Tech & Craft

このページでは、私が自分で試したり加工したり修理したりといったDIY話や資料等の整理・解説をしています。

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1.疑似シャント式電流計
2.オルタネーター発電量・発電方式とオルタネーターリレー解説
3.バッテリー電圧
4.トランスファー切替とハブロック
5.ディスビーキャップとローターの損耗
6.MPIコントローラの故障
7.グローコントローラーの故障
8.LED化
9.サブバッテリー
10.バッテリー
11.水温
12.こんなことがあった

A.車用配線の基礎
B.資料室
C.構変・審査事務規定
D.エンジンタイベル関係


1.疑似シャント式電流計

前々から電流計が欲しいと思っておりました。しかし、シャント式電流計の市販のものは値段が高くシャント電流が50A程度がMAXなので、1号(寒冷地仕様・ディーゼル)ではピーク電流がオーバーするため使えませんでした。
電流計とはいっても車用のものは指示精度はそれほど必要はありません。ある程度電流の大小とプラスマイナスが分かれば実用になります。実際に、市販の車用の電流計を分解すると、電流を流す導体のすぐ上方に接触しないように針の付いた可動鉄片が付いているだけの(可動鉄片式)非常に簡単な構造で作ってあり、指示精度とは別次元の物であることがわかります。また、可動鉄片式の場合はバッテリー電流を流すケーブルをメーターのところまで引いてこなくてはなりません。せっかく元からある太い配線を切ったり延長したりと、電圧降下が大きくなる方向へ向くので電気的にはあまり好ましくありません。

目安としてみるだけならば、疑似シャント式でもそれなりのものが作れるので、作ってみました。
原理は簡単で、バッテリーから車体に行っている導線の一部をシャント代わりに使うというものです。ご存知のとおり、電線に電流が流れるとオームの法則により電圧降下が発生します。その電圧降下を利用してメーターを振らせようというものです。ただ、電圧降下が起きると言っても、1Vとか2Vとかにはならないので、微少電圧で動くメーターを利用しました。
一昔前のオーディオチューナーなどに使われているアナログのチューニングメーターでセンターメーターのものを使用します。これは本当に微少電圧で動作する可動コイル式なのでうってつけです。それを加工してSKCのメーターに組み込んだのが写真1です。メーターパネルはオリジナルのままを流用しましたが目盛り数値は気分だけのものです。メータ本体はメーターパネル部分をカットのうえ針位置修正し針を白に塗りました。メーター自体の支持は取り付け金具を現物あわせで作りました。(けっこう面倒くさかったです。)

ディーゼルの1号では、バッテリー−端子から車体へつないでいるアースケーブルは1本だったので、バッテリーの−端子とアースケーブルを車体に固定しているボルトに共締めすればOKでした。しかし、ガソリンの2号では、バッテリー−端子からいきなりアースケーブルが2本に分かれているため、片方だけを測るとバッテリーへの全体電流がわかりません。また、アーシングなどを追加していることも問題になります。

これを解決するため、ダブルバッテリー仕様車の+に使われているバッテリーターミナル金具を利用しました。 7cmほどの長さがありしかも終端には端子が接続できるスタッド付きで取り替えが簡単です。今回はこの部分を疑似シャントとすることにしました。(写真1)
しかし、取り替えてみるとターミナルが合わないのです。そう、バッテリーの+と−ではターミナル径が違うのです。でも、取付ナットを締めれば何とかなるかなと思ってましたが締めきれず、あえなく作業中止となってしまいました。
(写真2  上:ダブルバッテリー車の+ターミナル 下:標準の−ターミナル)

写真1   写真2

ということで次に使用したのが今はやりのアーシングの増設端子です。バッテリーの−ターミナル
に直接追加するタイプの物を利用して、それ自体をシャントにしてみましたが、これも導体抵抗が小さくシャントとして機能させることはできませんでした。(予想はしていましたが、あたりまえですね・・・苦笑)

ならばということで、車体アースにつないでみました。ただし、この位置だと、オルタネーターの帰線電流をすべて測れないので、今後もう少し回路検討が必要です。(写真3)
配線を追加した状態です。見にくいですが、中央付近の灰色の1Pツイスト線の芯線のうち、赤(電流計の+)をバッテリーの−へ白(電流計の−)を車体に接続しています。(写真4)

写真3    写真4

以下に、電流計の指示状態を示します。
OFF位置      (写真5)
ACC位置      (写真6) −の一定値を指示する
ON位置       (写真7) −の一定値を指示する
START位置     (写真8) 激しく−に振れる
充電中        (写真9) +に振れる

写真5   写真6

写真7    写真8

写真9

とりあえず機能していますが、やはりすべての電流を測っていないので、ライトオン時にはずっと−の方を指示してしまいますね。より正しく表示させるために、−側の配線をどのように整理するかは今後の課題です。

2003.10.5


バッテリーの−ターミナル側配線を整理しました。
−ターミナルから車体のアースポイントまでの線を14sqで引き直し、オルタネーターからの線はオリジナルのまま使用しました。オルタネーターからの線は途中でカットして端子処理し、アースポイントで共締め接続しました。
また、アーシングの線もバッテリー−端子に来ていましたが、これも配線整理と共に車体アースポイントに移動させて接続変更しました。
これらの改修により、バッテリー−端子のラインが1本になったので、バッテリーの全電流が監視できるようになりました。
ちなみに14sqでひく前は22sqとしていましたが、Aメーターの針の振れが小さかったので、14sqにて引き直しました。
このあたり、アーシングやバッテリーへの線抵抗を下げる動きとは逆行していますが、このAメーター自体は微少電圧で反応するので、実際の電圧ドロップは僅かです。

2003.12.14



分解整備しました。
一部内部の構造を変更して、指針の振れ幅が少し大きくなりました。また、針の先端に赤いマーカーフィルムを付けたので視認性が良くなりました。


2005.11.06


2.オルタネーター発電量・オルタネーターリレーと発電方式解説

発電量の考察
オルタネーターの容量は公称出力で呼ばれています。これは、オルタネーターがエンジンの熱を受けやすく、熱が加わると本来の発電量よりも少なくなることによるものです。冷えている時は公称出力値よりも約2割ほど発電容量は大きいのです。

