iconReal PCでWindows98をつかってみました


RealPC 1.0.4 に、Windows98をインストールしてみました。RealPCは、MS-DOSがインストールされているし、CD-ROMも使える状態なので、Windows98をインストールするのは簡単。CD-ROMのドライブを設定して、setup入力するだけ。すると、セットアップが始ったのですが・・・

windows98セットアップ

いろいろインストールの設定をしたあと、残り時間45分と表示されて、ファイルのコピーが始りました。おーい、45分もかかるのか。

その2

約20分後、コピーが終わって、再起動してからが苦労の始まり。Windows98が起動したかと思ったら、強制終了。どうしようもないので、RealPC側から、リセットをかけてみたけど、だめ。おいおい、とおもいつつ、再起動されたとき、「このInsigniaドライバは、RealPCで使えません」みたいなダイアログが、RealPCから出されたので、いちど、DOSから起動させて、swupdateで、RealPCのWindows98用のドライバをインストールし直して再起動させてみたけど、こんどは、RealPCが何やらダイアログを出したあと、いきなり終了。もう一度、RealPCを起動させてみたら、問題なくWindows98は起動し、途中でセットアップが異常終了していたにもかかわらず、何事もなかったかのようにセットアップを続ける。う〜ん、異常終了することを前提に作っているのではないかと疑いたくなるほど。とりあえず、無事にセットアップが終わり、ご丁寧にもWindows98 ようこそなるヘルプ?が出てくる。見る気も起こらないので、とっとと終了させました。ここまで、約1時間30分。

windows98スタートアップ画面

最初の起動画面

Windows95と違い、余計な画像がウィンドウに表示されたり、アニメーションがあったりと、処理を遅くさせるための仕業が、ふんだんにちりばめられていたので、それらをすべてOFFにして、Windows95と同じようにしました。驚いたのは、意外に軽いこと。VirtualPC で、Windows95を使っているときは、メニューなどの描画が遅れるなど、ストレスがたまっていたのが、RealPCで、Windows98を使った場合、非常に描画はスムーズ。95だったら、もっと軽いのでしょう。で、そのままではSCSI機器が使えないので、マニュアルにしたがってSCSI機器の設定をしたところ、見事に使えるようになりました。

SCSIのメニュー

これは便利。Virtual PCには無い機能。実行速度もまずまずなので、これから、Windowsを使わないといけないときは、こっちを使おうかと思ってしまうほどです。

Virtual PCと比べるために、早速ベンチテスト。結果は以下の通り。

ベンチ結果

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 PowerMac G3 MT 266 MacOS 8.5.1 Real PC 1.0.4
Processor PowerPC 132.4MHz [Insignia 586 family E5 model 0 step 1]
解像度 1024x768 1677万色(32Bit)
Display Insignia DDraw Display
Memory 131,020Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998)
Date 1999/ 2/20 19: 0

SCSI = Insignia SCSI Adaptor
HDC = Insignia Solutions CDROM Controller
HDC = Insignia Solutions ESDI Disk Controller

A = GENERIC NEC FLOPPY DISK
C = Insignia ESDI hard disk
D = Insignia ESDI hard disk
E = IOMEGA ZIP 100 Rev J.03
F = FUJITSU M2513A Rev 1000
G = Insignia CDROM drive Rev

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
4392 8302 10801 674 514 300 192 1 8069 6285 3121 C:10MB

Virtual PC 2.1.1+Windows95と、Real PC 1.0.4+Windows98の比較

  ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
RealPC+Windows98 4392 8302 10801 674 514 300 192 1 8069 6285 3121 C:10MB
VirtualPC+Windows95 3099 6246 9582 1693 575 1456 62 7 3759 1418 2939 C:10MB

Real PC 1.0.4も、Virtual PC 2.1.1も、画面サイズは1024×768 1677万色で測定しています。

結果を見るかぎり、CPUのエミュレートの速度は、Real PCの方が上です。ビデオ関係は一長一短ですが、体感速度は圧倒的にReal PCの方が速いですし、ベンチテスト中の画像も、Real PCは非常に滑らかに描画されているのに比べ、Virtual PCは、全くといっていいほど滑らかなものではありませんでした。そして、大きな違いが出ているのは、DISKのパフォーマンスです。これだけ差が出たら、体感速度にも大きな影響が出ることは間違いないでしょう。やはり、独自のドライバを作って、Windowsのエミュレートに特化しているReal PCの方が有利のようです。実際の使用感もReal PCの方が良いです。また、Real PCには、ターボスタートという機能があるのですが、これを使うより普通通り終了して、起動したほうが速いように思います。特に、Windows98は、起動時間が短くなっているので、ますますそう思います。もっとも、Virtual PCのWindows95と比べてのことなので、DISKのパフォーマンスの差が大きく影響していることも否定できません。

Macには無くてWindowsにしかないようなソフトがおおいので、どうしてもWindowsを使わないといけないときなどは、このようなソフトエミュレーターを使って、肝心なところだけWindowsにさせて、Macで出来ることはMacでしておいてから、共有フォルダを使ってファイルを受け渡しするといった芸当が出来るのも、エミュレーターの強みでしょうか。これで、466MHzのG3でうごかしたら、ほとんど問題の無いレベルで使えてしまうのではないでしょうか。もし、描画のあたりで、AltiVecを使って高速化したら、もっとよくなるのではと、期待できます。

共有フォルダについても、パフォーマンスを調べるため、HDBENCH 2.61を使ってベンチテストしてみました。Ver1.04では、HDイメージを505MBまでしか拡張できないため、どうしても、共有フォルダを使用することになると思います。そこで、その共有フォルダのパフォーマンスが気になるところですが、結果は、ディスクイメージよりも、ややパフォーマンスがすぐれていることが分かりました。

共有フォルダのベンチ結果

Readが9534KB/s、Writeは7398KB/sと、なっています。ディスクイメージは、Readが8069KB/s、Writeは6285KB/sだったので、共有フォルダは、十分実用になるというより、大きな容量を確保できないディスクイメージの代用になることがわかりました。


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