Martinu:2つのヴァイオリンとオーケストラのためのデュオ・コンチェルタント(1937)

P.リバール、K.コンツェルマン(vn) J.ホーレンシュタイン/チューリヒ・トーンハレo.
60.5.10L Mono
TELOS
TLS 023
P.リバールは、1913年ウィーンに生まれたヴァイオリニスト(両親はチェコ人)。後にスイス国籍をとり主にスイスで活躍しました。私は、シェリングがヴィンタートゥール音楽院o.を指揮したBachの2つのヴァイオリンのための協奏曲しか持っていませんが、一部に熱狂的なファンがいるようです。
 このCDは、上記の曲を含めリバールの演奏したMartinuの3曲が納められています(上記の他に弦楽四重奏曲第6番、コンチェルト・ダ・カメラ)。デュオ・コンチェルタントは、翌年作曲のコンチェルト・グロッソや後の2つのヴァイオリンのための協奏曲(1950)のようなどちらかというとバロック調の形式への方向を示しています。これらの曲は初めて聴きましたが、デュオ・コンチェルタントは、ライヴと言うハンデを考慮しても音が貧しくて何とも言えません。ホーレンシュタインの演奏についても同様。

弦楽四重奏曲は演奏にも多分に影響されていますが、シリアスな曲調。Bartokよりも多少リリカルな雰囲気というところでしょうか。ただし、演奏は素晴らしい。録音も上記の曲より3年前のものですがしっかりしています。コンチェルト・ダ・カメラは、「ヴァイオリン、ピアノ、パーカッションと弦楽オーケストラのための」曲ですが、ほとんど協奏曲に聞こえます。曲想はボヘミア的?な旋律を持った弦チェレといった趣。

この録音は、Barker氏のDiscographyに載っていません。CDは(P)(C)ともに1998年となっていますから、Barker氏のリスト作成時(1996.11.24)以前には一度も世に出ていなかった録音なのでしょう。
+四重奏曲第6番/コンチェルト・ダ・カメラ