルに活かした「インサイダー新刊情報」に
「インタビュー」。書影も嬉しい稀覯本のレヴューは、独壇場の西洋古典から和物、ジュヴィナ
イルに及び、他の追随を許さない。難攻不落のミステリクイズに、ダブル掲示板。そして、不可
能犯罪の巨匠J.D.カーの全話レビューに挑む。君は見たか、偉大なる夢を、推理電網最強
の攻撃移動要塞の勇姿を?天才は忘れた頃にやってきた。


「酔胡王」:<贅の鉄人>

「男、女、誕生、死亡、無限、五千円、八千円、、」その男が登場するや相場を超越したバトル
の幕は開く。ヤフーを始めとする数々のオークションで、探求本を着実にゲットする大阪の医師
てつお。彼の声が入ると他の参加者は、諦めと羨望のため息をもらしつつその場に凍りつく。
ネット参入以来驚異的なスピードでカーを完集する等、翻訳ものの本格推理収集にかける情熱は
人一倍。渉猟時間の不足を金で解決する男は、今またブレイクをコンプリート。そのサイトには
ブレイクの部屋と並びビンテージ・ワインやクラシック音楽のコーナーなどが完備され、巷の書痴
サイトとの貫禄の差をみせつける。
「俺の財布は宇宙だ」。日記に舞散る紅(くれない)はワインか、血潮か、血風か。


「ガラクタ風雲」:<亜州的鉄人>

「しーふーが来た!」亜細亜の達人にして、香港映画フリーク、しかしてその実体は噂の血風
仮面こと均一棚の魔術師・よしだまさし。大学のSF研を皮切りに「怪の会」「日本冒険小説
協会」等の日本を代表する本読みサークルの中心人物として編集・寄稿・宴会・替歌に八面六臂
の大活躍、既に同人活動の第一線からは引いているものの、その華麗にして幅広い人脈は、
「本好きのアマチュア」レベルを遥かに超越、更にネットへの参入によって、いまなお友人・
ファンの輪は広がっている。週末の夜は夫婦で古本狩りに勤しむよしだのサイトには、過去
10年余にわたって同人誌や商業誌に発表された珠玉のエッセイが踊り、日記にはかつて猟鉄
掲示板を飾った古本を巡る悲喜劇が連綿と綴られている。「古書購買は賢者の知恵よ!百円均一!
購入重複!見よ!積読は高く燃えている!!」風雲中年よしだが、今日もネットに血風を呼ぶ!


「瑞澤私設図書館」:<未来の鉄人>

「余は如何にしてカー信徒となりし乎」ここにも、カーの煉獄に挑む若者が一人。
古本渉猟から、コミケの売り子もこなす泰西古典の賛美者、茗荷丸。考古学仕込みの
根気強さは、古典日照りの渇いた大地に豊穣の風を起し、マンガ趣味のどメジャー
ぶりとはうって変わった翻訳ミステリのマニアックなチョイスは、新本格全盛の電網界
で異彩を放つ。更にアニメからヤングアダルト、ジュヴィナイルまで、分け隔てなく漁る
オールラウンドぶりは、エンタテイメントのなんたるかを心得た余裕さえ感じさせる。
旧きを尋ね新しきを識る若武者・茗荷丸。今、新世紀の電網に未来への遺産を刻む。


<人鉄ノ木不>:「戸井ノ落奈」

?カ知存御ヲ在存ノ(じいぺむうほ)頁宅フ謂フ斯!グ告ニ子諸好愛説小偵探!聴謹!聴謹
識意無ルタレラセ印封テニ底ノ我自ハフ謂トどいニテ学医神精来古、バラナカ確ガ憶記ノ私
名ノ役南指的奇猟ルタメ求イ追ヲ蹟墨ルナ方彼ノ却忘、物怪ノどいノ彼。ス指ヲ我自超ルナ
訳翻、作創、筆随ルタ爛絢ノ其。人巨的知ルナ木不井酒小ハルタシ求探。フ謂トちもらぐもヲ
子倉大ニ更!年青新ヨセ狂熱!打連又打連ノ介紹、求探、究研ク導ヲ氏諸者読へ平地ノ
落奈、ニママガルエ萌、シ脱逸ヲ域ノ常尋ニ既ハ念妄タ似ニ情痴ルタケ掛ニ家作秀閨ルナ
典古ノ強列。シベルレ訪ヲ場ノコクラ須ハ者ルス愛ヲ説小偵探、モクシヤイ。ミノルツ墜トヘ
。フ笑ヲ行流ノ夜一、リ宿ハ易不ニ木不!饒豊ゾレコ!ク輝ハ星巨ニ都帝、夜前期金黄ダ未


「Hiroe's Private Library」:<朝の鉄人>

「午前4時で目覚ましを止めろ!」千葉県在住の私大付属図書館司書にして推理電網きって
の早起き娘:片桐裕恵。連日、近所の鶏を起こして回った後で徐にサイトを更新。その画面作り
はシンプルにしてハイセンス。既に書庫には八百冊超の和洋推理の感想文が機能的に収納済み。
天然椰子の実パワー爆発の軽妙な日記には、図書館ネタ、旅ネタ、妹ネタが躍り、立ち読み
コーナーには濫読趣味横溢のワン・ポイント紹介が花を咲かす。そしてHPLの名を高から
しめているのは早起きだけではない。「新刊早読み」でも、電網一、ニを争うスプリンター。
弐段組上下巻千頁のドレッドノート級大作もひとたび彼女の手にかかれば、僅か数日でコン
パクトなレビューに化ける。更にPCに関する知識も深にして敏。ミステリネットの人間総武
快速線は秋葉原に停まる。