下にスターワゴンの75Aのオルタネーター(4D56用)の発電特性図を示します。
これによると、オルタネーター4000rpm(エンジンは2500rpm)で温間出力は73Aでほぼ定格値です。オルタネーター2000rpm(エンジンは1250rpm)で54A(定格の72%)、以下同様に1500rpm(エンジンは937rpm)で40A(定格の53%)、1000rpm(エンジンは625rpm)でほぼ0Aになります。エンジンがアイドル回転数の750rpmでは、オルタは1200rpmで20A(定格の27%)となります。

       4D56用

こうしてみると、規定アイドリング回転数では30%弱しか発電していません。そのうえDポジションにしたまま停車するATの場合は、600rpmあたりまでアイドリングが低下するとほぼ発電が0となります。オルタネーターの発電がないと、バッテリから放電をつづけるので、ライトをつけるなど電力消費の大きい夜間のアイドリングは、バッテリーにとってかなりの負担であると言わざるを得ません。

こうしたことをふまえつつ、夜間のアイドリング状態が続く場合には、ヘッドライトやフォグランプなど消費電力の大きい装備をこまめにOFFするなど十分に気を付けて、バッテリー上がりを防止して欲しいと思います。

2003.10.8


オルタネーターリレーと発電方式
SW用のレギュレーター内蔵オルタネータの結線図を示します。
     
実際には、チャージランプと並列にオルタネーターリレーが付けられています。
リレーと名前が付いていますが、実際は抵抗とダイオードが直列につながったものがリレーパッケージに入っているものです。
なぜいるのかですが、これはオルタネーターが同期発電機であることに起因しています。同期発電機は回転軸に付いたコイル(回転軸コイル)に直流電流を流して回転させることによって3組の固定コイルから3相交流を発生させるものです。(発電所の発電機と基本は同じものです)
エンジン始動時にはオルタネーター内には電源となるものがないので、キースイッチのON位置から通電されるIG1系統から「充電警告灯を通って」L端子−回転軸コイルに電源を供給します(したがって充電警告灯が点灯する)。その状態からエンジンが回って回転軸コイルが回転すると3相交流を発電・整流しバッテリーを充電することになります。一度発電を始めればバッテリーに送る電流の一部を分岐しレギュレーターでコントロールすることにより発電量を調整させるべく回転軸コイルに供給するので(十分に電圧が上がりキースイッチのIG1系統とほぼ同電圧になれば警告灯に電流が流れなくなるので充電警告灯が消灯する)、回転が止まらない限り発電し続けることになります。要するに呼び水が必要なのです。

元に戻り、上で「充電警告灯を通って」と書きました。警告灯だけでも実用上は問題ないのですが、あくまでも電球なので球切れがあります。球切れだけで発電できなくなるのではあまりにもお粗末なので、その補償用としてオルタネーターリレーを並列に入れてあるのです。警告灯電球3.5Wで12.8Vの場合内部抵抗は46.8オームとなりオルタネーターリレーとほぼ等価となります。このときL端子へ流れる初期電流は12.8Vでは合計で530mAとなります。
オルタネーターが元気なうちは問題になりませんが、発電能力が落ちてきてバッテリー側の電圧が高くなるとバッテリーから充電警告灯経由で電源が回転軸コイルに供給されるようになるので充電警告灯が点灯します。このとき、警告灯・オルタネーターリレーの両方が生きているとより多くの電流を回転軸コイルに流せるので、片方しかない場合に比べて多少なりとも発電能力を維持できる方向になると思われます。

メーター内ランプのLED化をされていると思いますが、充電警告灯をLEDにしてしまうとほとんど電流が流れないので、常にオルタネーターリレー側を使うことになり抵抗が焼けやすくなります。この時点でオルタネーターリレーは補償用ではなく常用になってしまうので、バックアップとしての意味がなくなります。
上記に書いたとおり充電警告灯は電球のままにした方がよいと思います。私はメーター内の表示灯類をLED化していますが、充電警告灯と燃料給油灯(レベルゲージユニットは可変抵抗のようなものなので)だけは電球のままにしてあります。

上記で使用している用語の一部には正式名称で呼んでいない部分がありますが、できる限りわかりやすく書いたつもりなのであしからず。

2007.06.12


3.バッテリー電圧

バッテリーの電圧は、車を稼働させていると非常に揺れています。
ライトやオーディオ、ワイパー等により、バッテリー電圧は11V台から14Vあたりまで、変化しています。
特に、ウインカーやワイパーの動作では瞬間的な電力負荷が大きく、電圧がかなり揺れるのです。私のSWの場合では、12〜14Vの間で変動しています。

        
エンジンをかけずにバッテリ   正常に充電されたあとの状態   エンジン始動後通常運転時
ーを使っていると電圧が落ち


電圧が下がるとスターターリレーがONしなくなるので、12Vを切らないように維持管理することが肝要です。

2003.10.25


4.2H−4H切替とハブロック

本格4WDシステムを持つがゆえに駆動系の切替操作がついてまわるSWですが、ネット上やOFFなどで話していると、これが意外と理解している人が少ないのにはびっくりさせられます。
ということで、ここでは駆動系切替とハブロックの解説をしてみたいと思います。

A.基本的な操作方法

1.オートフリーハブロック操作(オートフリーホイールハブ装着車のみ)
a)必ず一旦停止する
b)トランスファーレバーを4H(または4L)にシフトする
c)通常どおり走行をはじめるとタイヤが1回転する間にハブがロックし、駆動力が前軸にもかかるようになる

2.オートフリーハブリリース操作(オートフリーホイールハブ装着車のみ)
a)必ず一旦停止する
b)トランスファーレバーを2Hにシフトする
c)走ってきた方向と逆方向へゆっくり動くとタイヤが1回転する間にハブがフリーとなりドライブシャフトが切り離され る

3.2H−4H切替操作
a)2H→4H
  フロントフリーハブロックの状態で、トランスファーレバーを4Hにシフトする(走行中でも切替可能)
b)4H→2H
  トランスファーレバーを4Hにシフトする(走行中でも切替可能)
c)4H→4L
  必ず一旦停止し、トランスファーレバーを4Lにシフトする
d)4L→4H
  必ず一旦停止し、トランスファーレバーを4Hにシフトする

