言いたい放題・日美の映画評論〜映画タイトルな行〜 |
思った通り、大したことのない映画だった。
法学部の学生マーティンは空いている時間に勉強も出来るとバイトで死体置場の守衛を始めた。ところがその頃賑わせていた連続娼婦殺人事件の犯人に仕立て上げられようとする…。もう少し死体置場の見回りなど、幻想シーンなどで怖がらせた方がテーマがより盛り上がったと思うが、そんなシーンは一つもなかった。
連続殺人事件というとサスペンスの中でも、もっとえぐい映像があるので目を背けてしまうが、この映画はその点は杞憂に終わった。しかしサスペンスという点からも今ひとつ盛り上がりがない、単調な映画だった。
謎解きやどんでん返しを期待する映画ではないだろうと最初から分かっていたので、期待していなかった分、どうにか通して見られたというところか。
「ウェディング・シンガー」がとても気に入ったので、同傾向の映画を観てみようと手に取った。
ストーリーとしては「ウェディング〜」がヒットして少々力みすぎて内容が込み入ってごちゃごちゃしてしまったというか、凝ってみたものの消化不良気味といった感じではあった。が、ラブコメディとしての雰囲気はまずまず。
ブスとからかわれてきたいじめられっ子の女の子が主人公ではあるが、太りすぎたドリュー・バリモアに合わせてそんな設定にしたのだろうか、それとも映画に合わせてドリューが太ったのだろうか、とちらりと考えてしまった。
でもいじめられっ子の役柄を驚くくらい上手く演じていて、思わずこの人、かわいそうだなあ、と心から同情したくなったほど。
取材のため高校生になりすまし、再び高校時代をやり直すかのようにその生活を体験していくのだが、何度も悪夢の想い出と似たシチュエーションに遭遇させ、うまく対比させて描いている。
そして過去の悲しい結末を修正するかの如くHappyな結末に繋いでいく脚本は実に小気味良い。
終盤の催しはアメリカン・ハイスクールがどのようなものか分からないので、どれほど高校生達にとって大事な意味合いがあるのかピンとこない為、少々学芸会的なレベルに思えなくもなかった。
ラストもお決まりパターンであるのと、現実離れしたオーバーな脚本ではあるが、一応ハッピーエンドだからよしとしたい。
余談だが、やはりキュートなドリューを期待したいファンとしては「ウェディング〜」あたりが限界かな。「チャーリーズ・エンジェル」「エバー・アフター」のドリューは最高にCuteだった。
未公開とは知らずビデオで鑑賞した。
若い二人が主人公だが男性は結婚に対してあまり乗り気でなく、寧ろ同棲でもいいという感覚、女性が結婚を切り出してくれるのを今か今かと待ちわびている状態。
ある日男性は古い屋敷を手に入れる。ところがこの屋敷には亡霊が住み着いていて、その亡霊である老夫婦がお互いの過去を思い出しながら若い二人の恋の成就を願って、それぞれの男性・女性の立場からアドバイスしたり、感情的になったり、口を挟んだりとおせっかいを焼いていく。
その中で生前からケンカの絶えなかった老夫婦もお互いを素直に見つめ直していくというハートフルコメディ。
年老いたカップルと若いカップルを対比させながら、ロマンティックに男女の機微が描かれていて、二つのカップルをそれぞれのハッピーエンドへ導いていく脚本はおしゃれでとっても粋だ。
ただ、若い二人の恋の進行がもたついている様子の描き方が何となくぎくしゃくして、演技はまあ上手いものの、二人の関係に最初はのめり込みにくかった。
逆に、亡霊である老夫婦を演じたマイケル・ケインとマギー・スミスの圧倒的存在感がこの物語をぐいぐい引っ張ってゆく。彼らによって成り立っている映画と言ってもいいほど。それ故主役であるはずの若い二人が霞んで見えてしまった。
ストーリーとしては本当によく出来ているし、随所に恋愛の教訓としてじーんとさせられる台詞が散りばめられている。若い二人の描き方さえ割り切れば老夫婦の演技は大いに堪能出来ること請け合いである。
ノッティングヒルに映画撮影で訪れたハリウッドの大女優アナが、一般人に恋をする物語。
イギリスを舞台として異国の町並みを散策する辺りも「ローマの休日」を意識したように思える構成でロマンティック。
それに比べ、登場人物の個性豊かなキャラクターのアクの強さは相当なものだが、結構笑わせてくれた。
ジュリア・ロバーツはそれ程好きじゃない(美人だと思わない)ので殆ど作品を観ていなかった。
その為他の作品との違いは分からないが、笑顔を絶やさないのが大女優の性であるかのように、悲しい場面でも健気に微笑んで見せることで余計に哀愁感を漂わせていて、なかなかの演技だと感心した。
恋人ウィリアムの誠実で少々情けない性格もヒュー・グラントがいい味を出していた。加えて主題歌もムードを盛り上げていた。
ただ前半の二人の出会いがあまりに唐突で…一目惚れなのだろうが二回目に偶然出会ったアナがいきなりウィリアムにキスをするのは出来すぎているように思った。(結構映画にはこの急展開はありがちなんだけど)
また、一風変わった同居人にあれだけ動じないでいられるものかどうか。
もっとも元々が現実離れした恋物語であるし、恋が成就してからの二人の住む世界の壁を乗り越えていく所に時間を掛けたかったのだろうと納得すれば、許せるのだが…。
全部通して観ることが出来るが、何と言っても一夜を共に過ごすはずだったアナの元へハリウッドの恋人が戻ってきた辺りから俄然盛り上がる。ハッピーエンドのラストはやはり感動もの。
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