「名張人外境」:<乱歩の鉄人>

「そのころ、推理電網のサイトというサイト、家という家では、二人以上のマニアが顔をあわせ
さえすれば、まるでお天気のあいさつでもするように、『名張人外境』のうわさをしていました」。
至高の江戸川乱歩データベースサイトは名張に在る。それは推理電網の大金塊。主宰者は何者ぞ。
うつし世で『乱歩文献データブック』『江戸川乱歩執筆年譜』といったリファレンスを送り出した
データの魔術師、人外境主人:中相作。メインコンテンツは巨人・乱歩の足跡を貼雑ぜた電子書誌。
闇に蠢くデータの集積体が大乱歩の相貌を電網に刻み込み、今夜も蟲取りの黒手組によって偉大なる
夢が紡がれていく。留守がちの人外境主人の代わりを務める番犬ニコライ・フセヴォロドヴィチ・
スタヴローギンが語るのは化人幻戯か猟奇の果てか。ずいぶんごゆるりとなさいませ。


「うたたね通信社」:<始末の鉄人>

「近江に膳所は要りまへん」「これ離さんのが始末の極意や!」出たな、近江商人。<図書館で
借りた本の書評でbk1のポイントを集める>という驚異のビジネスモデルを確立した推理電網の
必殺始末人:山村まひろ。あるときは元PTA役員、またあるときは元・自治会役員、またまたある
時はネット書評子、しかしてその実体はミステリーと児童文学とSFをこよなく愛する滋賀県生まれ
の子持ちパート主婦。1つの別館、2つの日記、6つの掲示板を運営しながら年間200冊を読破
するタフネスぶりはサイト名称を裏切り、そのパワーは東の眠らんママさんをも凌駕せんとする。
今日も、旦那の天ちゃんと息子のガッちゃんを従えて、獅子奮迅、八面六臂のビブリオ・ハリケーン、
転寝!ポリママー!


「N.M卿の部屋」:<探偵の鉄人>

「容姿端麗・眉目秀麗でないけどセックス・アピールがあって、マイホームは持ってないけど
マラソンに強くて、銀行預金がないものなーんだ?」。答え「探偵」。書誌の「ミスダス」、
書影の「風読人」に続く、探偵括りのデータベース系サイト誕生。その名も「N.M卿の部屋」。
「多すぎる」けど「怖くない」100名を越える古今東西の名探偵リストは、覗くだけでも「楽じゃ
ない」けど「乾杯!」だ。更に、青山剛昌ばりのアイコンが踊るBBS、難度の高いクイズ、ネタ
バレ本のブラックリスト等バラエティーショップの如き店構えは、開設当初から既に探偵のパワー
センターの趣(おもむき)。「探偵なのに、カテゴリーキラーとはこれいかに?」「単価が高くても、
DS(探偵小説)というが如し。」「で、貴方は<NかMか?>」「いえいえ、OPでございます」。


「黄金の羊毛亭」:<合の鉄人>

「触ってご覧、クールだよ」「ウールだってば」「フリーズ!」「フリースだってば」。来るべき謎の物語と
過ぎ去りし謎の物語を書き分ける古今東西のマエストロ達、カー、ソーヤー、山田正紀。そのクロス・
オーバーにして膨大な著作全てへの道標が止揚された交差点こそ、ここ「黄金の羊毛亭」。
特定作家応援サイトでありながら、幅の広さも合わせ持つ鼎型構成は、百家争鳴のミステリ電網界で
一際異彩を放ち、オーナー:SAKATAMの趣味のよさと読み手としての確かさが、訪れる者たちに至福
の読書体験を約束する。それは、ロシュの限界に挑む恐竜、増殖する模造人格、虚空に消える狼憑き、
一角獣の一突き、五感の囮、鯨の夢。ああ、此処はエンタテイメントの神々の黄昏。今、事象の地平に
向かってミネルバの梟は羽ばたく。「みみずくだってば」。


「本棚の中の骸骨」:<編集の鉄人>

「米英ニくりっぺん、すとらたす在ロウトモ、我ガ敷島ニハ藤原在リ!」と称えられた軍神・藤原。
彼こそは黄金期本格探偵小説界に怒涛の翻訳攻勢を仕掛ける独立紅蓮の必殺者。出版界の
極北・暗黒神道体系編纂部門であった国書刊行会を振り出しに、泰西探偵小説の翻訳に掛ける
智謀と機略は仕掛けて仕損じなし。既に探偵小説全集は第四方面進攻への布石を完了、更には
晶文社にて新叢書を打ち立て、英智将ばーくれゐ完全攻略へ向け大いなる一歩を踏み出した。
その参謀本部こそ、ここ「本棚の中の骸骨」。ここには、世紀を越えて闘って来た藤原の輝かしい
戦果の数々が居並ぶ他、他所では見る事の出来ない泰西探偵小説翻訳史に纏わる貴重な秘密
資料が保管収納されている。また軍神の日々の勇戦ぶりを窺い知る事ができるのも、ここならでは。
「大本営発表。藤原編集室ハ、七月、難攻不落ヲ誇ッタ英みっちぇる将軍守備スルそると・まーしゅヲ
陥落セシメ、第三方面ニオケル任務ヲ完了。新タニ第四方面ニ転進セリ!」さあ、闘いはこれからだ!



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