B.解説

1.基本的にオートフリーホイールハブのロック−フリー動作と2H−4H切替は別物である
・ハブをロックするために4Hに入れて発進するが、ロック後すぐに2Hに戻してもハブはロックされたままとなり、勝手にフリーにはならない。
・このため、ハブロック後は走行中に自由に2H−4H切替を行うことができる。
 (ちなみにフィクスド・ハブをもつGLX以下の車は、つねにハブロックされた状態にあると考えると良い)

2.トランスファーにセンターデフがないパートタイム4WD
・SWの4駆システムは直結式のパートタイム4WDであるため、前軸と後軸の回転差が大きくなるような走行ラインを走った時は、その回転差を吸収するところ(フルタイム4駆でいうセンターデフ)がないので、タイトコーナーブレーキング現象が出る。
・路面が低ミュー路(スリップしやすい路面)ならばタイヤがスリップすることにより、回転数差を逃げるのであまり問題にならないが、乾燥した舗装路などのようにスリップしにくい路面では前後の差が大きく出てしまう。
・この現象がきつく出てから4Hから2Hに戻しても、ハンドルをいっぱいに切っている状態ではほとんど抜けないため、走行しながらハンドルの切れ角を予測しつつ逐次2H−4H切替を行う必要がある。

3.良くある質問
Q1 融雪道路(路面はぬれているだけで、雪は路肩にしかない状態)では毎回2駆に戻すほうがいいのですか?

A1 完全に融雪されていてウェット状態ならば2Hに、多少雪が残っていたり凍っている路面なら4Hのままでよい。
現実的には舗装の乾燥路でも、ある程度までの大きいカーブなら、タイトコーナーブレーキング現象はあまり強くは感じない。ただし駆動系からくる車体の撚れを程度に応じて感じることになる。

Q2 毎回停止しセレクタで2Hにしバックするって、後ろに車がいると広いところを探し結構面倒・・・

A2 2駆にする場合の操作を、ハブのロック−フリー切替と混同して勘違いしている。通常、ハブロックしてあるときの走行時の2H−4H切替は、トランスファーレバーの2H−4H間を操作するだけでよい。雪道では4H、ただのウェット路面になったら2Hというように切り替えればよいのである。止まる必要もバックする必要もない。
ただし、切替時はできるだけ直線走行時にアクセルを加速もエンジンブレーキもかからないニュートラル状態にする様に心がけること。
そうして、4駆にする必要もない地域まで来たら、燃費向上のためハブロックを解除するために、一旦停車し2Hでバックしてオートフリーハブをフリーに抜けばよい。
(このあたり、結構ネット上で著名なユーザーでも、完全に考え違いしている人がいる)

Q3 路面がぬれていれば、4駆でもデフに負担はかけないのでしょうか?

A3 
差動装置なので前後のデフにはもともと負担はかからない。負担がかかるのは、トランスファーのほうである。タイヤがスリップしやすい路面であれば前軸後軸へ動力を配分しているトランスファーの負担は軽いが、グリップの良い路面を走っているとかなりの負担がかかる。(タイトコーナーブレーキング現象が強く出る)
従って、4駆で走行中はタイトコーナーブレーキング現象を監視しつつ、強く感じる場合は2Hに戻すなどの操作を行う必要がある。

C.注意事項
4輪のタイヤの摩耗状況・たわみ量(直径に関係)がほぼ同じであることは、トランスファーへの負担を減らす上で、当然必要です。タイヤローテーションと空気圧調整はこまめに行うことが必要。


以上、思いつくままに書きましたが、良く理解した上で4WDライフを楽しんでもらいたいと思います。

2004.03.20


5.ディスビーキャップとローターの損耗

画像はそれぞれ左側が交換前、右側が新品。取り外したものは、約6万キロ・12年間使用しました。

      
         ローター電極                ディスビーキャップ電極

ローターの電極は表面にアークによる傷があるがそれほど損耗しているわけではない。
一方、ディスビーキャップ電極は残存厚みが目で見て解る程度に、明らかに減ってしまっている。

ディスビーキャップ電極は、長年点火アークを受けて変色し、もろくなるので、10年くらいで定期的に交換した方がいいようです。(部品としても安いので)

交換すると点火力と点火時期が多少改善するのか、低速トルクが多少上がったような気がします。また、ノッキング音の発生も減ったように感じます。

2004.04.03


6.MPIコントローラの故障

その1
友人のガソリンSW(1993年製P24W)で、数日前から調子が悪くなったり元に戻ったりを繰り返していたが、とうとうエンジンがかからないとのレスキュー要請があり、調査に行ってきました。

まず、MPIのダイアグノーシスコードを見る。今回は急遽手持ちの材料で確認用LEDを製作し、ダイアグノーシスコネクタに接続して、コードを見たところ連続点灯であった。これはMPI故障を意味している。・・・というわけで、MPIコントローラを取り外してみることにした。
外したMPIコントローラユニット
(MB175509)

面実装部品も載ってはいるが、あまり大したことがない裏表2層基板であった

買うと7万円位するらしい・・・高っ!
基板表

黄色の線で囲んだ部分のパターンに異変が見られる
画像ではきれいだが、当初は黒っぽくなっていたのをふき取ったらしい
また、レジストが剥がれていることから熱が加わったと思われる
基板裏

画像では見にくいが、上の画像のコンデンサの裏側にあたる
パターンのランドのまわりにひび割れが発生している
以上の状況と、ここ数日間は朝一またはエンジンが冷えるくらい放置するとエンジンがかかるが、走ってしばらくすると調子が悪くなるということから、電解コンデンサの劣化で通電により電解液が漏れて基板のパターン上でショートしてMPIコントローラが動かなくなったと判断
コンデンサを取り外しもともとの基板パターンの導通チェックをしたところ、パターンが焼けて2〜3Ω程度の抵抗が現れている部分があったため、コンデンサ交換と共にジャンパー線にてパイパスを追加することにした。
外したコンデンサ

