Mahler:大地の歌 J.ホーレンシュタイン/BBCノーザンso. A.ホジソン(A) J.ミッチソン(T) 72.4.28L Manchester (BBC)(Broadcast in the UK, July 4, 1972) Stereo ![]() |
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BBC Legends BBCL 4042-2 Descant DESCANT 01
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![]() ![]() 第1楽章から非常にゆっくりとした踏みしめるような、それでいて重くならない、ヒステリックにならない響きで始まります。それは、全ての楽章で一貫しています。ライナーにはPeter Füllöpという人が調べた51種の演奏の中で、この演奏は2番目に遅いとあります。(因みに一番速いのはO.クレンペラー/VSO.のVox録音(1951)、一番遅いのはC.デイヴィス/LSO.のPhilips録音(1981))確かにテンポは遅い。2楽章半ばあたりまで2人の声楽陣は少々辛そうなのは、実演であることを考えると仕方ありませんが、その後は却って表情の豊かな歌いぶりに変化していきます。私は、アルトの A.ホジソンという人もテノールの J.ミッチソンという人も良く知らないけれど、少なくともこの曲には最もふさわしい声質でしょう。過剰にならない表現も特に4,5楽章では素晴らしい。 ホーレンシュタインの指揮は、テンポの遅さもあって、各声部の精緻な構成が非常に良く聞こえるものです。基本的にはイン・テンポで余計な感情的表現を施していません。BBCノーザンso.の音は、少しばかり弦に厚みが足りないようにも思えますが、この感動的演奏の傷にはなりません。それより、これだけ緊張感を持続しているは立派です。 ホーレンシュタインのMahler録音では個人的にはこれが最高傑作だと思います。ばりばりのホーレンシュタインもいいけれど、ここに聴ける穏やかな静寂もそれ以上にこの指揮者の美点です。Der Abschiedと題された長大な最終楽章のアルトの声が本当に美しいアリアのように聞こえます。 ![]() |
Mahler:さすらう若人の歌 J.ホーレンシュタイン/バンベルクso. N.フォスター(Bs-Br) 54.9.15 (Vox) Mono |
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Vox CDX2 5529 ![]() |
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Mahler:亡き児をしのぶ歌 (1) J.ホーレンシュタイン/ミュンヘン国立歌劇場o. H.レーケンパー(Br) 28 (Polydor) Mono (2) J.ホーレンシュタイン/バンベルクso. N.フォスター(Bs-Br) 54.9.13 (Vox) Mono (3) J.ホーレンシュタイン/フランス国立o. M.アンダーソン(A) 56.11.22L Mono (4) J.ホーレンシュタイン/スコティッシュ・ナショナルo. J.ベイカー(Ms) 67.3.3L Usher Hall, Edinburgh Stereo ![]() |
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(1) Pearl GEMM CDS 9929 ![]() |
![]() データによると、H.レーケンパーは1894年生まれのドイツのバリトン。Mozart、Wagnerなどのドイツ・オペラからVerdi、Pucciniなどのイタリア・オペラでも活躍しました。20年代半ばからはコンサート歌手、リート歌手としても幅広く活躍して、ワルターやフルトヴェングラーにしばしば起用されたといいます。この録音の時点で34才位ですから、歌い手としてはまだこれからという頃です。 なお、このPearlのCDは、THE FIRST THREE ORCHESTRAL RECORDINGS と題されていて、クレンペラーが初めて指揮をするきっかけとなった恩人でMahlerの良き紹介者であったO.フリート指揮の第2交響曲がメインとなっています。(O.フリート/ベルリン国立歌劇場o. ベルリン大聖堂cho. G.ビンダーナーゲル(S) E.ライスナー(A) 1924頃 Polydor原盤) ![]() ![]() M.アンダーソンはアメリカの黒人歌手。時期的には彼女の晩年の歌唱ということになります。若干声のふるえとコントロールが効かなくなっているのが気になりますが、懐の深い悠然とした歌唱です。 ![]() なおこの曲は、Barker氏のディスコグラフィを見ると同じ組合せの演奏で67.5.30のライヴ(プライベート録音)が残っている旨記載がありますが、この演奏とは別のものでしょうか。
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(2) Vox CXD2 5509 ![]() |
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(3) M&A CD-784(2) M&A CD235
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(4) BBC Legends BBCL 4075-2 ![]() |