見にくいが端子の根元に緑青が発生している ずいぶん前から電解液が漏れていたようだ


交換して取り付けるコンデンサもこのコンデンサと同程度の仕様が要求される(16V 100μF 105℃)
追加したジャンパー線

コンデンサーを交換後、表側のパターンの一部に抵抗が発生していたので、裏面にジャンパー線を追加してバイパスした
実車試験

実際に接続して動作試験を行い、
異常なしを確認して終了
ユニット上には大小4つの電解コンデンサーが載っているが、温度・振動とも厳しく経年劣化が進みやすいと思われるので、電解コンデンサーは10年を過ぎたら早めに交換した方が良い

                  <以下は参考資料>
角目4灯およびプロジェクター初期車(4G64搭載車)用のMPIコントローラユニット
(MD161186)

ちなみにこのコントローラーを1991.8以降製造車に取り付けると、ISCサーボが働かない状態となる(ダイアグノーシスは15を表示)
これはスロットルボディーまわりの構造が異なるためである
MPIコントローラ比較

左:1991.8以降製造車用  右:1991.7以前製造車用

MPIコントローラ比較

左:1991.8以降製造車用  右:1991.7以前製造車用


載っている部品は似たようなものだが、パターンおよびROMは異なっている

2005.06.12, 2009.07.05一部修正


その2
これまた別の友人のSW(1992年製P24W 走57000km)。GW中のある夜に出かけようとエンジンをかけたら、しばらくして助手席側からカチカチとリレーの動く音が発生。それとともにエンジンストップし、全くエンジンがかからないとのレスキュー要請があり調査に行った。
まず、MPIのダイアグノーシスコードを見る。確認用LEDをダイアグノーシスコネクタに接続して、コードを見たところ、コード42を出していた。これはフューエルポンプ不良を検知している。

・・・というわけで、オーソドックスにフューエルポンプ直前のコネクタ・フューエルポンプチェック端子・MPIリレーと回路をさかのぼってチェックした。
その結果、MPIリレーが動いていないためにフューエルポンプが動かないことを確認した。そこで安易に、MPIリレーの故障かな〜ということで、リレーを交換するように指示してその日はMPIコントローラーのコンデンサ交換をして作業終了した。このとき、コンデンサの液漏れがひどく、そばのサブ基板の端子にまで広がっている状態であったが・・・・

さて、連休が明けてしばらくすると、また、レスキュー要請が。リレーを交換したけど動かないとのこと。
行く前にいろいろ聞き取り、前回行って調査したときのエンジンの動作状況とも合わせて検討し、MPIコントローラがMPIリレーを駆動していないと予測。他の原因は考えにくいことから、ほぼ断定した。ついでに補助リレー回路もあらかじめ製作して調査に臨んだ。
これが作っていった補助リレー回路

ST電源でリレーを動作させ、IG1電源で自己保持させる論理を組んでおり、別の接点でMPIがドライブするはずのMPIリレーを動作させる回路とした
フューエルポンプを直に制御しないので、容量の小さいリレーで十分

リレー1個、ダイオード3本と電線のみというシンプルきわまりない
構成

実際に調査すると、やはりセルが回ってエンジンが一度かかったあとで、エンジン停止が起きることから予測どおりの結果であった。
ちなみにMPIリレーを強制的に励磁させるとエンジンは問題なく回り続けることも確認したので、補助リレーを取り付けることにした。

補助リレーからの線は、MPIリレーに来ている線へ接続した

配線が手前まで出てこないので、エレクトロタップの取付に非常に難儀した

結局、この例も根源はMPIコントローラー内での電解コンデンサーの液漏れであった。
ちなみに、電解コンデンサーとは10年程度の寿命のものです。ですので、それ以上長く使おうと思うならば、交換は必須です。また、このHPの内容をネタにディーラーなどにクレームをつけたりするのは無理がありますので、おやめください。

2006.05.17


7.グローコントローラーの故障

その1
ある友人のSW(1991年製)で急にエンジンがかからない。グローが効いていないとのこと。解体車からグローコントローラーを取り外して交換済みであったので、故障したグローコントローラーを譲り受けて、調査することにした。


故障したQ-P25/35W用グローコントローラーユニット
(MD172612)

カバーを外すとこのように片面基板である
パターン面を見ると黒ずんだところがある
ちょうどこの2個のコンデンサーの裏あたりが黒くなっている
 (C28,C29)
黒ずみを確認すると、ショートしたようなあとがある
清掃するとパターンは焼けて、レジストも剥がれていた

これはまさに、前項のMPIコントローラーと同現象である
コンデンサを交換し、焼けて抵抗が出ているパターンについては、ジャンパー線で導通を確保する
コンデンサー交換後
外したコンデンサーは100μFであるが、測定したところ容量は正しいが、−端子から液体が漏れていた(黄色で囲んだ光った部分)
この液漏れは中の電解液が出てきたもの
左のコンデンサーはこのときは何ともなかったが、しばらく放置していたら、やはり漏れだしていた
やはり電解コンデンサーは10年で交換すべきだ

これを見て、私がMPIコントローラの電解コンデンサーを、即交換したのは言うまでもない・・・
壊れると高いから・・・
MPIコントローラと同じことを繰り返すが、ユニット上には大小8つの電解コンデンサーが載っているが、温度・振動とも厳しく経年劣化が進みやすいと思われるので、電解コンデンサーは10年を過ぎたら早めに交換した方が良い基板が焼けてからでは後々心配。

2006.02.05


その2
また別の友人のSW(1991年製)で急にエンジンがかからない。やはりグローが効いていないとのこと。解体車からグローコントローラーを取り外して交換するときに一緒に調査することにした。


これが故障したSWのグローリレーとグローコントローラー
解体車の部品と交換前に基板をチェック
部品面は問題なさそう
しかしパターン面を見ると、一部のパターンが焼けている
表には何があるかというと、グローコントロールリレーが付いている
見事にグローコントロールリレーの接点側パターンが焼けていた パターンの細いところが焼けているのは、過電流が流れたときに、パターンの細いところが流れにくく抵抗になるため。
グローコントロールリレーの接点側が焼けているということは、この先にあるグローリレーで何かあるはずなので、外したグローリレー2個のコイル側を調べたところ、1つのグローリレーでコイル側がショートしていてコイル抵抗値が0Ωになっていた。
原因がわかったので、解体車からグローリレーを外してコイル抵抗値を確認して交換した。
グローリレーを確認せずに基板だけ交換していたら、せっかくの正常なコントローラーの基板がまた焼けてしまうことになる。くれぐれも交換時は、原因をはっきり掴んでからに。

2006.02.08


8.LED化

ずっと前にどこかのショップで安かったので買っておいたルーム球交換用のLED。実際に取り付けようとすると大きさが違い、ずっとお蔵入りしていました。
久しぶりに出てきたので、何とか付かないか検討したところ、意外にも簡単に取付ができました。

上は以前に買っておいた白色LEDルーム球

下はルームランプ・ドアコーテシー・ステップなどに入っている12V5Wバルブ



見て解るようにLEDルーム球は12V8Wのバルブ寸法を基準にしているため、そのままでの交換はできない
ところが、ランプソケット側は縦に溝が切ってあるため、その溝を利用して差し込むようにする

左の画像のように、LEDルーム球の両端の口金をラジオペンチでつまんで細くする
あまりつぶしすぎないこととLEDとの角度に注意
また両端のハンダは口金をつぶしたときに割れる可能性があるので、コテで整形した方がよい


口金をつぶしたときに中の配線がひっぱられてショートするようなので注意が必要です
今回は作業などでいつも点きっぱなしになるフロントドアのドアコーテシーに使用
多少暗いようだが、夜間に見えればよいので、この程度の明るさでも十分

これで長時間ドアを開けていてもメインバッテリーの負担は軽くなるでしょう

2005.09.15


上記市販のLEDランプを無理矢理加工で使用していたら、程なくして次々に点灯しなくなっていった。両端の口金へのリード線と抵抗などが空中配線であったので、接触してLEDがダメになったようである。
これではいけないということで、LEDランプを自作することにした。あわせて、イルミネーションのLED化も行った。

市販のガラスエポキシ基板を適当な大きさにカットして、5mmの白色LEDを3直列したものに直列に15mACRD1本の構成を2組載せました
左右両端の三角形の針金は
市販のクリップを加工したもので、メッキしてあって適度に弾性があって加工用には最高
点灯状態
LEDを載せるソケット部には全て+−の極性をマジックで書いておく
マウント付きバルブを白色LED化したもの
5mmの白熱球の代わりに使用
後ろに突き出ているものは、CRD
(15mA)
メーター警告灯用とリアファン動作灯用(中央の曲がっているもの)のLED
リアファン動作灯用には照明回路中にリレーがあるため逆流阻止ダイオードを追加
メーター警告灯用には直接的には不要であるが、もしもの場合も考えてダイオードを追加している
メーター用のLED組み立て
差込球用の端子をソケットから外し、LEDとCRDをそれぞれハンダ付け
ソケットに戻したあと、ダイオードをハンダ付けして仕上げる
計器パネルの警告灯のほとんどをLED化した
この中で電球のままなのは、チャージ(バッテリーマーク)と給油警告灯(消えている部分)

また、メーター内照明は光の拡散性が必要なので他の面光源などにするか検討中
スイッチ類もLED化

2006.09.18

メーターパネル照明もLED化しました。

メーターパネルに対しては、広範囲に光が拡散しないと十分に照明ができないので、照射角110°のチップLEDを使用した
また、最大定格ではIf=50mAだが、光量は十分あるので15mAで使用した(寿命も延びる)
いつものようにバルブソケットの端子を外して、CRD(15mA)と逆阻止ダイオードをハンダ付け
完成した1LED仕様のLEDソケット
試しに点灯試験をしたが、メーター針への光量が足りないので、下部の2個のみ2LED仕様に変更した
ちなみにメーター針への照明は導光板による間接照明となっている
スピードメーター:LED  タコメーター:電球
スピードメーター:電球  タコメーター:LED
すべてLED
多少照明にムラがあるが、実用上は問題ないレベル

2008.02.25

LEDその後の改良
自車ではCRDで全く問題ないのだが、他車に供給したLED改造品は、短時間にパンクしていく事象が多かったため、回路変更した
電流制限はオーソドックスに抵抗とし、逆スパイク電圧対策としてスイッチングダイオードを追加
本来はLEDと逆並列接続した方がよいが、パンク時の交換を考えこのようにした
なお、スイッチによってはスペースがなくダイオードが付けられないものもあるので注意

2013.09.22


9.サブバッテリー

私のSWにはサブバッテリーを積んでいます。そのおかげで駐車中や車中泊時に、室内灯である蛍光灯を使ったりテレビを見たりと、メインバッテリーの使いすぎを考えずに使えるので非常に重宝しています。

SWに付けたサブバッテリーシステムの回路図はこちら (別ページで開きます)

1)バッテリーチャージャー
 このサブバッテリーチャージャーは、アイソレーターも兼ねているので便利です。
  ・最大充電電流30A
  ・内部でメインバッテリー(−)とサブバッテリー(−)はつながっている。
  ・サブバッテリー充電完了後はサブバッテリーには電流がほとんど流れない状態となる。
   すなわち、アイソレーターとしても機能する。
  ・現在はSBC-OO1Aとなっており、ACCを接続すれば連動するようになっている。
   (キーをOFFにしている時はサブバッテリーに接続しない)
  ・単独で充電を停止するスイッチが付いている
 最初は自作しようかとも考えましたが、同等の機能でケースに入れて・・・と考えていくと、このチャージャーの実際の購入価格を超えてしまうので、購入した次第です。

2)バッテリー
 サブバッテリーに使うバッテリーの選択に悩むと思いますが、設置場所の環境・寸法および次項の容量を勘案して決めます。 基本的には、オプティマなどのディープサイクルバッテリーが一番良いと思いますが、SWのサイドステップ部に実装するため、小型で安く、かつ、室内であるためシールバッテリーとし、ボッシュのメンテナンスフリー(MF)バッテリー46B19Rを載せました。

3)使用可能時間計算
 いくら使えるのか・・・これは非常に難しい質問です。個人によって使用環境・使用する機器・バッテリーの状態・充電システムの状況などが大きく異なるからです。 しかし、目安と言うことならばある程度の時間計算は可能です。
 下記を参考にしてください。

概略計算式を下記に示す。各記号は下記のとおりとする。
  サブバッテリー容量(5時間・10時間放電率) :AH
  接続して使用する電気機器の消費電力:W
         同上        の効率:n1 (=0.8とする)
  インバータ変換効率:n2 (=0.8とする)
  バッテリー電圧:Vb (=12.0とする)
  バッテリー持続時間:Tb

  Tb= AH/(W÷n1÷n2÷Vb)= AH/0.13W = 7.68×AH/W [Hour]

ただし、バッテリーから直接、電球や抵抗などの抵抗分のみの機器を使用するときは変換損失が無視できる(n1=n2=1)ので、下記の式となる。

  Tbr= AH/(Wr÷Vb)= 12×AH/Wr [Hour]

なお、インバーターはある程度のバッテリー電圧低下により変換動作停止すること、変換波形が正弦波でないものの場合は使用機器の効率が悪くなること、バッテリーの容量は10Vまで低下するとほとんどなくなることから、使用できる時間はこの算出値よりも短くなる。しかし、電気式毛布のような負荷の場合は、連続で55Wを消費しているわけではないので、意外にも計算式と同じくらいの時間の使用が可能なようである。(経験則)

ちなみに現在のバッテリーの型番による容量は実容量ではなく短時間放電容量なので注意が必要。(例:80D23Rの80は80AHという意味ではなく、約50AH程度である)
バッテリー容量(5H放電率)(Ah)の一般目安
バッテリーサイズ 通常品 上級品
40B19 28 32
50B24 36 36
55D23 45
75D23 50
80D23 52
85D26 55
90D26 55
105D31 64
115D31 72
          (注:各メーカー・バッテリー種類等で容量はかなり増減する可能性がある)

2005.11.24


10.バッテリー

現在、自動車用のバッテリーは希硫酸電解液の入った6セルの充電可能なバッテリーです。物により補水形と密閉(シール)形とあり、一般的に細かく補水・たまに充電器による均等充電等のメンテをしていればより長く保つのは補水形です。
しかし、SWでは設置スペースの関係から車から降ろさないと補水作業ができないので、なかなか細かくメンテはできません。(特にディーゼルの寒冷地ダブルバッテリー仕様車)
ガソリンの場合、シングルなのでわりと扱いやすい場所になりますが、ヒュージブルリンクなどの配線付帯物が付くので、お世辞にもメンテナンス性がよいとは言えません。
私はそのためメンテナンスが面倒なので、一般にメンテナンスフリー(以下MF)と呼ばれるシールバッテリーを使用しています。シールの言葉通り補水穴がないので補水不要ですが、急激に放電させたり過充電すると内部の電解液が蒸発していくので寿命が縮みやすいです。とはいえ、ディーゼル寒冷地仕様車のダブルバッテリーで3年以上、現在のガソリン標準仕様車(暖地仕様)のシングルバッテリーでは5年目に入ってますがまだまだ使えています。

バッテリーは、新しいうちは充電・放電ともに短時間でできますが、時間が経って少しずつ劣化してくるとバッテリーの内部抵抗が大きくなってくるので、バッテリーの充放電容量が落ちてきます。普通、バッテリーの状態を見るのに電圧を測って比重を見て・・・いると思いますが、MFでは比重は測定できないので電圧しか確認できません。でも、バッテリーの端子間電圧を測っても実際のバッテリーの劣化度は解らないのです。なぜならば、バッテリーから電流を流さないことには内部抵抗による電圧降下を知ることができないからです。

例として図のような抵抗rΩと12Vの電池B(電圧12Vでいくらでも電流が流せる理想的な電源)が直列につながっている回路があったとします。このとき、端子A−B間の電圧を測定すると何ボルトを指示するでしょうか。

                 

答えは12Vです。電圧計は内部がMΩオーダーの高抵抗でほとんど電流が流れないため、電圧を測っただけでは内部抵抗の影響が見えないのです。

次に端子A−B間に別の抵抗RΩを接続した場合はどうでしょうか。

                 

この場合の端子A−B間の電圧は、12*R/(r+R)となります。

ここでrがゼロならば電圧は12Vとなりますが、なにがしかの値があればrは分母にあるので、発生電圧はどんどん下がることになります。つまり、負荷だけをつないだときの電圧はバッテリーの実態を表していることになります。
ならば、車の装備品に変更がないものとして、エンジンスタート前のACCまたはONポジションでの電圧状態をチェッ クしていればある程度の診断は可能です。私の場合、この時点で12Vを切ると危険と判断しています。

バッテリーの内部抵抗増加の要因にはいろいろなものがありますが、大きく以下に分けられます。
 ・電解液温度・・・化学的にイオンの動きが低下する
 ・極板のサルフェーション(硫化鉛付着)・・・イオン・電子の動きを阻害する
 ・電解液比重・・・イオンが減少する
冬の寒い朝にバッテリーがだめになるのは、まさに電解液温度が下がって放電特性が低下したところにサルフェーションなどの劣化が追い打ちをかけることによって発生しています。古くなってあがってしまったバッテリーをエンジンをかけて充電すると復活したように「錯覚」しますが、充電すると電解液温度が上がるので一時的に容量が復活しただけなので、また温度が下がると元に戻ってしまいます。昔は冬になるとバッテリーを毛布でくるんだりしていたように思いますが、最近はそれでも性能が良くなったのかあまり聞かなくなっように思います。

ここに出てこないもので、放電の深さがあります。これはバッテリーの容量(Ah値:バッテリーに書かれている数字とは別の実容量値)に対して、どのくらい放電と充電を繰り返しているかというもので、結果的には、サルフェーションとか電解液比重につながってきます。日々の放電の深さが深いほど、バッテリーにとっては劣化しやすい環境だといえます。このため、始動時にグローや高出力のスターターで大電流を必要とするディーゼルの方が、たとえダブルバッテリーであっても寿命が短い傾向にあります。

バッテリー電流計を装備している車ではそれを監視するのが簡単かつ有効です。バッテリーが劣化してくると充電完了(電流0を指示)するまでの時間が延びてきて、最終的には常に充電状態となります。この状態ではいくら充電してもバッテリーは近いうちに放電できなくなるので、バッテリーの交換が必要となります。


最後に、バッテリーを大きくするとオルタネーターがもたないという俗説?が掲示板などでまことしやかに書き込まれていますが、私はそうは思いません。オルタネーターは以前のままとして大きい容量のバッテリーを少々使いすぎたとすると、充電完了までの時間がある程度延びるのは当然ですが、それでオルタネーターの寿命が急に縮むとは思えません。なぜなら、オルタネーターはバッテリーの充電が完了してもエンジンやアクセサリー機器への発電は常に継続しているためです。このため、電気的には発生電流の大小程度の差、機械的にもエンジンがまわっていると常にまわっているから同じです。スリップリングのブラシも発電電流を取り出すためではなくローターコイルへ電流を送るもので、その電流も何10Aとかにはなりません。
総じてバッテリーを大きくしたからといってオルタネーターの寿命が極端に縮むことはありません。それよりもいつもの運転状況−長時間エンジンかけっぱなし・渋滞に遭う時間が多い・いつもエンジンをいっぱい回して走るなどの方が全体寿命に影響すると思います。


2009.01.21


11.水温

SWの動力性能アップの一索としてラジエターファンの電動化をずいぶん前から考えてきました。特にSWガソリン車の場合は、ラジエターファンのカップリングが水温が下がっても完全に切れないため、発進時などこのファンを回すのに、相当大きな動力を食われています。
ところで、電動ファン化して制御をさせるためには、現状の冷却水の温度変化を知らなくてはなりません。電動化の準備として、水温センサーとファンコントローラー等回路関係を装着して水温の変化をデジタル表示で見ることができるようになったので、現状のカップリングファン方式時の水温変化を調べてみました。

  車両測定条件
   ・H4(1992)年P24W MT車
   ・エアコンOFF レーシング無し 水温が上がる前の発進なし
   ・サーモスタットは暖地仕様の82℃を使用
   ・ラジエターはガソリンMT用の純正品 新品交換後約1.5年
   ・LLC濃度は-25℃対応(約40%)
   ・水温センサー位置はサーモスタットのエンジン側
     (水温ゲージセンサー・MPIの水温センサーと同じ位置)

   ・計測日 2007.05.13 外気温16℃ 晴


冷間始動水温の指針位置


左はコールドスタート時で、サーモスタットが閉じている状態での最高水温(瞬間的には97℃を示した)での水温計の指針位置

右はサーモスタットが開いてラジエターへの通水が始まり、水温が安定した時の指針位置(82℃)

10℃以上も違うのに針の指示はこの程度の差しかない

冷間始動時の水温変化(カップリングファン)

@ガソリン車のカップリング式冷却ファンは完全停止(回転カット)しないので、冷却不要時でも冷却水を冷やし続けているため、水温が上がるまで時間がかかる
Aサーモスタットはバイメタルを使用した機械構造部品なので、初期開弁するにはサーモスタット開弁温度よりも水温が上昇することになる(停車暖気時97℃程度)
Bサーモスタットが開弁すると、外気温と同じくらいに冷やされた冷却液がエンジン内に入ってくるので、一旦水温が74℃まで下がる
Cその後は、サーモスタットの開弁温度付近にて安定する

2007.5.13

まさか、この位置では110℃越え・・・?

ラジエター不良時の指針値


これは以前、ラジエターコアにびっしりと付着物が付いて放熱力が低下していた時に、箱根旧街道の連続急勾配を登坂したときの指針(サーモスタットは新品に交換済)
この日は秋の冷え込んだ日で外気温は約7℃と普通であれば絶対に水温上昇しない気候だったが、水温は上がり続け途中での冷却停車を余儀なくされた
市街地やちょっとした丘を越える程度では水温は平常値であるが、連続して負荷がかかる峠越えや高速道路での追い越しなどではとじわじわと上昇してくる
2007.05.13


SWの電動ファン化後の設定調整が終わったので、冷却水温変化を再計測しました。

  車両測定条件
   ・H4(1992)年P24W MT車
   ・エアコンOFF レーシング無し 水温が上がる前の発進なし
   ・サーモスタットは暖地仕様の82℃を使用
   ・ラジエターはガソリンMT用の純正品 新品交換後約2.0年
   ・LLC濃度は-25℃対応(約40%)
   ・水温センサー位置はサーモスタットのエンジン側
     (水温ゲージセンサー・MPIの水温センサーと同じ位置)
   ・ファンは89℃でON、84℃でOFFとしている
   ・計測日 2007.10.21 外気温21℃ 晴


冷間始動時の水温変化(電動ファン)

@ウォームアップ時はファンは停止している
Aサーモスタットはバイメタルを使用した機械構造部品なので、初期開弁するにはサーモスタット開弁温度よりも水温が上昇することになる(停車暖気時97℃程度)
Bサーモスタットが開弁すると、外気温と同じくらいに冷やされた冷却液がエンジン内に入ってくるので、一旦水温が74℃まで下がる
Cその後、サーモスタットの開弁温度以上でファンON-OFF温度にてコントロールされる

2007.10.21
2007.10.21


12.こんなことがあった

以下は私がいままでに経験したり見聞きした故障などの特異な例を紹介するものである。


1)フォグランプを取り付けたらショート
中古のフォグ(バルブはH3)を入手し取り付けて点灯させたところ、片方は点灯するがもう一方が点かない。そのうちフォグランプ回路のヒューズがブローした。
フォグランプ本体を外してガードバーのカバー部に仮置き、ヒューズを交換して、再度フォグスイッチをONにすると問題なく点灯する。

<原因>
点灯用リレーハーネス等はフォグランプに付属していたもので、ヒューズを交換しフォグランプとの接続を切ってチェックしたところ、問題なく配線されていた。
フォグランプ本体はケースが金属製で配線が2本出ているタイプで、最初点灯しなかったフォグランプ側を分解すると、H3バルブの固定金具側が+側に、引出し線側がシャシアース側に接続されていた。
フォグランプのバルブマウント部分は金属製の反射鏡の中心に付いており、塗装などである程度の抵抗がありつつも、フォグ本体ケースと導通があるため、ランプの固定スプリングと反射鏡を通ってリークしてしまう。このため、通電するとしばらくしてショートし、ヒューズがブローした。(付図参照)

 

今回は配線がバルブ本体から出ているH3であったために、前所有者がバルブ交換時に配線を差し間違えていたと思われる。前所有者で問題が出なかったのは、フォグ本体を車体と電気的につながっていないところに付けていたか、リレーからの配線も逆に付けていたのではないかと推測される。
<対応>
中古で入手したランプ等については、必ず1度分解して内部接続をを確認し、バルブ固定金具側につながる配線が車体のアースにつながるように接続する。これはランプ取付前に仮配線して確認しても異常が見られない事象なので、注意を要す。


2)ヒュージブルリンクで接触不良
ある日突然ライトやオーディオ、エアコンが動作しない。ヒューズを確認してもプローしていない。バッテリー電圧・バッテリーターミナル等も問題ない。

<原因>
ヒュージブルリンクはバッテリーの+ターミナルに付いているボックス上と、バッテリーの横を通っている配線の途中にコネクタで宙づり接続されている。多くの場合、差し込みが甘く外れて導通がなくなることが多い。また、宙づりのヒュージブルリンクは接続が甘くなると接触点で発熱が起きて、コネクタが溶けて変形し抵抗となるため、完全に切れてはいなくても電圧がかなり落ちることがある。
<対応>
定期的にヒュージブルリンクの差し込みを確認する。特に宙づりのヒュージブルリンクはバッテリーの交換やメンテなどで、引っかかったり引っ張られることが多いため注意が必要である。端子が汚れている場合は、清掃しておくこと。


3)スターターモーター不動のためエンジン始動できず
突然スターターが回らずエンジン始動ができない。あるいは、時々このような現象が出る。

<原因>
スターターモーターへはモーター駆動用の+の線とイグニッションスイッチから起動電源線が配線されている。モーター駆動用は結構太い線であるが、起動電源線は割と細い線である。長期の使用に伴い、起動電源線の配線の内部導体が振動などで途中で折れて断線していた。購入後10年を越えた車は要注意。
<対応>
スターターモーターへの起動電源線を張り替える。エンジンまわりの配線は熱と振動の影響を大きく受けるので、チェックは配線をさわって動かすなどしても問題がないか見ておく必要がある。直接関係ないが、エンジンマウントを交換するのも、エンジンの振動を抑えるという意味では有効かも。


4)ホーンを交換したらショートした
オリジナルのホーンを他車から外したホーンに交換したところ、ヒューズがブローする。

<原因>
SWの場合、オリジナルではホーンスイッチの部分でアースに落ちるマイナスコントロールであるが、他社(車)のホーンではプラスコントロールのものがある。プラスコントロールのホーンの場合、配線が2本出ていても片方の線がホーンの金属部につながっていることがあり、逆に接続してホーンボタンを押してしまうとショートする。
<対応>
他社(車)のホーンを取り付ける場合は、必ずオリジナルのホーンの代わりにリレーを入れて、そのリレーの接点側はバッテリーからヒューズを通してホーンを鳴らすように配線する。ホーンの本体と電気的につながっている線をアース側とすること。つながっていなければ問題ないので、配線前に必ずチェックすること。これはホーン取付前に仮配線して確認しても異常が見られない事象なので、注意を要する。


5)ターンシグナルが動作しない
ターンシグナルが全く点灯しなくなった。

<原因>
ライトフラッシャーリレーの不良またはハザードスイッチのコネクタが外れている
<対応>
フラッシャーリレーが異常の場合は、点灯したままか1,2回の点灯で止まってしまうと思われる。点滅しなければ、フラッシャーリレーを交換する。また、ハザードスイッチ裏のコネクタがはずれていると全く点灯しないので、しっかり差し込まれているか確認する。


6)メーターパネルのドアランプが薄く点灯する
ドアは全て閉まっているのに、メーター内のドアランプがほとんど見えないくらい薄く点灯する。エンジンをかけるとドアを開けたときの半分くらいの明るさで点灯する。

<原因>
フロントおよびサイドのドアスイッチをチェックしたが異常なし。全てのドアを閉めたままリアゲートに連動するラゲッジ用室内灯をドア連動にすると薄く点灯していた。これにより、リアゲートラッチ部分にある室内灯用接点が、ゲートが閉まっているにもかかわらず微妙にONしているらしいことがわかった。リアゲートラッチの動きの渋さが原因である。
またリアゲートにも連動している室内蛍光灯も微妙に点灯していたようで、本来ならメインバッテリーがダメになるところ、室内蛍光灯はサブバッテリーから電源を取っていたため、サブバッテリーが放電しただけで助かった。
<対応>
本来ならリアゲートのラッチ部分を外して清掃&グリスアップといったメンテナンスをする必要がある。とりあえずはラッチ部分からラスペネを吹いて動きの渋さを解消した。


7)ブレーキランプがペダルを踏んでいなくても暗く点灯する
ブレーキランプをLED化したあとから、エンジンも停止しペダルも踏んでいないのに、時々、昼間ではわからないくらいの暗さで点灯する。

<原因>
ブレーキスイッチは作動軸を押されたことによりOFFするスイッチである。ブレーキスイッチの作動軸が樹脂製のため長い使用ですり減り、ペダルが通常位置にあっても接点が微妙にONしていた。普通の電球ならばほとんどわからないレベルなのだが、LEDにしたことにより顕在化した。逆に言うと、電球では表向き見えないが電流は流れている状態となり、いつの間にかバッテリーの電圧が下がっているという状態にもなりかねない。
<対応>
通常はブレーキスイッチの取付位置を調整すれば大丈夫である。しかし、外してみるとスイッチの接合部が多少ぐらつくので、使用頻度を考えて新品に交換し位置調整した。


2008.03.09